きみがいない / 色鮮やかな道 / となり
『きみがいない』
人はいつも 失ってから後悔する
もう 決して 届かないのに
涙も
声も
眼差しさえも
たくさん たくさん
君に してあげたいことが
あったのに
『色鮮やかな道』
この道が こんなにも色あせて見えるのは
ここが君と歩いた道だから
花が咲き
木が茂り
ひんやりと冷えた川の水が流れる
この美しい 道
君が振り返る 笑う 窺うように見上げる
そんな当たり前だった光景
それが
もう二度と
ここには存在しない
それだけで
こんなに物憂げな 道
思い出す
その風景は
きっと
君の想像する何倍も きれいだよ
この道を
色鮮やかな この景色を
いつか
君に伝えたい
そう 思う
『となり』
なぜだろう
涙が止まらない
平気だなんて思ってなかった
でも
もう少し 側にいれるような
気がしていたから
覚悟をしていたつもりでも
ずっと側にいてくれるような
そんな気がしていたから
穴があいたように
そこから流れ出すように
涙
涙……