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ニュークリアス  作者: ryo
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図書館とパン作り③

レナに案内されてカウンターの席に座るとサナさんが水を出してくれた。

「ゴーリンありがとうね。貰ったもので悪いけどあとで切って持ってくるね」

そう言うとソウの答えを聞く前に立ち去って次のお客を席に案内している。

代わりにレナが食事を運んで来てくれる。

今日のメニューはフォレストディアーのシチューと硬い黒パンで黒パンはシチューに浸しながら食べたがやはり硬い…

ちなみにレナにはシチューの肉をあげてしっかり餌付けしている。


レナはあっちこっちで皆んなに可愛いがられているがまだ4歳位なので遅くなってくると手伝いの途中でも眠くなってしまう。

そうなると今までは厨房近くの席で座って寝ていたり忙しく無い時はサナさんが寝かしつけに行ってたらしいが最近はソウの横に座って寝るようになっており、それをダンさんが怖い視線で見てくる…


食事が終わっりデザートに持ってきてくれたゴーリンを食べながらレナを寝かしつけているとサナさんが声をかけてきた。

「貰ったモノで悪いね!それと寝かしつけありがとうね。最近じゃ眠くなるとすぐソウの方に行ってるね!」

サナさんはそう言って厨房からこっちを見ていたダンさんを揶揄う。

ソウは皿に残っていたゴーリンを一掴みして食べると苦笑いしながら答える。


「撫で方が気持ちいいんですかね?それより壺を貸してくれてありがとうございました。」

ちなみにソウは実家で犬を飼っており耳の後ろから顎の下、はたまた眉間のシワまで撫でまくってどこが気持ちいいのか研究してきたから撫で方には自身がありレナは耳の後ろを揉むようにしながら撫でると気持ち良さそうにしている。

そして出来ればダンさんも撫でたいと思っている。


そんなことを考えていたがサナさんの言葉で我にかえる。

「いや、別に使ってない壺だからよかったんだけどいったい何に使うんだい?」

サナの言葉にソウはチャンスとばかりにお願いしようと思ってたことを伝える。

「実はパンを柔らかくする方法があってそれの試作品を作ったので出来れば厨房を使って試させて欲しいんです!もちろんお金も払います」


「それはいいけどそんな技術をアタシたちに見せていいのかい?盗んじまうかもしれないよ。世の中いい人ばかりじゃないんだよ!」

サナさんは少し心配そうにソウを見ながら言う。


「サナさん達がそんな人達じゃ無いのはレナを見て確信してます。それに本当にそんなこと考えてる人を何も言わずに盗んでしまうので…」

ソウの言葉ならサナさんは少し照れながらも条件付きで厨房を使うのを許可してくれた。


その条件は使えるのは昼のランチが終わって夜の仕込みの時間で必ずサナさんかダンさんと一緒に使うということ。

流石に店の厨房を1人で使わせるなんてことは出来ないだろう。

なので使う前に事前に伝えることで少し早くても夜の仕込みを一緒に始めてくれるらしい。

そしてお金は要らないから出来上がったパンを食べさせること。

最後に使った日は仕込みが終わった際の片付けを手伝うのが条件となった。

ソウはさっそく明日のランチ終了後に厨房を使わせて貰う約束をして自分の部屋に戻って行った。


次の日ソウは朝食を食べ終わるとまずはギルドに向かう。

そしてラルグの姿を探すが見当たらずに受付に居たリアナに声を掛ける。

「リアナさんすいません。ラルグさんはどこにいますか?」


「おはようございます。ソウさん、ラルグなら誰かにこの前のランクアップ試験で試験官を交換したことがギルド長に密告されて資料室の整理を共犯のバッカスとしているわ」

そう言って少し微笑を纏うリアナを見て絶対犯人はリアナだとソウは確信する。

(絶対リアナさんが密告した犯人だな…きっと怒らせたらいけない人なんだ)

ソウは出来るだけ平然を装いラルグに聞きたかったことをリアナに質問する。


「それは大変ですね。ところで資料室の資料って冒険者でも見てもいいんですか?」 


「もちろん見ても良いけど資料室に入るには銀貨1枚の保証金がいるのと資料室で騒いたり壊したりしたら保証金が戻って来なくなるから気をつけてね。それと今日は辞めといた方が良いわよ。きっとラルグに手伝わされるから…ふふ」

そう言って笑うリアナさんは少し怖かったがソウにもラルグに丸め込まれて資料室の手伝いをする姿が見えたのでもう一つの場所を聞くことにした。


「それじゃ、もう一つの質問なんですけどギルド以外に資料や本が置いてある所はありますか?」


「街の中央から領主様の家の方に向かう大通りに図書館があるけどあそこは保証金で金貨1枚が必要よ」

(よし、図書館があるのはラッキーだぞ。これでこの世界の常識を色々知れるかもしれない)

「わかりました!ありがとうございます」

ソウはリアナにお礼を言って冒険者ギルドを出て図書館の方に走っていった。


読んでくださいましてありがとうございます。

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宜しくお願い致します!

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