死霊使い《ネクロマンサー》
アイディアは出るんだけど文才がないからなぁ…。誰か文才プリーズ!
「銀行強盗は三人。一人火属性が確認されたが、残り二人の属性は不明。だが、いつもどうりだ。涼太と浩二は現場に行け!通信機を忘れるなよ!凛は俺とここで二人のバックアップだ!以上。現場に急げ!」
「「「了解」」」
犯罪者は火属性の確率が高い。なぜなら火属性は破壊に優れているからだ。工業にも使われるが、産業において火属性は一番利用されにくい。優秀なものは軍に行ったりもするが、軍は過酷なため、行く勇気のないものが路頭に迷い、犯罪に走るパターンが多い。
「おっさんも、普段からあれくらいしっかりしていれば、尊敬に値する人物なんすけどねぇ。」
「お前はいつもちゃらんぽらんだけどな。人のことを言う暇があったら、自分の性格を改めろ。」
「ひどい先輩!俺はこんなにも先輩を「黙れ。」…。」
浩二も役に立つが、言動ですべてマイナスされる。もう少し常識を身につけてもらいたいものだ。
「現場に着いたら俺が固有能力で黙らせるからお前はサポート。しっかりやれよ!」
「了解!」
銀行強盗は焦っていた。ある男から渡された魔法道具増強の指輪。これがあれば自分の魔法力は格段に上昇する。事実、警察の人間を複数相手にしても引けを取らない戦闘を見せていた。
だが、男は人を殺す勇気を持てずにいた。自分の属性は火、加減を間違えば人を殺してしまう。男の理性が殺してはならないと叫んでいた。
だがもし…このまま捕まるくらいなら…男は右手を高く上げた。捕まりたくない。男の理性が外れた。
「おーやってるやってる。でも所詮警察。あまりもの部隊ってとこっすかねぇ。」
「そういうな。あれでも普通に比べれば優秀な方だ。」
魔法にはレベルがあり、五段階に分類される。
レベル1:中学生くらいまでがこれにあたる。魔法は使えるが威力は大したことがない。そこそこの威力を出せる者もいるが、回数制限がある。
レベル2:高校生あたりがこれにあたる。威力はレベル1より上だが、長時間の連続使用はできない。産業で少々役立ち始める。
レベル3:大学生や社会人に多く見られるレベル。レベル2と威力は大差ないが、一日中使うことができる。
レベル4:大学生や社会人で優秀なものの大多数のレベル。レベル3より威力が高く、警察、軍の下っ端でよく見られるレベル。
レベル5:ごく少数の優秀な人間のレベル。威力が段違いで、軍の人間に多く見られる。人数が多いほど他国に対しアドバンテージを得ることができる。
以前は警察にも少数ながらレベル5の人間は見られたが、国と国同士の探り合いが熾烈化し始めてからはレベル5は全員軍に引き抜かれた。最大火力に欠け、機動力の低い警察では自警団のほうが役に立つのが事実だった。
「おい、君たち。ここは危ないから早く離れなさい。」
「自警団【使者の裁き】のものだ。現状を教えてほしい。」
「君たちが…分かった。警察は強盗団グループと交戦中。奴らは魔法道具を使用しているようで強力な魔法を行使する。すでに警察側に負傷者が出ている。十分に気を付けてほしい。」
「了解した。」
警察の負傷者が相当多いのか、現状を説明した警察官の表情には焦りが見えた。
ガ…ガガ…通信機に反応がある。
「こちら凛。涼太、聞こえる?」
「こちら涼太。大丈夫だ。何か分かったか?」
「付近の監視カメラをジャックしたわ。犯人は火属性のレベル5相当が一人、風属性のレベル4相当が一人、土属性のレベル5相当が一人よ。さっきからだんだん威力が上がって来てるの。理性にがたが来てるのかも。気を付けて。」
「ああ、分かった。」
…ドガァン!!
突然大きな音がした。爆発のような音の後に人の肉が焦げるような嫌な臭いがした。
「せ…先輩!」
「浩二、何があった!」
「強盗の野郎が理性飛んだみたいで今までとダンチの魔法使い始めたっす!ついに死傷者もでて…」
「クソ!行くぞ!」
「自警団【使者の裁き】だ!抵抗はやめておとなしくしろ!」
涼太が強盗団グループの前に出て叫ぶと、一瞬の静寂の後、強盗団グループから下卑た笑い声が聞こえた。
「ギャハハハハ!まだまだガキじゃねえか!ガキは素直にお家でおねんねしてな!」
「挑発が低レベルだな。大人のくせにお頭が弱いのか。」
挑発された涼太が逆に男たちを挑発する。男たちは相当頭にきたようで、体を震わせていた。
「黙れガキ!ぶっ殺してやる!死にやがれ!!」
男は涼太目掛けて特大の炎を爆発させた。涼太は浩二の襟をつかみ、前に突き出した。
「わわわ!先輩俺死んじゃいますって!」
「力をつかえ、普段ふざけてる分現場で位役に立て!」
「うわぁぁぁ!」
浩二が叫び、前に手を突き出した瞬間、炎は爆発した。
煙が晴れた時浩二と涼太は無傷だった。
「ガキ!何をした!?」
「目の前にバリアを展開したんっすよ。あんた程度じゃ百年たっても破れないね。」
浩二の固有能力「絶対防御」浩二の周りにどんな力も通さないバリアを展開する能力。浩二自身、属性が水で攻撃能力がない分、この能力には文字道理絶対の自信を持っていた。
「固有能力持ちか。不利だな。おい!ずらかるぞ!」
「逃がさないよ。」
男が瞬きした瞬間、男の背後に骸骨が現れた。骸骨は男に抱きつき、男を締め上げた。
「ガッ…アァァア!グガァァァ!」
「一人無力化したね。残りは二人。」
涼太の固有能力「死霊使い」骸骨を召喚し、操る能力。ただ、召喚されるのは実際の遺体だったりする。締め上げてる骸骨が音を立てて笑ってるあたりがかなり怖い。
凛から通信が入る。
「浩二、涼太!後ろ!」
「うお!あっぶね!」
背後から残りの二人が攻撃をしてきたが、凛の声に浩二が反応し、バリアを展開した。浩二の能力は相手の攻撃を知覚しなければいけないという弱点があり、背後からの攻撃に弱い。
しかし、残りの二人は骸骨に腰を抜かしており、最後の一撃だったようだ。
涼太が、捕獲するために笑う骸骨とともに近づく。
男たちは気絶する直前に一言つぶやいた。
「バケモノ」と。