Cランク試験⑦
結局リーダーの話は無かったこととなり、3パーティでの協力体制となり何かあれば多数決での取り決めとなった。
パーティは当然、
ギーク、ダリ、ウーゴ、ガーラの4人。
リグル、ガナ、リズの3人。
ソウ、ナジャ、リカの3人に別れた。
12時の昼の鐘が鳴ってから1時間以上経ってからの出発となったが試験官のギルド職員は特に急かしたりはせずに淡々と決まっていく事柄を眺めていた。
「いったい何を見て評価をしているんだ?」
「試験官によって違うと聞くぞ。武力を重要視している者も居れば冷静な判断力を確認する者もいるらしいぞ」
ソウが呟くとナジャが返答してくれた。
そしてリカも話に入ってくる。
「何でもその時の試験官や試験内容によって見るべきポイントが違うらしいです。今回ですと護衛と盗賊の討伐ですから冷静な判断力や強いリーダーシップ等の評価が高くなるのかと…」
「だからギークはリーダーになろうとしたのか…そう考えると試験の意図をちゃんと読んでの行動なんだな。」
ソウ達がそんな話をしているとリグルがソウに近づいて来た。
「さっきはありがとう!以前のクエストでリーダーが統率するのは指揮系統だけだったから今回もそうだと思って賛成したんだがパーティの編成にも指示を出すとは考えて無かった…」
それに対してソウも答える。
「ちゃんと最適な配置を考えてのパーティの編成なら多少は考えるんだがアイツらはナジャとリカとリズを上手いこと引き抜こうとしてるのがバレバレだったからな。」
「やっぱりそうだよな。多分俺とガナとソウを同じパーティにして女性陣を上手く自分達と組ませるようにしてるのを感じて反対したんだ。」
「まぁそれ以外にも自分がリーダーになって試験を有利にするのもあるんだろうがな」
そこまで話をしていると前の方からギークの怒鳴り声が聞こえてきた。
「おい遅いぞ!早く配置を決めるぞ!」
そう言いながらソウとリグルの近くに来ると当然と言うように指示を始める。
「俺たちから御者を1人だして護衛対象と一緒に馬車に乗って護衛する。先頭は男が多い方が多少は警戒されるだろうからリグル達で後ろはガキ達のパーティで護衛しろ!」
その言葉にリグルがすかさず反論する。
「俺たちが先頭なのは別にいいが馬車で護衛するならソウ達のパーティの方が適任だろう。護衛対象者は女性が2名も居るんだから同じ女性が居た方が安心なはずだ!」
「はっ馬車が囲まれた時にこんなガキと女共に護衛対象者が護れるのか?俺たちならたとえ自分の身を犠牲にしてでも護衛対象を逃がすようにするがこんなガキ共にそれが出来るのか?」
「囲まれたりしない為に俺たちが居るんだろ!それに何か決める時は多数決じゃないのか?」
リグルがそう言うとギークは黙ってソウの方を睨みつける。
(睨まれても困るんだけどな…)
「リグルの女性の護衛対象者への配慮は必要だと思うし、男の冒険者が居た方が相手も警戒してくれるなら男4人のギークのパーティが外に居た方がより安全になるよな?」
そこまで言うとリグルが話に割り込んできてギークに向かって言葉を掛ける。
「多数決で2対1だ!これで決まりだろ!」
リグルがそう言い放った後にソウが話を続ける。
「だけどそれにはパーティで御者が出来ないといけないんだろ?俺は御者の経験はないけど2人はあるか?」
「御者はブランドの役目だったからやったことないぞ!」
ナジャが言うとリカも続けて答える。
「私もまだ御者の経験はないです。」
2人の言葉を聞いたギークは満面の笑みで言う。
「はっはっは!御者の経験がないんじゃ仕方ないな!」
ギークは笑いながら御者にガーラを指名して馬車の中に入っていった。
ソウはリグルに向かって少し申し訳ない微笑を浮かべたが仕方ないことなのでリグルの肩を叩き自分達は馬車の後ろに向かって行った。
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