7/20
2022夏 第七話 猫
第七話です。
猫が七匹いる我が家。
猫は珍しく共鳴とばかりに一斉に鳴き出す。僕はそれが気になり、猫の鳴く場所へ向かう。
そこは和室。昔、爺ちゃんが寝室として使っていたところだ。そして、今はもう、爺ちゃんは老人ホームに行っている。
だから、すぐに分かった。爺ちゃんが帰ってきたんだ。僕は和室を開けることなく、手を合わせ、拝んだ。
次の日、爺ちゃんは冷たくなって帰ってきた。90歳の誕生日だった。
祝うことはもう出来いし、もう話せないんだ……
読んでいただきありがとうございした。