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十五話 「大家姉」
優子は、落ち葉集めの休憩で、タバコを一本吸っていた。
そこに、大家の軽トラが止まった。
出てきたのは大家だけでなく、助手席からも誰かが降りた。
「あ、お姉さん」
降りてきたのは、大家の姉だった。
大家姉は、アパートと実家の両方で暮らしている。
「元気にしてるか?可愛いゴミども」
大家姉は、キャベツが一玉入ったビニール袋を肩に担いでいた。
「うっす。お変わりなく」
「優子。世話になってるからな、これ」
大家姉は、優子にそのキャベツを渡した。
「あざっす」
「あー、弟のこと苛めすぎんなよ?」
「努力しやす」
「優子、髪切ったな」
「あー、白髪残ってたんで」
「いつかシマウマなるんじゃないか?」
「ワンチャン」
「まあ、弟みたいに禿げてないだけいいでしょ」
大家姉は、腕を組みながら大家を指差した。
「はぁ?」
「あ?遺伝子に死ね言われとんねん死ねや」




