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エピローグ
そのひ、男はとにかく気分がよかった。朝は目覚ましのアラームが鳴る前に起き、通勤電車では座ることができた。仕事では保険の新規契約をとることができ、普段は怒鳴ってばかりの上司に笑顔で褒められた。そして華金だからと同僚とはしご酒し、上機嫌で鼻歌を歌いながら、誰も通行人がいない閑静な住宅街を歩いて自宅へ向かっていた。
ようやく自分に運が向いてきた。この勢いに乗って、あいつにプロポーズでもしようかな。結婚して、郊外に家を建て、親に孫を抱かせて…。
そんな幸せな妄想をしていたせいか、前から人が歩いてきていた事に気付かずぶつかってしまった。
「あ、すいませ、、」
しかし続きの言葉が発せられる事はなく、あたり一面血の海が広がって行ったのだった。




