私はドナドナされちゃった?
待っていないかもしれませんがお待たせしました、第14話です。
お知らせとして第一話を大幅改稿させていただきました。
ただ話の流れそのものは変わらないようにしたつもりです。
ですが読み手によっては違和感は出てくると思いますので指摘して教えていただければ幸いです。
さて、今回も全速匍匐前進な回です。
そんな拙いものでも楽しんでいただければ幸いです。
えー、ご無沙汰してます、撫子です。
今私はウィッチさんと二人ご飯を食べています。
加えて言います。ウィッチさんと二人でご飯食べてます。
トリックスターですが……イホウンデーさんが私達にご飯を出した後、何処かに連れて行っちゃいました。
その後に何か奇声が聞こえたんですがウィッチさんが「子供が聞くもんじゃない」ってヘッドフォン付けられちゃったんで私には何が起こったのか分かりませんよ?……分からないって事にしといてください、実際その奇声を一声しか聞いてないので内容なんかわかんないですし。
私もう子供でいいのでソレ関係はそっとして置いてください。
あー……そうそう、私の食べてるご飯って何だと思います?『お子様ランチ』ですよ……ホントにもうそっとして置いてください……私も食べるならウィッチさんが食べてる天ぷら定食とかのほうが食べたかったです。
そんな感じで食事をしていたんですが、厨房の奥から女性が出てきました。
格好は……イホウンデーさんと同じ着物なんですがかなりの着崩しをしてると言うかそういう風に見える化粧の所為か、妙に妖艶ですね、ぶっちゃけ場に合ってないです。
その妖艶なおば……お姉さんは……いや、なぜかそう言わないといけない気がしたので、本能が警告しました。で、その妖艶なお姉さんはこちらに近づいてきて、私を確認すると驚愕な顔をしたんです。
……私の顔何か付いてたんですかね?
「あっ……あららぁ!?うぃっちが子連れだよぉ!?相手は誰なのぉ!?」
第一声がそれですか?ウィッチさんの知り合いみたいですが最初がソレですか?確かに今の私はウィッチさんの連れですし見た目子供っぽいですがそんなウィッチさんの子供に見えるようなことは……どこかで中身も子供だろって声がする気がしますが、聞こえませんね!私はスルースキルを手にいてたのです!!……多分……っあ、話が脱線しました、とりあえず案の定ウィッチさんは反論しだしました。
巻き込まれたくないですね、話に参加するのはやめて私は食事を楽しみますか~
「ふざけるな!あたしにそんな浮ついた話があると思うのか!!」
「いやぁ、うぃっちならすぐ決まるでしょうにぃ、こっちじゃぁ結構モテるんだからぁ……で、誰なのぉ?」
「……ソレ、素で聞いてきてたのか?」
……なるほど、空気読まなきゃウィッチさんは封じ込めれると。それにしても誰ですかねこの人、まぁ私蚊帳の外みたいですし大人しくお子様ランチ食べてますか……それにしてもこのチキンライスに入っているグリーンピースだけがすごく不味い、隣に除けておきますか、ハンバーグ、ウマー!エビフライ、ウマー!
「…………グリーンピース残してるしぃ、やっぱりぃうぃっちの娘でしょぅ!!」
「そこ!!?判断基準そこなの!!?確かにあたしグリーンピース嫌いだけどあたしの娘の判断基準ってそこなの!!?」
もっきゅ!もっきゅ!もっきゅ!もっきゅ!もっきゅ!……ごくん。最後はデザートのプリン♪プリン♪
お~……こっちにもぷ○○んプリンってあるんですね……製造元 食事所クトゥルフ
おおぅ、自家製でしたか……ま、それはそうと私はこれをお皿にプチンと出すのが大好きです!では早速やりましょう。
― プチン ―
― ぷにょん ―
ほわぁぁぁん!私この感覚大好きなんですよ~、では早速いただきましょう。
「「・・・・・・・・・・・・」」
ん、視線を感じますね?
「……どうしたんですか?」
私がそう言うと二人揃って返答がありました。
「「いや(ぁ)すっっごく(ぅ)しあわせそうですね(ぇ)と、思ってね(ぇ)」」
「……プリンは絶対あげませんよ?」
食事が幸せで何が悪い!!今私は自身のボロボロの心を食事で癒しているのです!
邪魔する奴はたとえ神だろうが悪魔だろうが断固として戦いますよ!プリンは絶対死守するのです!!
「「取らない(よぉ)、取らない(よぉ)」」
「……ならいいんですけど」
私は警戒しながらプリンを食べ始めたんですが……なんでこの二人はまだこちらを見てるんでしょうか……やっぱりこのプリンを狙ってるんですかね?取られないうちにさっさと食べちゃいましょう。
プリン、ウマー!単品で注文って出来ないんですかね?
「ねぇ、うぃっちぃ……この娘何者ぉ?わっちの事ぉ、完全にスルゥさててるんだけどぉ……」
「あたしに言われても困るんだけど……撫子って食い物が絡むとこうなるのかな?」
むぅ……プリン単体はメニューに無いですね、どうやらお子様ランチのデザートにしか付いてこないみたいです。おや、後ろにホットケーキセットと言うものがありました。絵を見る限りプリンもありますね、次注文する時はこれを注文しましょうかね。ただお子様ランチもそうですが……この店で出すメニューなんですかね、おいしいから良いんですがね?
それはそうと何で二人して生暖かい視線を送り続けてくるんでしょうか?もうプリンは無いですよ、全部食べちゃいましたから。
一時は食べれるか不安だったんですが、おいしくて全部食べれちゃいましたね。
食事も済みましたしこれからどうするのか聞かないといけませんね。
おや?食事している人がひとり増えてますね、誰なんでしょうか。
「……あー、ウィッチさんそちらの方知り合いですか?」
― ガタン ―
二人して椅子からこけそうになってます。ベタ過ぎる反応……というかこんな反応する人実際要るんですね?
「「今なの(ぉ)!?今言うのソレ(ぇ)!!?」」
二人がハモって言ってきましたけど、気がついたら知らない人が一緒に食事に参加してたら疑問というかおかしいと思いますよね?
◆◇◆◇◆◇◆◇
「わっちの名前はぁ、『あざとぅーす』言うんよぉ。馬鹿息子がぁ、帰ってきたみたいだけどぉ、わっちの所にぃ、顔も出してこないからぁ、こうして出向いてきたんよぉ。
まぁ……一足違いでぇ、ホウちゃんにぃ、連れて行かれちゃったみたいだけどねぇ」
「そうなんですかぁ、リア充爆破しろのお母様でしたかぁ、私はぁ、撫子って言いますぅ」
「撫子ー……口調うつってるぞー?」
おっと、相手のペースに引き込まれていました。
それにしても今何といいましたか?トリックスターの母親言いませんでした?で、名前は『アザトゥース』とか言いませんでした?……もしかして『無限の中核に棲む原初の混沌』とか『沸騰する混沌の核』とか言われてたりするんですかね?
…………いえ、突っ込みませんよ?胃薬無いんですからこれ以上ダメージくらいたく無いですよ?
「それでぇ、うぃっちはぁ……何の用があってぇ、ここに来たのぉ?」
そういえばそうですね、ただ単に食事に来ただけじゃ無いですよね……いや、ウィッチさんならありえる気がしないでも無いですけど。
そしてアザトゥースさんが分かりませんあの話し方の所為か何時話が切り替わってるのか全く分かりません。
「ん?ああ、それね。あんたに頼みがあるのよ」
「いいよぉ~、うぃっちの頼みならぁ、大抵の事はぁ、大丈夫だよぉ」
内容も聞かずに即決しましたよこの人!!?
詐欺とかに遭わなきゃいいんだけど……ウィッチさんに会ってる時点でもう遭ってるのかな。何て失礼なことは考えてませんよ?
「アザトゥースは話が早いなぁ、それじゃ頼む内容なんだけどあたしはしばらく単独行動するつもりだからその間撫子をしばらく預かって欲しい。ついでに魔力の使い方も教えてやって欲しいのさ」
……へ!?行き成り何言ってるんですかウィッチさん、私をここに預けるってどういう事?
もしかして私ドナドナされちゃうの?
「んぅ~……撫子ちゃんをぉ、預かればいいのねぇ、それで魔力の使い方をぉ、教えればいいのねぇ?いいよぉ~……あ、そうだぁ、預かってる間ぁ、うちのお店のぉ、従業員としてもぉ、雇っててもいいよねぇ?」
「私が戻るまでに基本的な魔力の扱い方さえ覚えていてくれれば問題ないよ、後は好きにしていいよ」
「やったぁ、従業員一人げっとぉ~♪これからぁ、よろしくねぇ、撫子ちゃん♪」
「え?……あ…え…ええぇ!!?」
私の意志は関係なくトントン拍子に物事が決まっていきました。
決まった事柄は私のドナドナでした……ってホントに私ドナドナされちゃうの!!?
「と、言うわけで撫子はアザトゥースの言うことよく聞いてここで生活するように。トリックスターも置いて行くから仲良くな」
そう言うとウィッチさん本当に私を置いてお店を出て行ってしまいました。
え?嘘、本気ですか!?
今私の頭の中はドナドナが繰り返し流れていました。
― どなどなど~な~ど~な~~私をの~せ~て~ ―
撫子) どなどなど~な~ど~な~~私をの~せ~て~……ぐすっ
作者) と言うわけで次回からは従業員になります
撫子) ずでられだぁぁぁぁ(ダパァァ)
作者) 本編引きずらないで下さいよ……
撫子) だっでぇぇぇ……
作者) 何で主人公こんな性格になっちゃったんだ?
今回も今回で遊んでみた……すいませんもし気になるようならやめるので言っていただければ……




