表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
狙撃手の日常  作者: 野兎
神の弓は月の形
3/166

2 ステータスの確認

 キャラクターメイキングの後に飛ばされたのは、賑わっている街の広場だった。

 体に異常もないし、VR空間内も現実とあまり変わりない。天気は快晴。ヨーロッパを思わせる街並みでファンタジー感も満載。

 うん、わくわくしてくるな。


 【始まりの街 ノルセア】という表示が出てくる。


 周りは頭の上にプレイヤーを示す緑色のマーカーがついた人が大半、巨大な体をした巨人や、頭上を飛び回る妖精、青色のスライムまで見える。

 スライムとかどんな感じで体を動かしているのだろうか、現実とのギャップで大変そうだ。


 自分の体を確認してみる。特に本体となる木はなさそうだ。ハーフだからだろうか。木の精霊ということだが、精霊がいるなら本体もいるだろう。しかしどこにも木を引きずりながら歩いているプレイヤーはいない。ご都合主義とかいうやつだろう。

 皮膚の色は灰色だ。背の高さも少し伸びたような感じもする。鏡がないため顔は確認できないが、木っぽい顔になっているのだろう。


 このゲームのアバターはランダムで設定される。自分で自由に変更しようと思うと課金が必要だ。300円とかいう子供の小遣いでもできる金額なので俺みたいにどうでもいいと思っている人間以外はするんじゃないだろうか。



「メニュー、ステータス」


 目の前に半透明なウィンドウが開かれる。周りが見えないというわけではないが、戦闘中に開きながら操作するには慣れが必要だろう。



名前:シノブ

種族:半樹人

職業:狙撃手 Lv1

称号:魔王の守護

スキルポイント:0


 体力 :90

 筋力 :25

 耐久力:40

 魔力 :50

 精神力:30

 敏捷 :15

 器用 :30


パッシブスキル

 【弓術Lv1】【火魔法Lv1】【木魔法Lv1】【火耐性Lv1】【収穫Lv1】【発見Lv1】

アクションスキル

【光合成】



 称号に何かある。【魔王の守護】とは何なのだろうか。考えてもわからないので放置だ。

 スキルはキャラクターメイキングのした時と変わらない。当たり前か。違ってたら問題だ。【光合成】は後で空腹になった時に試せばいいか。小さい頃は何もしないでもお腹いっぱいになる植物になりたいと思ってたこともあったのだ。


 新たに名前の横にレベルとスキルポイントという表示がされている。もちろん0ポイントで、レベル1だ。



「メニュー、装備」


 武器は装備しないと意味ないぞ。アイテム欄の弓と矢を装備する。

 左手には弓、背中に矢筒が現れた。何の変哲もない木でできた弓と矢だ。

 迷彩服はあらかじめ装備されているようだ。裸でスタートは色々と困る。



 透視ゴーグルも装備する。額に重量を感じた、外してみると群青色のかっこいいゴーグルがそこにはあった。

「お、おお~」

 思わずため息が漏れてしまう。もちろん不埒な目的でかけるわけにはいかないので、額につけるだけにしておく。

 迷彩服、ゴーグル、弓。俺の格好はどこからどう見てもスナイパーだろう。

 弓というのがあれだな。狙撃銃にしとけばよかったかな?

 今更言ってもしょうがないことだが。



 突然ぽんと軽快な音がなると目の前にウィンドウが出てくる。


《クエスト【武器を装備する】が達成されました。報酬 200G》


《クエスト【ウサギを狩れ!】が発注されました。依頼 ラビット10匹の討伐

 街の外の草原でラビットを狩りましょう                》



 クエストか。

 広場に地図があった。すると自動的に街の地図が視界の端に出てくる。便利だな。こういうのはスキルなしで使えるんだな。


 今いる広場を中心にして東西南北に大通りがある。

 どの道を行っても外には出られるみたいだ。


 北へ向かい歩き出した。

 店はあるが、空き家も多い。プレイヤーが多いので活気があるように見えるが、地元のシャッター商店街並みの閉店率だろう。これからどんどん店が増えていくのかな?



 店などは後で行くことにして、俺はそのまま草原へ出た。

 さあ、初めての狩りだ!



ありがとうございました。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ