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10 1回目の報告

川さんが寝入ってからマスターに報告のため通信を開いた。

2番目の人だけど変わった人だ、普通自分の利益になるように能力を設定するのにそんな素振り無い、というか自分に無関心って感じがする。

かといって善人みたいに人のためにって素振りもなし。

ただ、目の前に何かがあると惜しげもなく1回しか使えない能力使って、悦に浸る事もない。

本当に不思議な人だ。

もうしばらくこのまま観察しておきたい、悪いことしないで欲しいし引退まで付いていたい。

そんな思いを抱きながら報告書をまとめてマスターに送った。

そのまま普通はスリープ状態で川さんが起きるまで待機状態になるんだけど、これから先のことを考えながら朝になるのを待った。


「おはよう、クリス」

「おはようございます、川さん」

相変わらず朝が弱そうな川さんはちょっとボーっとしてから出勤のために準備する。

「朝が辛そうですね」

「あぁ、昔からなんだよな低血圧だからかな」

そんな答えが返ってくる

今日も仕事で半日が過ぎて行くんだなと思っていると、いつものルートではなく別の道を走ってる

「今日は何処へ?」

川さんに聴いてみると、別の工場へ行くらしい。

なんでも熊本ってとこで定期的に巡回しているとのこと。

大して時間が掛かるわけじゃないだろうと思ってたら、2時間近く高速道路ってとこを走ってやっと着いた。

そのまま工場の人に挨拶して着替えてからはいつもの通り内部を廻ってなんかチェックしてる。

この日は夕方近くまで隅々まで廻りそれからメモ取ったりしてた。

これからまた2時間程かけて帰るのかなと思ってたら、スマホ操作してなんかやってる。

なんだろうと思ってると、、、

「じゃあ、行こうか、今日は熊本に泊まりだ」

なんでも先ほどホテルを予約したみたい。


着替えてから工場を出て、30分程走ってビジネスホテルってとこに着いて荷物を置いてから、

食事に行く前にちょっと寄りたいところがあるらしく、ちょっと寄り道すると言われた場所がゲーセンだった。

「好きなんですか?ゲーム」

「昔ね、といっても2年くらい前だけど」

なんでも、3年くらい前までは相当プレイしていたらしく、あまり人に自慢できないくらいの金額をつぎ込んでたらしい。

スマホゲームにシフトし、だんだんとゲーセン離れして久しぶりにプレイしたら全く下手くそになってて、感覚も衰えたのを自覚したんで今はもうプレイしていないとのことでした。

「じゃあ、なぜ今日はここに?」

「そりゃあ、目新しいアーケードゲームが入ってないかなぁ、ということでたまに見に来るんだよ」

室内を一周しつつあるゲームのリプレイ画面を見つつ・・・

「じゃあ、行こっか」

そうつぶやく川さんはなんか寂しそうでした。


そしてレストランで食事をしながら談笑・・・といっても念話なんで見た目は無言の人が食事しているとしか周りからは見えなかったでしょうけど。

「帰り際、ちょっとアーケード街を歩いてからホテルへ戻ろうか」

川さんの提案に肯定の返事をしこれで今日も一日終わるんだろうなと思っていた。

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