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マインドブレスレット ~異世界の女神がくれた鬼の力で最強?っぽい存在に!! 巨乳美少女達と送る異世界ハーレムストーリー~  作者: panpan
ビスケット病院編

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82/205

少女との再会

明けましておめでとうございます!!

新年1回目の更新です!!

ちょっと遅れ気味になりましたが、今年もよろしくお願いします!!


あと、短編も新しく書いたので、よかったら読んでください。

疲労と空腹により、レオスとの戦闘が不可能になってしまったアスト達。

レオスの気遣いによって、その場は何事もなく終わった。


しかし、出撃命令を無視してナースといちゃついていた夜光にいつものおしおきをしている中、キルカの目に、レイランの姿が写った。


夜光へのおしおきが完了した後、セリア達はキルカから、レイランを見かけたという情報を得ていた。

「レイラン? 本当にそうだったのか?」

「間違いない。 我が1度見た美少女を間違える訳がない」

「・・・お前が言うとなぜか説得力があるな」

それは、夜光並みの女好きであるキルカの言葉だからこそ、疑心を一気に打ち砕く力が宿っているのだ。


「レイランって、以前マネットでランを殺した奴らの仲間だろよな?」

ルドが首を傾げながらそう呟くと、メンバー達の表情が少し暗くなった。


ルドが言ったのは、以前マネットという町で起きた暴力による殺人のことだ。

レイランを含めた3人のマラソン選手とコーチによるいじめによる過度の暴力で、ランというマラソン選手が死んでしまった。

その場に居合わせた夜光達によって、4人はすぐに騎士団に連行され、そのまま逮捕となった。


「そんな奴がなんで病院にいる訳? あの後裁判で、”懲役20年”が執行されたって、新聞で読んだけど?」

ライカの言う通り、レイラン達が逮捕されてから1週間後に開かれた裁判で、4人には有罪判決が降り、懲役20年執行猶予なしが言い渡された。


「・・・でも、レイランさんは、そんなに悪い子じゃないと思うよ?」

今まで口を閉ざしていたセリナが、元気のない声で言葉を発した。

「ラン君を殺したのは許せないけど、でも、お友達を守ろうとしていたよ?」

レイランは捕まった当初、ほかの選手の罪を自分が被ろうとしていた。

それは、友達を守りたいというレイランの本心による行動であった。

いじめに関しても、レイラン自身もいけないことだという理解はあった。

だが、友達と同じことをしないと、友達でなくなるという恐怖から、いじめを行ってしまったのだ。


「だからと言って、いじめや殺害が正当化される訳ではありません」

「そ・・・そうだけど。 でも私、お友達になるって約束したんだもん!」

レイランが連行される間際、セリナはレイランに対し、”友達になる”という約束をした。

ランを殺したことは、もちろん許せないが、友達を守りたいレイランの心を見捨てることができなかった。


「なあ、そんなに気になるなら、本人に聞いてみようぜ?

どうせオレ達、検査結果ができるまで帰れない訳だし」

心界の健康診断では、現実世界とは違い、再検査することが多い。

原因は、検査データの不備やなんらかの病気の疑いがあるなど色々あるが、基本的には、病院側から帰っても良いと言われるまでは帰ることができない。


「我は構わんぞ? あの娘、少々気になっていたからな」

「舌なめずりしないと出ない言葉なの? それ」

獲物を捕らえたハンターのようなキルカの視線に、細心の注意を払うライカ。


「スノーラちゃん。 私もレイランさんと会って話をしてみたい」

セリナが懇願するような声でスノーラにそう言うと、スノーラは折れたようにこう言う。

「・・・わかりました。 では、みんなで探してみましょう・・・でもその前に、セリア様、マナ」


「「はっはい!」」

突然呼ばれたことで、返事がシンクロしてしまったセリアとマナ。


「申し訳ありませんが、どこかで荷台かなにかを借りてきてもらえませんか?

あんなものを床に転がしていては、病院も迷惑すると思うので」

スノーラが見下すような冷たい視線を送っていたのは、ボロボロの姿になって床に倒れている夜光と笑騎。

理由は異なるが、2人共、マイコミメンバーの制裁によって、瀕死の重傷を負っているのだ。

ちなみに、夜光といちゃついていたナースは、おしおきの最中、恐怖に怯えて逃げて行った。


「「わっわかりました」」

セリアとマナはそう言うと、受付の方へと走って行った。



セリアとマナに夜光と笑騎のことを任せ、スノーラ達はキルカがレイランを目撃した階段を降りることにした。


スノーラ達が先ほどまでいたのは、ビスケット病院の3階。

3階は主に検査室が多くあるエリアである。

そして、たった今降りた2階は、入院患者のいる病室が多くあるエリア。

1階は受付のほか、手術室や医療関係の相談窓口などがある。


「2階だけでも結構広いわね・・・」

辺りを見渡すライカの視界に写るのは、馬車が通れるほどの広さの通路とぱっと見ただけでも30以上ある病室。

何よりやっかいなのは、病室以上に多い人の数。

患者やナース、医者はもちろんのこと、今日は健康診断もあるため、余計に数が多い。


「これは手分けして探したほうが早くないか? 1階にいる可能性もある訳だし」

「・・・そうだな。 だが、別の階段で3階に戻った可能性もある。 分けるなら3組の方が良いだろう」

ルドの提案を受け入れ、スノーラは3組に分かれて捜索することにした。


3階を捜索するのは、セリア・セリナ・ライカ。

2階は、マナ・笑騎・キルカ。

1階は。夜光・スノーラ・ルド。

以上の組み合わせになった。

しかし、あと30分で昼になるので、捜索はその間までということになった。



捜索開始から15分が経過した・・・


「メシも酒もたばこも、何も口にしていない上に、危うく殺されかけてボロボロな俺が、なんで小娘1人を探すために、病院を歩き回らないといけねぇんだ!?」

ぶつぶつ文句を言いながら、レイラン捜索を強行される夜光。


「口より目と足を動かしてくれよ兄貴」

「次に何か文句を言ったら、体に風穴を開けますよ?」

両隣で夜光が逃げないように監視しながら捜索しているスノーラとルド。

「(こいつら、いつか俺の手で地獄に葬ってやる!)・・・んっ?」

復讐を心に誓う夜光の目に止まったのは、相談室から出てきた1人の人物。

「どうした? 兄貴」

「・・・あれ」

夜光が指した方向に目を向けるスノーラとルド。


「「あっ!」」


そこにいたのは、レイランであった。

なぜか体中、包帯や絆創膏だらけだ


「・・・あっ!」

夜光達に気づいたレイランは、一瞬驚きの表情を浮かべたが、すぐさま浮かない顔へと変わる。


「お前、こんなところで何をやっているんだ?」

「別に・・・なんでも・・・」

ルドの質問に対し、曖昧な返答をするレイラン。


「では、その包帯や絆創膏はどうしたのだ?」

「・・・転んだだけ」

「転んだ?・・・」

スノーラはレイランの”転んだ”という返答が信じられなかった。

レイランの傷は腕や足だけでなく顔にまである。

とても転んだだけでできる傷ではない。

だが、ずっとこちらに目を合わせないレイランの態度を見て、素直に答えはしないと思い、スノーラはそれ以上の追求しないことにした。


「もういい? ボクちょっと、用があるから」

レイランはそう言うと足早にそこから立ち去って行った。


『・・・』


夜光達は何も言わず、黙って見送ることにしたが、3人は1つだけ確信していることがあった。

”レイランは何かを隠している”・・・と。



その後、昼になったので、ほかのメンバー達と合流場所として指定していた病院の食堂に向かった。


ほかのメンバーと合流した夜光達は、食堂で昼食を取ることにした。

食事の中、スノーラとルドはレイランについてメンバー達と話し合っていた。


「・・・じゃあ、レイランさんは何か隠し事をしているってこと?」

スノーラとルドの話を聞き、セリナが心配そうにそう呟く。

ずっと食べたがっていた昼食を目の前にしても、どこか箸が遅く感じられる。


「おそらく・・・でも我々にわかるのはそれだけ。 ここにいる理由や傷については不明なままです」

スノーラはそう言い終えると、手元にある水をゆっくりと飲んだ。


『がつがつがつ・・・』

メンバー達の周りの空気が沈み気味になっている中、一心不乱に飯を食べる夜光・笑騎・ルドの3人

「いやぁ、病院の飯は湿っぽいイメージやったけど、ここの飯は味もレパートリーも文句なしや!」

「確かに」

珍しく意見が合い、意気投合する夜光と笑騎。


「おばちゃん! からあげとかつ丼おかわり!」

夜光と笑騎が飯を絶賛している中、ルドに限っては2回戦に突入していた。


「(よっぽどお腹が空いてたんだな~)」

3人の異常な食欲にビビりながら、ちびちびとうどんをすするマナであった。


「・・・あっ! せやっ!」

かつ丼を食べていた笑騎が、ふとあることを思い出す。

「俺、親父に伝言頼まれてたんや!」

「伝言?」

夜光がそう聞き返すと、笑騎はポケットからメモ帳を取り出す。

「え~と・・・なんでも、ビスケット病院に”一番最初のアストメンバー”が入院しているから、健康診断のついでに、あいさつしとけやて」


『・・・えっ?』

笑騎の言葉に、全員が食事の手を止めた。


「”一番最初のアストメンバー”ってなんだよ?」

夜光がそう尋ねると、笑騎は困ったような顔でこう返す。

「俺にもようわからんへん。 親父からは、病室のナンバーと名前しか聞いてへんかったし」


「それ以前に、そんな大事なことをなぜ今まで黙っていた!?」

スノーラが勢いで身を乗り出してしまう。

「いや、腹減って、頭があんま働かんかったみたいやな」

笑騎の悪びれない態度に、ライカがドS顔で呟く。

「これだからデブは・・・」

「ライカちゃん! 俺を罵るなら、ちゃんと頭を踏みつけてから言ってな!」

親指を立てて、ウインクまでする笑騎に、さすがのライカもドン引きした。


「あの・・・それでお名前は・・・」

ぼそぼそと笑騎に尋ねるセリア。

声はあまりにも小さく、食堂のおばちゃんの食器を洗う音でかき消されるほどだ。

それは、笑騎が夜光と並ぶ女好きだからだけでなく、セリア自身が男性恐怖症であるため。

例外は夜光と誠児だけで、夜光は異性として好意を寄せているため、誠児は数回カウンセリングを受けて少し慣れたためである。

しかし、天性の女好きである笑騎の耳はセリアのような美少女の声は、どんなにか細い声で聞きとれてしまう。


「え~と・・・名前は”ミヤ スペルビア”や」

笑騎がメンバーの名前を口にした途端、キルカが表情を曇らせる。

「(ミヤ スペルビア・・・だと?)」

キルカが表に出さなかったため、驚いていたことには誰も気づかなかった。


「スペルビア?(どこかで聞いたような・・・)」

スノーラはどこかで聞き覚えのある名前だと思ったが、思い出すことができなかった。


「まあとにかく、飯食うたら行ってみようや」

「別にいいけど・・・(どうせ暇だし)」

ライカを筆頭に、全員が賛同した時だった!


「ここ、空いてるかい?」

夜光に1人の男性が声を掛けてきた。

「あぁ、空いてるぜ?」

夜光の了承を得た男性は、夜光の横に座る。

「助かったぜ、兄ちゃん。 どこの席もいっぱいで困ってたんだ」

「そりゃ、昼だからな」

食堂には、夜光達のように健康診断を終えた者だけでなく、患者や昼休みに入ったナースや医者なども昼食を取っていた。


「・・・んっ? どうしたんだ?お前ら」

夜光は先ほどまで話をしていたマイコミメンバー達(キルカを除く)が、なぜか隣の男性を見て固まっていることに気付いた。


「・・・こういう男が好みなのか?」

夜光が冗談半分でそう聞くと、突然ルドが叫ぶ。

「何言ってんだよ!? 兄貴!!」

その叫びと同時に、スノーラが銃を男性に向けて立ち上がる。

「なぜ貴様がここにいる!? レオス!!」


「・・・えっ?」

夜光はその言葉に驚き、男性の顔を見る。


男性は落ち着いた様子でこう言う。

「・・・飯の時くらい静かに食えよ」


それは、夜光達とレオスの運命が交差した瞬間であった・・・

夜光「新年1発目だって言うのに、色々詰込み過ぎじゃないか?」

セリア「そそ、そうですね。 でもお話に関係しているみたいなので」

夜光「レイランに新メンバーにレオス。 こんなに課題を出して、本当に話が進むのかよ」

セリア「わっ私に言われても・・・」

夜光「まあいざとなったら、伝家の宝刀【都合の良い異世界設定】があるがな」

セリア「なんですか?それ」

夜光「都合の良いように話を強引にかき乱すってことだ」

セリア「そんな言葉、いつの間に生まれたんですか?」

夜光「今、俺が生み出した」

セリア「・・・」

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