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新星  作者: 煌煌
第十三話 創造
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帰還

 だが、全て奴の狙い通りに終わったなら、先の展開でも後手に回ることとなるだろう。いくら戦闘力で僕が勝っていたとしても、策の打ち方によって打開できると知っている。

 僕もやれることをしておかなければ。




 遠距離攻撃は神覚を使わねば光速を超えて進んだりはしない。近接攻撃するとしても、罠が張られていて戻れなくなる可能性だってある。だとすれば、現在地から届く武器を。

 他の武器まで使えるのを見せると、正体を明かすのと同じ。だからイメージするのは。中国のバリア、正確にはロシア領だろうが、とにかく海を跨いで相手まで届く長大な剣。

 両手で柄を握る。すると同時に奴らの身を貫いた超大剣。イメージすれば殺傷力がないのも変わらない。敵の能力を無効化し、三体を異空間へと押し込んだ。


「一筋縄ではいかないってことね」


 メッセージを受け取ってなお、海の向こうにある顔は冷たい笑みを浮かべたまま。

今の一手まで予想していたとでも言うかのように。




「入ってくればもっと楽しめたのにね。では今度こそ、ごきげんよう」


 バリアの穴が収縮。奴の冷笑が隠れる寸前で、具現化した武器を消すのは間に合った。もしコウリュウの剣を解析されでもしたら。敵の戦力アップだけで済む話ではない。




「流石レンだ。撤退を防いで、自分もあっちには渡らずに終えたな。上出来だよ」


 明るく温かみのある美声。ようやく一段落ついたのだと思える、昔からの恒例行事。


「けど終わりとは言えない、よね。後始末をしている間に今後のことも考えないと」


 神や未知の存在と人類が呼ぶ者。ほとんどはヒトの認識できるスピードで動いていないため、彼らの始末さえつけておけば、未知のままでいさせられる。

 未だに続いている爆発。奴が飛ぶ際に発生させていた衝撃波。数えればキリがない。

 無効化をイメージして斬る。当然ながら、動き出せば何事もなかったかのように静けさを取り戻すだろう。僕の存在も、気取られることはないハズ。




 本来ならば子供たち自身の手で困難を乗り越えてもらいたい。だからこそ神からの授けものを送ったのだから。僕の役割はもう既に彼女が継いでいる。


「なんだかカッコつけたことを考えてそうな気がするが、レンはそっちに残ってくれ」


 正直、パールなら言うのではと思っていた内容。けれど、簡単には頷けない。

 真珠に力を渡す。成功率は限りなく低い。選択肢として以ての外。では対策法を人類に伝える。そもそもヒトの手に負えない相手。だからこそパールは僕に残れと言ったのだ。


「神が現れたときだけ城から出撃したらどうかな。わざわざ残らなくても」


 パールの居場所。僕が僕であること。色々と敵の予測を裏付けるものが挙がるだろう。ワガママで彼女の許に留まるには不釣り合いな危険。納得させることは、できない。


「なら、早く終わらせて帰ってきて」


 パールの提案に乗るしかない僕。一つ目は渋々。二つ目は、喜んで。




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