0-5 町
ザックさんの案内で町にやってきた。意外と広いぞ。
「ここが俺の住む町、アクアザバルだ」
「へー、アクア要素はどこですか」
「ここの土地神が水の神なんだとよ。まあどうでもいいけど」
「ザックさんは、神を信仰してないんですか?」
「まあな。俺はこの地域の出身じゃないしな」
「そうですか。あと聞き忘れたことがありまして」
「なんだ?」
「ここ何処ですか?」
「ここはアクアザバルだと、、、、」
「違うんです。この大陸は何ですか?自分たちの足元に広がるこの大地は何ですか?俺からしたらここは異世界なんですよ」
「なるほど。君は違う場所からきてあんな廃墟にいたのか」
「そうです。気が付いたらあそこにいまして」
「そうか。じゃあここはどこなのか。俺の家にいったら説明してやるよ」
----------アイザックの家------------
ここがザックさんの家か。結構広いな。
そういえば、さっきからキサラが暇そうにしてる。そろそろかまってやるか。
「キサラー。暇かー?」
「別に大丈夫です。おとなしくこの人の話を聞きますです」
「そうかい。じゃあ大丈夫だな。飽きたら言えよ?」
「わかりましたです」
「それじゃ、話しますか。まあ俺も詳しいわけじゃないんだけどな。
ここは魔大陸シャングリラ。この世界は四つに分かれている。
一つは、火の国。一つは水の国。一つは風の国。一つは土の国。
ここ、アクアザバルは水の国の中でも小さな町だ。
まあ何処かに魔王がいるとかいないとか聞くけど俺は自由に生きたいだけだから気にしないけどね。
ここの水の国の中心に王宮がある。そこで、王に詳しいことを聞けばいいさ。」
「そうですか。ありがとうございます。ですけどしばらくはここにいますかね」
「そうか。この部屋は好きに使うといい。俺のことは気にしなくていいからな」
「わかりました。キサラもそれでいいよな?」
「はいです。任せろなのです」
「そうか。キサラはイイ子だな。そういえば君の名は?」
「俺の名は、そうですね。詩也と申します。これからもよろしく」
「ああ。こちらこそ」
とりあえず拠点確保。これからが本番かな?
それにしても魔王かー。どんな奴だろ。できれば合わない方向で努力しよう。
「今日はもう遅い。ゆっくり休めよ」
「わかりました。そうさせていただきます。ほら、キサラ。寝るぞ」
「なのです」
こうして、俺の異世界の旅の一日目が終わった。