悟り気分
その日はあまりにも簡単な女になってしまったと思う。多分あれが地獄の始まりだったのかもしれない。
付き合ったばかりのケイの家に行った。私の肌にしっくりくる部屋だった。少しベッドが大きいと思ったのは口に出さなかった。
二人で映画を観た。内容は覚えてないけど楽しい時間だったことは覚えてる。
夜になってくるとお酒も入っていい気分に二人してなった。大きなベッドに横になるとケイが、縛っていい?と単調に聞いてきた。驚く前に答えていた。
縛られて感じたのは私はケイに支配されてるということ。つまり運命をケイに授けた。ここで、悟った。
ケイのくすぐりは恐ろしかった。やめてと何度行っても、無視。かなりSとわかってから諦めたが、からだは正直に暴れる。息も苦しかった。
ケイはくすぐるのが上手いのだと思う。お腹のツボ、わき腹のツボ。ツボはくすぐりというより地獄だった。
何分かわからないけどすごく長い間くすぐられた。拘束されてのくすぐられるのは、逃げれない絶望とある種の悟りで笑う奴隷だった。
死ぬんじゃないか、何度も思った。
ケイは真剣にくすぐりを続けるし、もう笑い声かどうかもわからなくなってた。
はじめてくすぐりの怖さを知った。