不審者(二百文字自作自演お題小説)
使ったお題は「不審者」です。
田守優子は私の親友。ちょっと変わった子だ。
ある日、取引先との会食を終えた私。
すっかり遅くなってしまい、夜道をアパートへと急いだ。
裏通りに入った頃、気づいた。
トレンチコートを着て中折れ帽を目深にかぶり、サングラスをかけてマスクをしている不審者らしき人物が、歩調を合わせてつけて来ていた。
怖くなって駆け出すと、不審者も走り出した。
もうダメと思った時、
「どうして逃げるのよ」
それは優子だった。驚かさないで!
ということでした。