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第二話:幼女エルフ登場

 何事もなく草原を抜けて街道を街に向かってあるいていると急に街道脇の草むらの中から何かが飛び出してきた。


 「ぎぎゃー」

 

 ≪ピロリーん。野生のゴブリンが飛び出てきた。てんてんてんててててーん≫

 

 無機質な音声が頭の中でなりひびき、どっかで聞いたことのあるBGMが鳴り出した。


 ……や、やばい。俺の紙ステータスに非戦闘向けスキルでは対抗しようがない。


 もちろん、武器も持ってないし。


 「ぎぎゃー」


 ゴブリンが棍棒を右手に襲い掛かってきた。


 やばい、逃げないと。


 と、逃げようとした瞬間……。すてん。


 「痛たたた……」


 そういえば会社帰りにこっちに飛ばされたから、革靴のままだった。革靴のまま、慣れない動作をしたのでころんでしまった。


 やばい……。


 ゴブリンが近づいてくる音が聞こえる。顔を上げると、目と鼻の先にやつが凶悪で醜悪なきたない顔をにやけて立っている。バカな獲物をあざ笑っているようだ。


 しばらく笑っていたゴブリンはくちびるをひとなめしたあと、右手に持っている棍棒を振り上げた。そして、いっきに……。


 ちゅどん。ブシャー。どしん。


 何か閃光がゴブリンの頭を横切ったかと思うと、首から上が吹き飛び血が吹き上がり地面に倒れこんだ。


 うわっぐろ。


 「ぐわっはhっは。ゴブリン程度にひれ伏すとは、雑魚中の雑魚のようじゃ」

 

 頭上から声が聞こえたので見上げると、黒ローブを身に着けた女の子が空中にぷかぷかと浮かんでいた。〇ンツは、白色だった。

 

 黒ローブ白色っこが少しずつ地面に降りてくる。その途中もつねに〇ンツが見えていたけど、気にしない。


 ◇ 


 「よっと」

 

 そんな声を出して、すたっと、女の子が2mさきくらいの地面に降りた。


 女の子はとってもかわいい幼女だった。目がぱっちりとしていて、小さな口。鼻はちょっとお団子っぽい。でも、それも彼女のかわいさを引き立てている。


 きれいな銀髪を眉のちょっと上でぱつんと切っていて、肩のちょっとさきくらいまで髪の毛を伸ばしている。

 

 そんな身長130cmくらいの幼女。だが、人間とは違う部分が一か所あった。あのとんんがった耳はいったい? 


 「エルフがそんなに珍しいかの?」


 「エルフ?」


 「エルフをしらんのか?」


 「俺のいたところにはエルフなんていなかったからな。。。」

 

 「うーむ」


 彼女はそういうと考えこむように首をかしげ腕をくんだ。


 ごにょごにょと何かつぶやいている。


 見た目はまんま幼女だけど、雰囲気というかしぐさのひとつひとつは何か老成している。エルフだしやっぱり、見た目どうりの年齢ではないのだろうか?


 じろっ。

 

 そんなことを考えていると、すごい恐ろしいオーラを彼女は放ってきた。


 やばい、ちびりそうだ。


 「ふん。まあよいわ。それより、おぬしはもしかしたら、賓人まれびとかもしれぬの」


 「まれびと?」


 聞いたことのない言葉にこんどは俺が首をかしげる。


 「そうじゃ、まれびとじゃ。こことは違う世界に迷い込んできた人間をここではそうよんでいる。じゃが、そんな人間はまれにしか来んからな。賓人じゃ」

 

 「たしかに俺、まれびとだ。よくわかったな?」


 「そりゃのう。雑魚のゴブリンに殺されかけた割に護衛はおらんようじゃし、それに変わった服装をしておるからの」


 「変わってる? 俺の服装が」


 言われて自分の服装を確かめてみる。日本のサラリーマンなら当たり前の服装。スーツに革靴だ。確かにローブではない。


 彼女のようなにローブを着ている住人が普通にいる世界なら、俺の服装は浮いているのかもしれないな。


 「よし、それじゃいくぞい」


 彼女が空中へ浮かび上がったかと思うと、俺もちょっと遅れて浮かび始めた。


 これも、異世界の魔法的なあれなのだろう。

 

 ぷかりと、地面から10mくらい浮かび上がったところで、幼女エルフはものすごい勢いで街に向かっていった。


 と思ったら、俺も……。


 「ぎゃー」

 「ふぉ、ふぉふぉふぉ。いくのじゃー」

 「やめてー」  

新連載、よろしくね。

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