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取引しましょう

うわ~やっちゃいました!

本当に申し訳ございません、入れ替えするの忘れました。

ああ、ちょっと挑戦者たちにいい名前が浮かびません。

前回と同じく元の場所まで親切に転移され。お相手の方を見るともうそれは分かりやすく頭上が曇り空になっていた。


私が近づいたのを見て、白は睨むように一瞥してグループを連れ無言で離れようとした。


「少しお待ちになってください」


「何、私達の敗北を嘲笑いに来たの?あんなに大口を叩いて結果はこの様、私達のような人は結局どう足掻いても上にはいけない」

「私はまた一言も発していませんよ、勝手に悪者扱いされるのは困りますね。

しかし、そんな風に自分達のことを思っているのですか?」

「……」


まるで独り言を喋る風にゆっくりと白の方に近づく。


「最初にお逢いした時から違和感を一つずっと抱き続けていました。さっきで確信に変わりました。

あなたは今何色の制服を着用していますか?」

白「目は節穴なの?白に決まっているでしょう! あっ」と分かりきっている質問を聞く自分の意図を瞬時に悟り、口を塞ぐ。

「そうですよね、白ですよね!おかしいですね、共に最初から白着用する学友でありながら。何故そんなにもこちら側を嫌悪してらっしゃるのですか?まるで自分は元々あちらで過ごされかのように……」

白「何をバカなこと」


白の方は必死に表情を抑えているけれど明らかに動揺を隠せないその様子に私は嫌味たっぷりな笑みを浮かべる。


「これはこれは、非常に興味深いなことになりましたね。その表情から大体予想出来ますけど」

白「何を知っているというのだ!?」

「学園に通報すれば退学になれるレベルのことだと思いますか?」

白「....ッ」

「もうやめろ!」紺1番は庇う様に私達二人の間に割り込む。

「あら、ごめんなさい。少しいじり過ぎました?でも、先に仕掛けたのはあなた方だとお忘れなく。もし本日私が負けた場合、あなた方は私を嘲笑うことなく去ってくれるのですか?」

「「「「「……」」」」」」

「まあ、でも私は無下に人様の過去を詮索する人ではありません。けれど、少しつつけば弱点を自ら晒すとはまたまた修行が足りませんね。因みに、裏で処理しようなんで思わないでください。今回は必要だからあなた方の挑戦を引き受けただけで、あなた方では私を捕まえることなんで普通はあり得ないですから」


(はは、まあ私もいろいろ人のことは言えないけどね)


白「つまり最初からわざと……」

「ええ、ジェネルがいなければこの人には勝てると思って挑戦するあなた方のような行動力持つ素晴らしい人達を待っていました」

白「否定できないのが尚更悔しい」言葉通り拳を握りしめ、右下に視線を落とす。

「まあまあ、そんなに落ち込まないでください。感謝していますよ、挑戦されないことに困っていましたから。

では、話を戻しましょう。折角いいこと知れたので、使わずに隅に埃を被せるのは勿体ないと思いません」

紺2番「何させる気ですか!?私達がそう易々ということ聞くとでも」

「子犬のようにそうキャンキャン噛みつかないでください。話は最後まで聞きましょう、別に道徳を踏みにじるようなことは要求しませんから。」

白「じゃあ、勿体ぶらずにさっさと言えば」

「取引いたしませんか?」

「取り引き?何を」

「そうですね、詳しい部分はまた決まっていませんか。とりあえず、私が必要と思う時に何も問わず手伝ってください」

紺4番「パシリになれというの」

「いいえ、そんな非効率なことを要求しませんよ。それにちゃんと取引って言ったのではありませんか。こちらからもちゃんとした条件を提示しますよ、その前に一つ確認させてください」

白「どうぞ」

「あなたたちは全員白になる必要はあります?」

白「私達の半分が白に昇格すれば」

「そう、それなら安心しました」

紺6番「まさか、ルートでもあるのですか?」

「ええ、ありますよ。すぐにとはいきませんか、あなたたちなら何とかできそうな候補は十分にあります。近日中に一人お渡ししますので、私の誠意としましょう。どうです?取引受ける気になってくれました」

白「……少し話させて」

「もちろん、どうぞ。でも“ハイ”の返答以外受け付けません、理由は言わずとも分かりますよね」にやにやと話ししながら圧力をかける。

白「わかっている」


しばらく、挑戦者は集まって時々私の顔を伺いながら討論をし続けた。最後はまあいわずともOkしか返答がなかった。


「では、きちんとしたご挨拶もまた出来ていませんでしたね、改めて私はジェネルと申します。以後、仲良くお付き合いしてくださいね。あなた方のお名前も教えていただけるのかしら? 」

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