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カトレア祭 2日目 グランドにて

(英語でのコミュニケーションは諦めよう)


 愛はそう思った。身振り手振りとカタコト日本語で十分だ。変に伝えようとして伝わらないとリジーが申し訳ない顔をする。


「リジー、ドリンク?」


「ハイ! オネガイシマス」


 観客席には売り子がいる。ドリンクにチュロス、応援グッズまで売っている、売り子はサッカー部1年生、飛ぶように売れる。そして試合のカードは日吉学園。コスプレは……生徒の反発でなくなった、が、負けたチームが罰ゲームでかなり恥ずかしいコスプレをする事になった。ガチ目の試合になる。


 そして試合が始まる


「サッカータノシイデス シロノ5バンFantastic!」


「5番、姫のフレンド、ナカヨシ」


 ナカヨシは通じなかったか。香菜はぼーっとみてる。なので愛がこの場を盛り上げる。


「オー! ホワイ! ゴーゴー!」


 リジーはうるさい。心から楽しんでいるようだ。興奮したリジーは今にも試合に乱入しそうである。愛が目を離した一瞬、リジーが客席を立ち駆け下りる。幸いにも試合に乱入した訳ではない。日吉学園のベンチに行ったのだ!


 「リジー ダメだよー」


 愛は追いかけるが遅い。日吉の監督らしき方と話をしている。愛も日吉ベンチに駆け寄る、何やら話をしているが何を言っているか分からない。


「困った子だね、お友達? でもなさそうね(笑)」


 日吉の監督に声をかけられる。


「問題ないよ、今カトレアの監督と話をしてくるから……」


 そう言って試合中であるが監督通しが話をしている。そして戻ってきてリジーに何かを伝えている。リジーは飛び上がって喜んでいる。


「お連れの方、この子サッカー経験者で有名な選手だから試合に出すことにしたわ! 日吉の選手で。後半からね、本人も乗り気だし、手加減してくれるって」


 思わぬ展開に愛はあ然とした。試合は新生カトレアが2点をリードしている。まあ何でもアリなのがカトレア祭だ。


 後半が始まる前にアナウンスがあった。アメリカで代表歴のあるエリザベスさんが特別参加すると伝えると会場はかなり盛り上がった。しかし、誰もリジーが15歳だとは思うまい。日吉の選手もキョトンとしている。


 こんなところでリジーと舞の対決が実現した。世界の女子サッカーの中心となっていく2人、初のマッチアップになる。



△△△△△△△△△△△△△△△△



 舞は踊り上がった! あの噂のリジーとの対戦。姫からは聞いていた、同じ年の凄いプレーヤーがいると。


「監督、ありがとうございます」


「何がだ」


「あの子、姫がブルドーザーって呼んでたアメリカ代表の子ですよね? 飛び入り認めてもらって嬉しいです!」


「今はアメリカ代表ではないがな、楽しみか」


「だって姫から聞きました、強くて速いって。リジーって言うんですよね?」


「姫に匹敵するって話だ。見てみたいから許可したんだ。バッチリ動画撮影もするよ」


「では怪我しない程度に楽しみます!」


 楽しみだ。残念なのは姫がいない事。今頃は晴れ着でキャーキャー言われているだろう。今朝コッソリ見せてもらった。そしてラストの衣装は衝撃の……。


 後半が始まる。リジーは……デカい、というか厚い、体の作りが違う。下手に競ると怪我しそうである。リジーが舞に突進してくる、あれ、あまりあたりは強くない。しかし速い! 反転、初速、どれも姫のようだ。あっという間に置き去り、そしてゴールを決められる。

 

 飛び上がって喜んでるリジー、試合は盛り上がってきた。これで1点差。それからはリジーを徹底マークだ。リジーのあたりは弱く、すぐボールをはたかれる。

 後半も残り5分、防戦一方のカトレア。囲まれるリジーはセンターサークルでボールを受けると二人をかわす。舞も対応に向かう、その時、リジーがミドルシュートを放った。無回転のボールは右隅に突き刺さる。同点、このままタイムアップ。


 舞より遥かに格上……。でも舞は楽しかった。ニコニコ駆け寄るリジー


「ナイス! ナマエハ?」


「マイ、エンドウ」


「アリガトウ マイ see you」


 握手をする。そして試合はドロー、規定により全員がコスプレだ。ハゲヅラ、ミニスカ、ウルトラマン、渋々みんなコスプレして記念撮影、お客さんは大喜び、そしてリジーも楽しそうだ。



△△△△△△△△△△△△△△△



 カトレア劇場も最後、姫のラストの衣装はウエディングドレス。全員が息を呑む。直視出来ない、美しい。姫はカトレア劇場の終了を告げる。


「みなさん、本日はありがとうございました。これを持って本年度のカトレア劇場は終了です。今回は私自身も二人分以上楽しみました。本当にありがとうございました」


 最後の言葉に喝采が起こる。カトレア生の中に涙をするものもいる。こうしてカトレア祭が幕を閉じるのである。




 控室には試合が終えた舞、観戦していた香菜と愛、劇場の後片付けに来てた華、そしてリジーがいた。姫が戻るとどっと沸く。


「可愛い」「神」「Beautiful!」


「なになに? こんな狭いところに集まって! あ、リジー、来てくれてありがとう!」


「オー、ヒメ、ステキ」


「じゃあ、私の嫁入り記念に、みんなで写真撮りましょ!」


 撮影会が始まった。コスチュームはちょうど6着ある、が、スク水と白ビキニは選ばれない。リジーには晴れ着を着せた、キャッキャッとはしゃいでる。香菜はバニーだ! 華はアオザイ、舞と愛は予備で用意しておいたカラフルドレスを着てる。みんな女の子なんだな、とつくづく思った。


「みんなー記念撮影するよー。高梨さんお願いします」


「いくよー! はいチーズ」


 こうしてカトレア祭は幕を下ろした。

無事にカトレア祭を終えた。



大成功のカトレア最終日、そして打ち上げ!

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