ホームルーム
オレはすっかり忘れていたことがある・・・。
ゴールデンウィーク、そして中間テスト。
さかのぼること、今朝のホームルーム。
オレはいつものように櫂杜と戯言を話していた。
「おはよーございま~す。今日も一日ファイトだぞー!!」
なんかテンション高くない?
ちなみにこの人、オレらの担任だからね。
このテンションの高さは、初の一言によって納得した。というより、判明した。
「はいはぁ~い! センセー、明日からゴールデンウィークでしょ?
初は・・・(長いので省略)。」
「御堂さんは朝から元気がいいですねぇー。」
あっ、一言で終わらせた。初の長話を。すげー!!
とまぁ、関心。そして実に楽で自由なホームルーム。
チャイムで終わりを告げられたときには、少し寂しく感じた。
だが櫂杜による追い討ち。
「おまえ、今度赤点取ったら補習だろ? 頑張れよな。」
「・・・あ。」
そして現在。
図書館にいる、オレ&櫂杜&初。
結局はこのメンツなんだ・・・。
だが図書館はいい。静かで、このオレでも集中できる!
でも一人、当然のように入ってくるんだ。ねぇーさん・・・。
「頼む、櫂杜。教えてくれ!!」
「しょうがないなぁ、セナは。」
こういうときには役に立つよな、秀才君!
頼りにしてるぜっ☆
「でも初ちゃんは、頭いいね! 教えてもらおっかなぁ?」
おいっ、初に話しかけないほうが正解だぞ!
初の長話が始まる!って、あれ?
「寝てる・・・。それぢゃぁ、もう一頑張りしますか!」
「へいへい。」
ヨユーなひとはいいよな・・・。のんきに寝れて。
もう少しは危機感持てよ。
数時間後・・・。
「ふぁ~、ってあれ?私寝てた?」
「うん、ぐっすりとね。帰りますかっ。」
「疲れた・・・。」
「そういえば、セナは久しぶりに頑張ってたからね!」
「久しぶりってなんだよ、それは!」
「ははは・・・。」
「いいなぁー。見たかったよ~。」
「見なくていい!」
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■登場人物の整理■
○神木施那 ・・・フツーの高校生。蒼深学園高等部の3年9組。
勉強がニガテ。飽きっぽい。運動は得意。
○竜宮櫂杜・・・容姿端麗、学力秀才、運動神経抜群、性格OKの施那の幼馴染。
誰にでも優しくて、頼りがいがある。みんなの憧れ的存在。
○御堂初 ・・・背が160cm程度で、かなりスタイルが良い。オレと同じ高校。
かわいい系。オレの未来の奥さん。勉強が得意。
○入久間燐 ・・・施那の担任。さわやか系のはずなのに、たまに熱かったり、
おおざっぱだったり、忙しい人。案外みんなからの信頼が強い。