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ハードラック2

実働部隊の部屋に戻った正義はあの場で起きた事を話した。

部屋には桂木とミクリ、そして他のメンバーがいる。みんな話しを黙って聞いていた。


「…ハードラックか」


話が終わると桂木が険しい顔をしてそう呟いた。


「まさかこのタイミングで動き出すとはな」

「桂木さん知ってるんですか?」

「ああ、奴はそこら辺の超生命体よりも厄介なやつだ。オレも何度か交戦したことがあるが生身の人間だと甘くみない方がいい」


それは正義にも感じた。彼には引き金を引くこと…命を奪うことになんの躊躇いもない。それがハードラックの強さのひとつなのだろう。正義はそれを目の前で目の当たりにし確信した。


「話は変わるけど能力のほうは順調なの?」


話の後にメンバーに今後の指示を出し終えたミクリが会話に入ってくる。正義は「おう!バッチリだよ」と親指を立てた。


「桂木さんのトレーニングが身についてるよ」


正義は桂木とのトレーニングによって課題である能力のコントロールに成功した。シルバーバレットの特殊能力『加速』はかなり身体に負担のかかる能力だ。それを特訓によりスピードを三段階に分けることで身体への負荷を減らすことに成功したのだ。1週間という短期間でのここまでの成長は教えていた桂木を驚かせた。


「まあ、上出来ね。桂木さんが無事完治するまではあなたが頼りなんだから」


ミクリは正義の背中を叩いた。

桂木は全治2ヶ月の大怪我なはずだが松葉杖をついて苦しそうな顔は見せず怪我人なのか不思議なくらいピンピンしている。初めての戦闘の時以来桂木のあんな悲しい顔は見ていない。

あの顔を見ないってことは桂木の期待に答えられているということなのではないかと正義は思った。もしそうなら頑張ってきたかいがあるというものだ。


「自分で言うのもなんだけど少しは様になってきたと思うな」

「あれだけみっちりしごかれていれば嫌でも様になるわよ。今やってるのは基礎の基礎なんだから、これからもっと厳しくしていくからね」

「マジかよ…」


正義が苦笑を浮かべた。


「思い出したが訓練メニューは俺も考えてきたんだ。こんなのはどうだろうか?」


桂木が思い出したように言い資料を取り出した。

やばい、このままでは二人のメニューを合わせた鬼畜メニューを受けることになる。なんとかしなくては…。

正義はとっさに質問を投げ掛けた。


「な、なあちょっと質問いいかな?」

「え?いいわよどうしたの?」

「あのさ、これの数字なんか減ってるんだけどどういうことなの?」


正義は変身バックルをミクリと桂木に見せた。

二人はそれを見ると顔を見合わせる。


「…あーそれはだな」

「えっとー…落ち着いて聞いてね?」

「?」


ミクリは言いづらそうに正義の質問に答えた。

答えを聞いたとき正義は落ち着きを失った。

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