三十四話 「安音と大家姉の会議」
夜な夜な、安音と大家姉は、会う約束をしていた。
「うす、お姉さん」
「来い」
二人は、大家姉の部屋に入った。
「もしかして、あの野美子もっすか?」
「もじゃない。野美子だ」
「野美子は大丈夫なんすかね」
「あー......あれか。優子は優しい。それを理解している」
「私的には、お姉さんとの禁断の関係がよかったっす」
「わかってないな、お前」
大家姉は、キツめのコーヒーを出した。
「済ませること済ませたんすか?」
「まだだ。優子が手を出したがらない」
「あー......心当たりあるかもっす」
安音は、スマホを懐中から取り出した。
「なんか優子、昔相手がいたらしいっす」
「は。誰だそいつ」
「その人は会いたいって言ってて、なんか謝るのかな」
「あれだ。恋愛知らずでひどい態度をとって、優子に嫌われたやつだな」
「本人に聞いてみます?今度、仲介役で会うので」
「あ?会わせなくていいだろ」
「でも、その人とのあれこれで付き合いたくないとかじゃないですか?憶測で言うなら、何かトラウマを植え付けられた的な。会ってくれそうにないって言ってたんで、嫌いなんじゃ?」
「謝らせた方が野美子と進むと」
「はい......」
「......野美子の事言ってから会わせろ」
その日は、もう解散した。
安音は、仲介の準備を始めた。




