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逃がさない

おかしい、最近私の操作がおかしいのですかね??

上げた内容が反映されません、申し訳ないです。



「その前に、あちらでこっそり抜け出そうとしている記憶読み君。気づいてないとでも思っていらっしゃるのですか?」

紺7番「ギクッ」


誰にも気付かれず忍び足でこの場から離れようとした。しかし、まさか私に声を急にかけられ、一瞬で体固まる。


紺5番「ああ!何一人逃げようとしてんだ!」一ジャンプで根っこをがっしと掴み、引きずり戻す。

紺7番「いいや、もう終わったから。俺の出番もうないだろう、協力したし。ここで綺麗に別れようじゃないか」

「あれ?私がお聞きした話と食い違いますね。こちらのチームに参加するために協力したのではありませんか?記憶力には自信がありますので、間違いはないはずです」

紺7番「よく考えたら、仲良し組に飛び入り参加しても馴染めそうにないので、俺はパスしようと思った」

白「ここまで深く関わって今更都合よく“俺はパス”って通じるわけないわよ。それに、あなたの異能は協力者がいないと只の無能だから、諦めなさい」

「む...無能」とっくに自覚していることだけど、他人に改めて弱点を直接指摘されショックを受ける紺7番。


さすがにそのひどい落ち込み様に、自分の失言に気づく白一咳して、会話を戻す。


白「コッホン、彼のことはひとまずほっときましょう。自己紹介するわ、私はローラ。そして私の大事なチームメンバー右からポム、アン、マイク、コリン、ケイ、サリー。

あと、新入りのギノ」


(うわ、見事に全員ありふれている名前になっている。これはこれで逆に覚え易いかも……まあ、やっとあの安直過ぎるあだ名とおさらばできる)


「では、本日はここまでにいたしましょう。連絡を待ってくださいね」


全員と連絡先を交換し、微笑みを浮かべたままいつもより少し軽い足取り寮へ戻る。


(よし、これで極先生の助手条件達成した。月曜に早速申し込みしよう、それにしてもなんやかんやで結構時間取られたね。今日はこれからゆっくり寛ぐとしよう)


そして、寮の扉を開いたら、リビングに珍しくシャルルが居座っていた。


「あれ、シャルル今日はお茶会に誘われませんでしたか?」

「断ったわ。そちらこそずいぶん遅いのでは、このまま帰らぬ人になると思っていたわ」

「え、もしかしてシャルル私を待っていらっしゃたの?」

「あなたを待ってなんか!

いい、私は単に興味ない集まりを断って一人タイムを楽しんでいただけよ、そこに丁度あなたが来たわけ。

理解した?」

「心配してくれたのですね、けど大丈夫ですよ、シャルルの友達のポジションをそうそう易々と手放すわけありませんから」

「なっ……誰かそんな話をしているの!?」

「ええ、分かっていますよ。しかし、今回はシャルルのおかげで無事解決に至りましたので、ぜひ何がお礼させてください。

どうしましょう、何がありますか?」

「話を勝手に進めないでもらえる。ジェネル、あなたそんな性格でした?」

「人間は多面性を持っています。だから、戸惑うことはありません、私達が着実に仲良くなっている証拠ですよ。

そうでした、丁度いい茶葉を手に入りましたので、一緒に召し上がりましょう」


キッチンに向かい、ピロに教えて貰ったお茶を取り出し準備行う。


「はい、どうぞ。お茶自体は美味ですから、私の拙い技術に関しては大目につぶってくださいね。誰かにお茶入れる経験は少ないですから」

「あら、いい香りね。

まあ、メイドを同伴入学できないのは確かに不便だわ。でもいないからこそ、こうして自由にできているわけでもあるけど」

「同意するしかありません、お目付け役がいてはおちおち嵌め外すこともなりませんから。けれど、それはシャルルには影響ないのでは」

「後で小言を延々と言われるのは、私でも流石にうんざりよ」

「へえ、では今までどんなお茶目なことをなさったのですか?とても気になりますね」

「そうね、まずあなたが先に白状してから考えようかしら」

「ええ、それはつまり“答える気がありません”とおしゃっているのではありませんか?」

「ふふふ……」


他愛のない会話をしながら、自分でも気づかない少し張り詰めた部分がほぐされていく感じがした。



夜、布団に入り一日の出来事を振り返って寝ようとした時、脳内に悪友とゲームについて喋った記憶が急にちらつき、一気に布団から上半身を起こす。


「待って、あの人達はゲームヒロインと今後戦うモブ達じゃないか!!!」




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