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小説の向こう側  作者: 咲羅木優紀
5/10

恋愛感情

 次の日の昼休み。

 私は図書室に向かう途中、ある人を見かけた。

 「あれは・・・如月先輩? 誰かと話してる・・・」

 如月先輩とお話しているのは2年生の女性だった。私は勇気を出して話しかけることにした。

 「あの・・・如月先輩!」

 「あ、宮里さん。どうしたんですか?」

 「偶然見かけたので、声をかけようと思って」

 「あれ~? 凛人の知り合い? 珍しいじゃん!」

 隣にいる女性が如月先輩に言った。

 「あの如月先輩、この方は? もしかして・・・か、彼女さんとか・・・?」

 その女性は、びっくりした後、笑った。

 「あははっ!! あなた~冗談きついよ~!! 私はコイツの幼馴染! てゆーか、あなたこそ何者?」

 「花世、この人は1年の宮里明日さんだよ。花世も、ちゃんと自己紹介して」

 私が自己紹介しようと思うと、如月先輩が先に私のことを紹介してくれた。

 「私は2年の咲良花世さくらかよ! ちょっとあとで聞きたいことがあるんだけど、いい?」

 「へっ? いいですけど・・・」

 「じゃあ決まり! 放課後、中庭で待ってる!」

 「分かりました」

 私は咲良先輩と約束を交わした後、教室へ戻った。


 そして放課後。

 私は咲良先輩の言っていた通り、中庭へ向かった。中庭に着くと、まだ咲良先輩の姿はなかった。しばらくすると、咲良先輩が来た。

 「ごめーん!! 待った? 待ったよねー?」

 「いえ、大丈夫です。それで、言っていた聞きたいことっていうのは・・・」

 「あー、それねー! まず、2人の関係は?」

 「私が、如月先輩の小説を読んで、とても素敵だと思ったので、どうやってあんな小説を書くのか是非お話を聞きたくて。まだ、お話は聞いてないんですけど・・・。まぁ、今は知り合いみたいな関係です」

 「そうだったんだ~! あと、明日ちゃんは凛人の事、どう思ってるの?」

 「ど、どう思ってるって・・・。尊敬してますよ。同じ小説を書く仲間として」

 「んー、そーゆーのじゃなくて、好きとか嫌いとか!」

 「ふぇえ!? そんな感情ないですよ!!」

 「えー? そうなの~? 好きだったら応援してあげようと思ったのにー?」

 「そんな、いいです!! もう、私帰りますね!!!」

 「可愛いなー! 明日ちゃんは! 今日は色々話してくれてありがとう! これからもよろしく!!」

 「はい、これからもよろしくお願いします。それでは」

 私は、動揺を隠せないまま学校を出た。


 私は家で晩ごはんを食べた後、お母さんに如月先輩の話をした。

 「聞いてお母さん。学校にとっても小説を書くのが上手な人がいるの!」

 「あら~、明日から学校の話を出すなんて珍しいじゃな~い。どうしたの~?」

 「最近、その人とおしゃべりしたりしてるの!」

 「その人は女の子なの~?」

 「ううん、男の人だよ」

 「あら~! ほんとに珍しいわね~。明日が男の子と~?」

 「話しやすい人なんだよ! しかもその人、すっっごく小説の構成も上手でね!」

 「ねぇ・・・明日」

 「・・・? どうしたの? お母さん?」

 「明日、その人の事好きなのね~!!!」

 「ふぇ!? お、お母さん!? 何言ってるの!?」

 「そっか~、明日もついに恋か~。すっかり色気づいちゃって~」

 「ちょ!? ち、ちがう!!」

 「私、明日の恋応援するわ~! ふれっ、ふれっ、あすひ~!」

 「やめてよ! お母さん!! 恥ずかしいよ~!!!」

 「明日は可愛いわね~。それじゃあ私、お風呂入ってくるわ~」

 「逃げないでよ~! もう、お母さんったらー」

 私は、顔を真っ赤にしながら自分の部屋に行った。

 「恋か・・・」

 そう言って、私は布団にもぐった。

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