恋の始まり
次の日の放課後。
私は今日も文芸部の部室に行くことにした。
「今日は絶対会うもん!」
文芸部の部室前でそう叫びノックをした。
「し、失礼しますっ!」
「あっ、宮里さん。今日も来たんだ」
「今日は、藍鎖騎賭斬さん・・・いますか?」
私は少し不安をみせ、文芸部員に聞いた。
「ううん・・・。ごめんね。」
「そうですか・・・。」
そう言って、私は昨日疑問になっていたことを聞くことにした。
「・・・あの、昨日言ってた『今日も休んでる』ってどういうことなんですか? いつも部活に来てないんですか?」
「やっぱり・・・気になるよね。 あの人、不登校なんだよね」
「・・・! でも、何で?」
「最初は、皆とも仲が良かったらしいんだけど・・・。しばらくの風邪で、学校休んでる間に新しい友達のグループが出来たみたいで、それから皆は、その、藍鎖騎さんを忘れて、違うグループで遊ぶようになったらしいの。それで、もうこのままじゃここでは上手くやっていけないって、学校に来なくなっちゃったらしいの」
私は、その場で立ち尽くすことしか出来なかった。
「・・・ごめんね! でも、話すべきだとは思っていたの」
「こちらこそ! ・・・ごめんなさい。毎回お邪魔して。それじゃあ・・失礼します」
私はそう言って、逃げるように部室を出た。
「・・・もう会えないのかなぁ」
そう言って、私は静まった廊下を歩いていった・・・。
次の日の放課後。
私はいつものように文芸部の部室に向かった。部室までの道のりはいつもより長く感じられた。
「今日来てなかったら、この出会いは諦める・・・」
私は決心を決め、部室のドアを開けた。
「・・・失礼します・・・・・・」
「おっ! 宮里さん!来たね~!」
なぜか、部室の雰囲気が明るかった。
「み、みなさんどうしたんですか!?」
「どうしたって、部室見て気付かないの?」
そう言われ、私は部室の中をぐるっと見渡した。すると、見た事のない人影が一人。
「・・・この人。誰ですか?」
「ふふっ、宮里さんが会いたがってた藍鎖騎さんだよ」
「・・・!」
嬉しい。会えた。やっと会えた。
「宮里さん!? 泣いてる!?」
「・・・っえ!? ホントだ・・・!」
私は知らぬ間に、涙をこぼしていた。
「どうする? 一緒にちょっと喋っとく?」
「・・・ごめんなさい。まだ、心の準備が・・・」
「そっか! じゃ、明日も待ってるよ!」
「はい! ありがとうございます!」
そう言って、部室をあとにした。
「明日も部室に行こう!」
そう叫んで、私は廊下をスキップして帰った。




