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マインドブレスレット ~異世界の女神がくれた鬼の力で最強?っぽい存在に!! 巨乳美少女達と送る異世界ハーレムストーリー~  作者: panpan
ビスケット病院編

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正しい選択

最近寒くなったり温かくなったりと、気温の変化が激しいですね。

真実を知るため、ビスケット院長に直接話を聞くことにした夜光達。

一方で、きな子がの新たなアストの開発が着実に進んでいく・・・


ビスケットの時間が空くのをただ待っていた夜光達。

辺りはすっかり暗くなり、病院の中も人気が少なくなっていた。


メンバーの何名かは、待ちくたびれたのか、ソファに倒れ込んでいた。


「なんで俺がこんな目に・・・」

夜光はなぜか、拘束具で身動きできないようにされていた。

「己の行いを後悔してください」

スノーラは冷たく夜光に告げる。

これはケガ人や病人をタンカに固定するためのもので、メンバー達が病院から借りていた。

また夜光がナースたちに言い寄らないようにと、メンバー達が嫌がる夜光に無理やり首につけ、まるで犬のような恰好になってしまった夜光。

ナース達も最初は拒否していたのだが、メンバー達が見せる鬼のような形相(本人たちは笑顔のつもり)に恐怖し、貸し出してしまった。

おかげで夜光は、トイレに行く時も外にタバコを吸いに行く時もメンバーの誰かの監視が入ることになった。



それからしばらくして、ようやく夜光達の元にビスケットがやってきた。


「みなさん。 お待たせして申し訳ありません」

遅くまで待たせてしまったことに対し、わざわざ頭を下げて謝罪するビスケット。


「いえ、私達が勝手に待っていただけですので。 こちらこそ、お仕事中にお呼び出しして申し訳ありません」

スノーラも、頭を下げて謝罪する。


「ここではなんですから、応接室に行きましょう。 今は誰も使っていないはずですから」

ビスケットにそう言われ、少し歩いたところにある応接室へと案内された。

そこは大きなソファと少し小さな机があるだけで、壁にも窓しかない殺風景な部屋であった。


「どうぞ、お座りください」というビスケットの言葉に従い、ソファに座り込む夜光達。


「それで。 お話とはなんでしょうか?」

ビスケットがさっそく切り出した。

「じゃあ、単刀直入に聞きかせてくれ。 ビスケット院長、あんたは近々、クキの森を潰して、新しい病棟を建てようと計画しているんじゃないか?」

ルドの質問に、ビスケットの表情は特に変化はなく、こう返す。

「申し訳ありません。 そういった情報は、外部の方にはお話しできないのです」

「それはわかってます! ですがもし、あなたが異種族ハンターと手を組み、クキの森を潰そうとしているのなら、ぜひとも考え直してください。

障害者のためとはいえ、エルフ達の住処を奪うことなど、決して許されません!」

スノーラは思わず感情的になってしまい、すぐさまライカが落ち着けと言わんばかりに手を肩に置いた。


「それは、何か根拠があってお話しているのでしょうか?」

「それは・・・」


 もちろん根拠などない。そもそもこれは、影であるリキからの情報なので、信ぴょう性も薄い。

わかりきっていたこととはいえ、ルドは思わず口ごもる。


「根拠もなくそのようなことを言われても、お話できることはありません。 申し訳ありませんが、お力にはなれそうにないですね」

ビスケットの言っていることは正論である。

夜光達も、もちろんこの結果は予想していた。

感情的になったルドとセリナも、これには言葉がでない。


「・・・ルド」

スノーラはルドの肩に手を置き、「仕方ない。帰ろう」と口を開いた時であった。


「・・・”仮に”、あなたの話が事実だとしたら、どんな問題があるのでしょうか?」

ビスケットから予想外の提案が出てきた。

「問題って・・・」

「この心界に、障害者を診察できる病院は少ない。 それが原因で、職に就けなかったり、人間関係が上手くいかず、自暴自棄になってしまった方を私は何人も見てきました。 障害と向き合う機会があれば、彼らは必ずこの国に貢献できるようになるはずです」

「そうかもしれませんが、そのためにクキの森を潰し、エルフ達を異種族ハンターに襲わせるのは間違っているでしょう!? そんな非道なマネをして作った病院が、障害者の方々をサポートできるとは思えません!!」

スノーラは仮の話と言うことを忘れ、ビスケットに噛みつく。

「あなた方も障害者ならわかるでしょう? 障害と向き合うことがどれだけ苦しいことか・・・それを理解されずに、周りから非難されることがどれほどつらいことが・・・」

「それは・・・」

「現在、障害者を診察している病院はほとんどありません。 最も積極的に障害者をサポートしているホームですが、1つの施設では限界があります」

スノーラは言い返すことができなかった。

障害者をサポートする施設は少ない。 

心界に住むほとんどの人間は、「障害は病気だ」という誤った認識が広まっている。

そのせいで、国民だけでなく医師の中でも、障害を理解しようとする者が圧倒的に低い。

その現実を最もわかっているのは、障害者であるスノーラ達だからだ。


「どうしてあんたは、そこまで障害者の肩を持つんだ?」

夜光が興味本位にビスケットに尋ねた。


ビスケットはおもむろに、懐から写真の入ったケースを取り出す。

そこには、小さな女の子がブランコで遊んでいる姿が写っていた。

「プライベートな話ですが、私には6歳になる孫がいます」


ビスケットのその後の話によると・・・


ビスケットの孫はいつも笑顔の絶えない明るい子であったが、1年前に母親が重い病に倒れた。ビスケットはなんとか彼女を救おうと、あらゆる手を尽くしたが、入院してから半年ほどで息を引き取った・・・

それから数日後、母親を失ったショックで、ビスケットの孫はうつ病になってしまった。

孫のために何かしたいビスケットは、数少ない障害者のための施設であるホームに通ってゴウマやスタッフから、障害者達が国民の障害への認識が薄いため、疎まれている現状とそれでもホームに通っている障害と向き合おうとしていることを知り、孫だけでなく、障害を持つ大勢の人達のために何かしたいと思った。


それが今回のクキの森の一件であると思われる。


「・・・クキの森にだって、あんたみたいに家族を愛しているエルフがたくさんいるんだぞ?

障害者のためだからって、そいつらの住処を奪うことを正当化する気か!?」

障害者を理解しようとしている数少ないビスケットだからこそ、ルドはクキの森を潰そうとしていることがなお許せなった。

「では逆に問いましょう。 あなたは食べるために、魚を取ったり、家畜を育てている方々を否定できますか?」

「何?」

「動物からしてみれば、非道な行為なのかもしれない。 だが、人間や異種族からしてみれば、それは生きていくために仕方なく行う行為です。 あなた方がこうして生きているのも、そういった犠牲があったからこそなのですよ?」


『・・・』

ルドだけでなく、メンバーみんなが、ビスケットの言葉に負けた。

彼の言っていることは、何もかも正しい。

むしろ、こうしてビスケットに抗議しようとしている自分達の方が間違っているのではと、心の中で自問自答を繰り返していた。


「きついことを言って、申し訳ありません。 あくまで”仮の話”なので、お気になさらないでください」

ビスケットのこの言葉以降、口を開く者はいなかった・・・



それからまもなくして、ナースが応接室に飛び込み、緊急の患者が搬送されてきたとビスケットに伝えた。

ビスケットは「失礼します!」と言い残し、ナースと共に応接室を後にした。



「ふぅ~・・・落ち着くぜ」

応接室を出て、病院の裏庭に設置されているベンチに腰を落ち着け、タバコをふかす夜光。

もちろん、ルドとスノーラが見張りとして両隣を占めている。


「・・・ルド。 大丈夫か?」

ずっとうつ向いているルドに、スノーラが心配そうに声を掛ける。

「・・・オレ、ビスケット院長の言ったことは正しいと思った。 何かを為すためには、必ずどこかで犠牲になった奴がいる。

それは仕方ないことだと思う・・・でも、クキの森のことも放っておけない・・・どうすればいいんだよ」

ルドは思わず顔を伏せた。


「・・・夜光さん。 クキの森を守ることとビスケット院長の言葉、夜光さんはどちらが正しいと思いますか?」

答えがほしいあまり、藁にもすがる思いで夜光に尋ねるスノーラ。

「・・・さあな。 正直に言えば、どっちが正しいかとかどうでもいい」

「どうでもって・・・」

「俺からすれば、クキの森が焼き払われようが、あのおっさんの首が跳ね飛ばされようが、興味はない」

その他人事のような無責任な言葉に怒りを感じたルドは、思わずベンチから立ち上がり、夜光の胸倉を掴む。

「ルドっ! やめろ!」とスノーラは静止させるが、ルドは構わずこう言う。


「どうでもいい? 興味はない? ふざけんな! 大勢の命が掛かっている話だぞ!? それを他人事みたいに!!」

「いや実際、他人事だろ? なんで無関係な俺が真剣に悩まないといけないんだ?」

何をいっているんだ?と言わんばかりの夜光の態度に、ついにルドは拳を握り、夜光の顔を殴った。


「くっ!」

夜光は、そのまま倒れ、加えていたタバコを地面に落とした。

「見損なったぞ!! 兄貴はそんな冷たい男だったのかよ!」

怒り爆発のルドに対し、夜光は冷静にこう返す。

「冷たい? この国の人間全員に同じ質問をしてみろよ。 ほとんどの奴が俺と同じことを言うと思うぜ?」

「それでも、兄貴みたいな冷たい奴らばかりじゃないはずだ」

「自分の決断も満足に出せない奴に非難されたくねぇよ」

夜光はゆっくりと立ちあがり、まるでルド嘲笑うかのように述べる。


「ではあなたは、自分の意見が正しいと思っているのですか?」

夜光の態度にイラ立ったのか、スノーラは強い口調で尋ねる。

「じゃあ逆に、自分の意見が絶対に正しくない思って意見を言う奴なんていると思うか?」

「そっそれは・・・」

「全員が正しいと思えることなんて、この世には何1つない。 どんなに正しいと思っている奴が多くても、それを正しくないと思っている奴は、どこかに必ずいる。 ルド、お前それを薄々わかっているから迷っているんじゃねぇのか?」


「・・・」

ルドは黙ってうつ向いてしまった。

それはルドにとって、頷くことと同じ意味を持っていた。


「お前らは考え方が固いんだよ。 たまには俺のように気ままに物事を考えてみろよ。 正しいか正しくないかなんて、所詮は物事に対する評価でしかない。 正しいことを考えることは大切なことなのかもしれない。 でも時には、自分の感情だけで物事を考えることも大切なんじゃねぇか?」

「感情だけで考える・・・」

ルドはスノーラの顔を見て、ある思いを目で伝える。


「・・・」

スノーラは何も言わずに頷いた。


「・・・兄貴。 オレ、クキの森を守ることにする。 障害者の人達やビスケット院長には悪いけど」

ルドの決断に、夜光はそっけなく「ご勝手に」と返す。

「ご助言、ありがとうございます」

少し笑顔になったスノーラが、夜光に感謝の言葉を述べる。

「感謝するなら、いい加減、この拘束をはずせよ」

夜光がリードのように首に巻き付いている拘束具を見ながら言う。

「ふふ、それはできません」

いたずらな笑みでそう返すスノーラに対し、ルドは申し訳なさそうな顔で夜光にこう言う。

「兄貴、殴ったりしてごめん。 おわびになんでもするから」

ルドが頭を下げて謝罪すると、夜光は冗談半分にこう返す。

「わびを入れるっていうなら、”お前の処女”で手をうってやる」

「えっ?・・・えぇぇぇ!!」

あまりことに顔を赤くして絶叫するルド。


「夜光さん。 冗談でもそのような破廉恥な要望はやめてください!」

ルドと同じく顔を真っ赤にしたスノーラが叱るような勢いでそう告げた……。



ライカ「突然なんだけど、最近妙なウイルスが蔓延してるじゃない?」

スノーラ「そうだな。 手洗いうがい、あとマスクやアルコール除菌など、防菌対策を徹底しないといけないな」

ライカ「インフルエンザも流行っているって話でしょ? その内倒れるんじゃないかって作者が震えてたわよ?」

スノーラ「まあ、気持ちはわかるがな」

ライカ「・・・ところで、あっちで女に寄生しようとしているバカのスケベっていうウイルスは治らないわけ?」


夜光「なあ、姉ちゃん。 俺とデートしようぜ?」


スノーラ「あれは一生治らんだろうな・・・」

ライカ「でしょうね・・・」

スノーラ/ライカ「(とりあえず後で殺す)」

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