電車に揺られて知らぬ町に行く
その日は、暑かった。私はちょっとした用事で
電車の小旅行をすることになった。
近いといえば近いが、目的がなければ行かない、
そんな程度の場所に行くことになった。
普段は乗らない電車に乗る。
電車が走りだす。窓の外には見慣れた風景。
この風景ならば、電車に乗らなくても
普段の通勤でよく見ている。見飽きた風景だ。
電車が走り、角を曲がる。
ここから先は、知らない道だ。見たことない風景だ。
電車が各駅に停まる度、人が乗ってくる。
私の知らない土地に住んでる人。
この人たちは、ここでどんな暮らしをしているのだろう。
ここで私が倒れでもしたら、誰が助けてくれるだろう。
誰か私のことを知っているだろうか。
ほんの数分前、私は見知った土地にいた。
それが今や、全然知らない土地を電車で走っている。
目的地にたどり着いた。用事が済めば、元の見知った
土地に戻る。そのとき、私はもう一度ここに来ることが
あるのだろうか。電車で私と同席した人たちと
また会えるのだろうか。
私は何かをし忘れたような、何かを忘れたような気がして
たった今、降りた電車を振り返る。
電車は私を振り返らず、行ってしまった。
私はあの電車に乗っていたはずなのに。
遠ざかる電車を見つめ、あの電車が幻のように感じた。
読んでいただきありがとうございます。
ですが、書いてみたはいいですが、正直だめですね。
もっと情景を深く表現できるよう、頑張ります。