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リラ 思わぬ展開

次の日、平然とリラが屋敷に現れた。

客間で茶をすすっているところを、フィルディアが見つけたのだ。


「貴様、一体どこから...!」

リラはフィルディアの屋敷に溶け込んでいた。


「あら?メイドさんに入れてもらったわよ?」

王族を証明するものを見せられたメイドは、なんの問題もなくリラを通していた。

まさか、この人がかの有名な王だとは知らずーーー


「貴様...」

フィルディアは頭を抱えた。


「ねぇ、エレナはどこ?部屋に行ったけどいなかったのよ。」

リラはフィルディアの様子に興味ももたず、エレナの行方を尋ねた。

エレナの部屋は、また別の家具が運びこまれていたため、リラには模様替えでもしたようにした映らなかった。


「勝手に部屋に入るな。」

フィルディアはこめかみを揉んだ。


「あら?勝手じゃないわ、エレナの許可を貰ってるんだもの。いつでも〜、ってね。」

ニマニマと笑った。


「エレナは私の妻だ。この屋敷も私の許可なく入るな。」

「ふぅん?でも、まだ手も繋げてないんでしょ?私の方が仲良いんじゃない?」


仏頂面のフィルディアをからかうことが、リラの楽しみの一つだった。


「やぁっと、名前で呼べるようになっただけでしょ?私の次の妻に貰っちゃおうかしら。」

もちろん冗談だったが、リラが本気を出せば可能なこと。

リラはニヤニヤが止まらなかった。

(どんな顔をするのかしらーー)


だが、リラの予想に反して、フィルディアは小馬鹿にしたようにフンッと、鼻で笑うだけだった。


「え、なに?」

驚いたリラは思わず素が出た。


「エレナが今、どこにいると思う?」


リラは嫌な予感がした。


「ど、どこにいるって言うのよ。」

落ち着いたフィルディアに、リラは動揺した。


「ーーついてくるなら、来い。」

フィルディアは客間から出て行った。


ぽかんとしていたリラも、慌てて後を追う。

(なんだか、フィルディアの手中に嵌められているようなーー)


リラの予感は当たっていた。


「ここって....」


リラは思わず、扉を開けた。

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