エリザベス 火星へ
8隻のエリザベス号は、火星に到着した。ちょうど、時田も休憩時間となり、昼食を食べに1階のエリザベス号の食堂へ行った。食堂は、多くの人でいっぱいだった。食堂のメニューは、だいたい300円ぐらいで、カレー、ラーメン、うどん、そば、日替わり定食といったところだった。時田はカレーを食べ、チョコレート作り専用の白衣を脱ぎ捨てて、2階の自分の部屋に戻ると、竹田と三月が話をしていた。時田も、なんとなく2人の会話に溶け込んだ。
竹田「あの艦長に怒られてる女の人は誰?」
三月「林優樹菜だよ、ユッキーナって、みんな言ってる。」
竹田「あのペリーって艦長、やばくない?」
三月「やばいやばい、今回のエリザベスは失敗だ、ハズレくじだ、ペリーのエリザベスだけは乗りたくなかった。何言ってるか、いまいち分からないし。」
竹田「エリザベス何回目?」
三月「俺は、今回で5回目。前回は、生活必需品を積んだエリザベスに乗ってたんだけど、あそこは洗濯したり、星に着いたら、あちこちのエリザベスに荷物を運んだりとしんどい、チョコレート作りのエリザベスが一番楽らしい。」
竹田「まじで?5回目って、ベテランだなあ。チョコレートが一番楽なん?俺は2回目なんだけど、2回ともチョコレートだから、他のところは知らないんだよ、時田さんは?」
時田「今回が初めて。」
三月「初エリザベスか。ちょっと、外の空気吸いに行こう、タバコも吸いたいし。」
竹田「おう、そうしよう。」
時田も2人について行き、外に出た。火星は、テラ計画によって昔の地球みたいに空は青く、緑にあふれた綺麗な星になっており、金持ちしか住めない。時田達のエリザベスは、火星の人間の都市から少し離れた、エリザベス発着場に着地していた。
時田「あの山、なんか動いてない?」
三月「ああ、あれはダンゴ虫だ、テラ計画によって、もともと火星にいた昆虫が巨大化したんだ。」
時田「ダンゴ虫?なんか大きすぎて恐いなあ。」
竹田「そうそう、火星は確かに綺麗な星だけど、危険な星らしい、人間の街から出なければ安全らしいが。」
三月「ここからもう少し行ったら、ピラミッドがあるんだけど、1回、そこまでチョコレートを運んだことがある。大きい岩ぐらいあるネズミみたいなのが、ずっとこっちを見てて、めちゃくちゃ恐かった。戦闘員の人が、ずっと銃を構えっぱなしだった。」
時田「チョコレート作りで良かった。」
竹田「言える言える。さあ、そろそろ休憩が終わるから行こか。」
こうして3人は、エリザベスに乗り、再びチョコレート作りが始まった。しばらくチョコレートを作り、3時の休憩時間前ぐらいになって、艦内放送が流れた。
艦長・ペリー「エリザベス、ハッシン!!」
ユキナ「艦長、休憩時間が終わってから発進した方が・・・・。」
艦長・ペリー「ダマレ、コノバカオンナ!!チキュウノイチニチトウチュウノイチニチハチガウンダ!!サッサトワープコウロヲケンサクシロ!!ハイ、ワープ!!」
時田(相変わらず、ワープ早いな。)
エリザベスは火星を飛び立ち、ワープした。




