1話目−ふたりの冒険の始まりー
こういうの書き慣れていないので、ハチャメチャな展開になるかもです。
それでも、誰か一人にでも面白かったと言ってもらえるように書いて行きますので、どうぞよろしく。
それでは、
〈双子の妖精〉はじまりはじまり〜
キラキラ輝く水飛沫と太陽と向日葵。
アロンと僕との眩しかった日々。
もう、忘れた方がいいのかな?
忘れられるならとっくにしてるか…
こんなことがあってもねアロン。
君を信じたくて仕方がないんだ...
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差し込む光が眩しくなってきたとき、僕は我慢ができなくなった。
「アロン、僕これ以上は無理だよぉ…」
「ああ、俺もそろそろ限界だ!」
ぷっ、
二人の口から弾けた笑いはそのまま部屋中に響いていく。
「なぁ、アランも見たか?
あの母さん達の間抜け面!」
「とっても面白かったねぇ!けどアロン。僕たち後でいっぱい怒られないかなぁ?」
「べつにいいじゃん!そんなこと気にせず遊ぼうぜっ、アラン。」
僕たちは大きないたずらをしたあと、見つからないように納屋に隠れていたのだ。
小さな頃から僕たちはいたずらが大好き。
今までにしたいたずらは失敗したことがなかった。
いたずらをするたびに捕まらないように逃げるので、僕たちの足はとっても速かった。
さっきの僕たちのいたずらで、母さんも父さんもその他の村の人みんなもおかしな顔をして大騒ぎだった。
僕たちのいたずらは今日も、大成功だ!
アロンとアランは、森の中に住んでる森妖精の一族。
妖精って言っても身長は平均130cmくらいだし、人間でいうと小学三年生ぐらいだ。
もちろん羽は生えてるし、魔法も使える。
森がついているだけに、緑色の髪をした妖精が多くいて、それ以外が珍しいほどだ。
この森に住んでいる一族は小さくて、アロンとアランの他にはたったの三人しか子供がいなかった。
アロンはアランの双子のおにいちゃん。無邪気でいつも笑ってる。アランはおっとりとした、おにいちゃんが大好きな子。
僕たちはいつも一緒にいたずらや、走り回って遊んでいた。
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「アロン!僕いいこと思いついたよ。この前見つけた洞窟まで行って、探検ごっこしようよ!」
今は探検が僕たちの中でのブームだった。
「いいねぇ、アラン。最高だっ!それなら、探検の準備しなくちゃな!」
「探検の準備ってなに?」
「そんなの決まってるだろ?リュックサックにロープと食料、ナイフとランプもいるだろ?あとはえぇと...」
「わかった!準備してくるね。」
僕たちの探検の知識はお話の中だけのものだったけど、二人にはそれで十分だった。
母さんたちに見つからないように準備するのに、ワクワクが止まらなかった。
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この前僕たちで見つけた洞窟は大きな湖[太陽の鏡]をまわって切り立つ崖を登った先の森の中にある。
湖はまわっていくと一時間以上かかるので、ボートで横切っていった。
太陽が照りつける水面は輝いていて、本当に[太陽の鏡]のようだった。
ボートはこの近くに壊れて放置してあったのを、子供達だけで直して使えるようにしたのだ。
切り立つ崖は一見難しそうだけれどポイントさえわかれば誰でも登れるから、慣れた僕たちは、すいすいと登っていた。
柔らかな風がすぐそばを吹いていきすごく気持ちがいい。
崖登りも、湖を渡るのも、僕たちには簡単。探検はまだ始まっていないかのようにあっという間に目的地に到着してしまった。
「よし、着いたな...。そういや、この前は忘れてた俺らの印を刻んどこうぜ?」
「うん、ここを見つけた一番乗りは僕たちだもんね!」
自分たちが見つけたものに印をつけるのは子供達の間での流行だった。
僕たちの印は広げた羽に片方はO、片方はAが入っているもので、簡単だけど一番二人が好きなマークだった。
だって、二人が一緒になっているから。
「アラン、探検道具は持ちゃんと持ってきたよな?」
「もちろん!ランプと、ロープに食べ物。あと...手袋。僕の荷物はこれぐらいかな?」
「俺、準備するもの言ったよな?お前の荷物少なすぎんだろ?ああ...、やっぱり俺だけが頼りか。だけど、探検出発だ!」
「おーーー!」
二人がこの洞窟を探検したことによって、このあと世界は大きく揺らぐことになるとは、誰もまだ知らなかった。