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定番すぎる

シャルルの情報通りに1週間行動すると、すぐに効果が出た。


場所は校舎裏の林

相手は白1紺6


(ド定番来た!!)


「あなたがジェネルね」

「ええ、そうです」

「まさか、のこのこと付いてくるなんで、シャルル様の傍に今までいられたのが不思議でしょうがない」

「心外ですね、呼び出したのそっちじゃないですか。それとあなたでは理解できないと思います」

「見放されている癖に随分大口を叩くのじゃない」

「...」

「あら、図星。実に愉快だね」沈黙する私の反応がよほど気分をよくしたのか、口に手の甲を当てながら笑い出す。

「それは随分面白い見解ですね」

「本当ムカつく、でもすぐにあなたは絶望を味わうのよ」

「それで要件は何でしょうか、私も暇ではありません」


もうさっきからリーダぽい白の人が定番過ぎる台詞と行動を次々に行うから、笑いを堪えるの必死で、煽り続けるけど。


「その余裕、あなたには彼らの挑戦を受けてからも保てるといいわね」

「ふーん、それは結構ですよ。どうせ断れませんから」

「その前にここにサインをしてもらう」


突き付けられた一枚の紙を取り、内容確認する。

要約すると、試合内容は浄化と一切関係ないことを設定すること。

そして、今月の試合内容の変更は許されない。

違反した場合、彼女らのいいなりになる。


一辺倒の内容にこれが普通の紙ならすぐに破り捨てたでしょう、だが最近読んでる本にこの世界で物事に保障を掛ける手段の一つとして"誓紙と約筆"というものが存在しているのを知った。

紙には決められたフォーマットがあり、筆は異能を込めれば文字を書くことが出来る。ここで注意すべきは絶対同じ番号の紙と筆はセットとして使用しなければならない。そして、文面の最後にある誓約者の欄にサインした人は書かれたことを絶対遵守する必要がある。

もし破った場合、人目がすぐ見れる箇所に半年間コップの底ぐらいの印が刻まれる。物理的傷害はないけれど、精神ダメージが半端ない。その上、信用も全部無くなる。

勿論、これも万能ではない。効用は封を開けた時から最長一ヶ月。もし内容を破ることなく実行した場合自然消滅する、それ以外の物理破壊行為は一切効かない。


「こんなくだらい条件にサインをするとでも」

「ハッ、今更あなたに選択肢はない。ここに付いて来た時点であなたの敗北は決まっているのよ」


後ろに控えていた紺達が迫り来るように囲まれ、威圧感を増す。


「熟れているのですね」

「感想を求めてないのよ、早くしたらどう、暇ではないのでしょう」

「...仕方ありませんね、付き合いましょう」


私はペンを取り、紙にジェネルの名前をサインした。






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