俺の顔は三度まで
どうしてこうなったんだろう……なんて毎回やってる気がします。最初はシリアス……のつもりで書いてたんだけどなぁ……
遊んでると話が進まない、匍匐前進より遅い進み方って何と表現すればいいのだろうか?
とりあえずこんな拙い文章、および作者が暴走して全力で遊んでる作品ですが楽しんでいただければ幸いです。
「と言うわけでこいつの名前はトリックスター、破壊と生産、狂気と混乱を扱う神族の一人だ。ニャルラトテップなんて呼ばれ方もあるな。何にしろいたずら好きのただの馬鹿だ」
ウィッチさんはそんな風に説明してくれる。え?そんなことよりお前がした粗相はどうなったかって?
……知りませんねそんな過去は!!
とまぁ今現在ウィッチさんの陰に隠れながらそんな説明を聞いている。なぜそんなに怯えてるのかって?実はあの後……着替えてきてからまた驚かされて……そのぉ……言いたくないことになってしまい絶賛警戒中。
ちなみに二回目だったのでウィッチさんにトリックスターは凹凹にされて簀巻きで正座中です。
「ひどい、ちょっとしたお茶目だったのにこんな美少女に暴力振るって簀巻きにされるなんて、さらに言うに事欠いて神様捕まえて馬鹿呼ばわりなんて……なんて可愛そうなトリックスターちゃんいつかこのBBAに仕返ししてやる、ヨヨヨ」
― スパンッスパンッスパンッ ―
何かの音が三つした。見るとトリックスターの頬が異様に膨らんでいる。
「何って言ったのか聞こえなかったなぁ……まぁ次変な事言ったら解剖して標本にするからね?」
すごくいい笑顔です。……でもなんでですかね、その笑顔がすごく怖いです。例えるなら【ヘブンリーヘルズスマイル】ですかね?え、そんな単語無いって?例えですってば……
そしてトリックスターに対しての俺の感想は、俺この子信用できねー、絶対できねー、こいつは敵だ!!いつか決着付けたる!!
そんな感じでトリックスターを睨みつけてた俺なんだけどウィッチさんの言葉によって冷水を浴びせられた。
「ふ~……まぁいいか、撫子には基礎が出来てからこいつと会わせるつもりだったんだけどしょうがないか、よく聞いて、現状だと大変不本意になると思うがトリックスターが撫子の相棒になる……まあガンバレ!」
……な・ん・だ・と?
あ……あはは、嫌だなぁ変な幻聴が聞こえたぞ?
そうか、一応俺はまだ病み上がりみたいなものだし、本調子じゃなかったんだな、耳掃除しよう。
「その顔見ると心底嫌なのは分かるんだけどね……こいつの代わりって無いんだわ、諦めて」
俺に死刑宣告がされた……嘘ですよね……嘘だと言ってウィッチさん!!
「まぁまぁ、人生諦めが肝心だよお譲ちゃん。それにこ~んな可愛いトリックスターちゃんが相棒なんだから光栄に思ってよねぇ~」
突如横から声がしたので振り向くとそこには―……笑う気味の悪い肉塊がいました
― ぶっっっっちん ―
かつて感じたことの無いほどのよく分からないものが……俺の中で切れてはいけない何かが確かに切れる音がしました。
そして―……頭の中が真っ白に染まっていきました。
「くふっくふふふふっふふふふふ……」
「あははっははははは、あはははははははははははははは……」
「撫子落ち着いて、それ以上やるとそいつマジで死んじゃうから!!」
ハッ!!?俺は何をしていたんでしょうか?
気がつくとウィッチさんの焦った声が聞こえます。どうしたんでしょうか?
それにしても両手が重いですね~……一体俺は何を持っているんでしょうか?
見るとしっかりと巨大な金槌を握る両手が見えました……持ち上がらないですね?こんなもの握って何してたんでしょうか?
それにしてもおかしいですね……この部屋、こんなにすっきりしてましたっけ?
そして……トリックスターが壊れてますね。
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」
顔面が真っ白になってひたすら謝り続けています、しかも体中ボロボロですね。よっぽどひどい折檻をウィッチさんから受けたんでしょうか?
俺はさっきまで意識がどこかにいってたようで何でこんな事になってるのか分かりませんが分からなくてよかったと思ってます。トリックスターがこんなになる折檻なんて今の俺が見てたらもしかしたらまた粗相をしてしまったかも知れませんからね。
そしてウィッチさんが何か呟いていましたがよく聞こえませんでした。
「……そういえば今更なんですがトリックスターの種族の神族って何なんです?」
ホントーに今更見たいな空気があるんですが元々はトリックスターについての紹介だったはずなんですよね……何でこんな風になってるんだろう?
「ああ……ホントーに今更感があるが……まぁいいか、トリックスターは元々天族で人間なら貴族に位置するものが神族ってなっているんだ」
ウィッチさんはそう説明してくれます。しかしおかしな単語がありました、「天族」それはかつて人間に滅ぼされた種族でもうこの世界にはいないはずです。いえ……「天族」だけでなく今この世界には「人間」以外の文明種族は全て滅ぼされてしまっているらしいのですが……
「ウィッチさん……彼女はもしかして「天族」の最後の生き残り……とかだったりするのですか?」
もしそうならトリックスターは人間を恨んでいるのだろうな。などと思っていたのですが……
「違うよ、そもそもトリックスターはあたしより年下だ。まぁ撫子の想像通りになっていてもおかしくは無かったんだが現実はそうはならなかった。
そして今から話す内容は「人間」だけが知らない内容だ……まず「人間」以外の種族だけどちゃんとこの世界に今も生きているよ」
ウィッチさんの話し始めた内容は俺の調べた「人間」の歴史にはまったく無いものだった。
主人公……何度目のどうしてこうなった!!?です。
まぁ毎度毎度おんなじ様な展開ばかりすみません。
ウィッチの一人称変更私→あたし