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異能練習

親の溺愛と裕福な生活のおかげでジェネル専用の訓練室が用意されている。普段から大事な用がない限り誰も邪魔しに来ない。だから、思う存分に訓練に没頭することができる。今の自分にとって本当にいろんな意味でありがたい。

その間もちょくちょく記憶ビデオを見てきたが、でも屋敷内の日常に関することばかりで特に気にする部分はなかった。確かに、ジェネルの記憶を完璧に受けついてるわけではないけれど、天才と呼ばれているジェネル自身はすでに異能の第三段階に突入している。なのでこれまでジェネルが努力した分、体が覚えているはず!その感覚を一刻にも早く取り戻すことが最優先である。


訓練内容は主に的あてだ、本で読むと元素系はこれが一番命中率と威力調節を鍛えれると書いてあった。最初はもうとにかく火柱連射で的を毎回丸焦げにし、もう一々変えるのが面倒なので灰になるまで練習した。そこで、思ったのが手のひらで異能を放出するから、面積がある分異能の威力も大きくなる、ならば指先で異能を放てば威力も同時に抑えられるのではないかと試した。自分が射撃練習している感じで手を銃の形にして、結果は大成功だ。何度が調整し削った鉛筆みたいな炎を打ち出せれるようになった。

しかし、そこでまた新たな問題に気付く。打つ際無意識に毎回手首を動かしてしまうので狙いが全く定まらない。それを意識して固定する。まあ、こういう風に調整を繰り返していたら時間はあっという間過ぎていった。


意識である私は確かに初心者だけどジェネルの体は第三段階にいる、だから異能と体力がすぐ使いきることがないのが幸いだ。でも精神力が全く追いつかないそれはもう仕方がない、瞑想法は本読んでいる最中にジェネルの記憶を触発することが出来て、世界が変わったおかげがすぐコツを掴むことができ、これが一番早くジェネルに追いつくのかもしれない。


それ以外一番の問題は炎心のオレンジ色をどうするのか、正直言って無理。

いや、もう異変の原因は私であることは大方間違いない、それゆえにどうしようもない、私がこの体から離れるわけにはいかないからね。でも、気のせいかもしれないけど、ビデオで見たジェネルの異能よりも攻撃威力が上がっている。元々カサシス・イグニスは浄化が主属性であるゆえに、炎の威力は普通に料理で使う炎の熱さしかない。どんなに段階が上がっても大きな変化は起きないはず。けど、現状を考えると身の安全を自分で守れる可能性が高まったわけだから、悪いことではない。


各国は300年前の紛争時代ではなく今は大方平和を保っているゆえに、普段生活で邪霊や怨霊と遭遇することはほぼない。だから、ジェネル自身実戦出来る機会が非常に少ない。浄化する対象もなく、攻撃力としては数えられない。いわゆる、珍しいけど今の時代に絶対必要な異能ではない。その背景もあって、ゲームはヒロインの異能を輝かせる為、学園でいろいろ戦闘イベントを用意していた。


では何故炎としての威力が上がっていると感じるのは少しコントロールできた今も的が灰になるスピートが異様に速い。大体5,6回らへんでもう使い物にならない、けど的自体は強化されていてジェネルが使っていた際は最低でも10回以上は耐えれてた。

もう毎回自分が残してる残骸を見て、確かな費用はわからないけど金が水のように流れていくのだとひしひしと感じた。


悪友もそれで毎回私に文句言ってたよね。


“もう聞いて、何で異能訓練はコスチュームよりコストが掛かるの!?変に設定細かいし、訓練用のミニゲームの難易度も調整させてくれないし。でも、異能レベル上げないとイベントクリア出来ない。ヘルプアイテムは課金しないと手に入らないし、もういやや、今月のお小遣いもピンチだよ!!お願い、親友を助けて!”

“大変そうだね。だか、断る!”

“ああ~そんな冷たいこと言わず。2倍返しするから!!”


(ふふ、毎月金欠に困っていたね。今思い出しでも面白いわ)

思い出し笑いをしながら、もう会うことない友との会話を懐かしむ。


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