猪と戦闘と
初戦闘です。疲れました…
11/14加筆、修正しました。
12/10改定しました。
叫び声の聞こえた方向へ走ること数分。先程いた所よりさらに開けた場所に辿りついた。
800平方メートル程度のこの場所の中央辺りを悠斗は目を凝らす。なにかでかいのと人くらいのがいるようだ。
さらに近づくと、何かが起きたか完全に把握できた。
襲われている。
おおきな猪型の怪物(全長15メートルほどでとても猪と呼べたものではない)が20代後半程度猟師のような容姿の男を襲っている。
もう声も普通に届きそうなので走りながら猟師(仮)にむかって叫んだ。
「大丈夫ですか!」
「冒険者か!助かった。さっきの獲物の臭いに釣られてこいつがやってきたんだ。俺じゃどうしようもない。頼む何とかしてくれ。」
冒険者?とまた新たな単語が出てきたが、それよりもこの巨大猪をなんとかすることが先だと思った悠斗は、
足を止め、周りを見渡し、なにがあるかを探した。
開けている場所なので石ころと小枝がいくつかあるだけでなにも…とここで、
―称号 状況打破 緊急判断を適応しました―
と脳内で聞こえる無機質な声。気にせず悠斗は行動を起こす。
まずはあの巨大猪の気をこっちに向ける必要があると判断した悠斗は足元にある手頃な大きさの石ころを掴み、巨大猪に向かって投げた。
狙うは目。勢いを落とさず石ころは狙いどおりの場所へ命中した。
「BINGO。」
悠斗は短くそうつぶやくと、巨大猪は突然、目に異物が入ったことに気付き、叫んだ。
「GRYUAAAAAAA!!!!」
森が揺れ、地面が震える。強大な音の爆発に思わず悠斗は目をつぶった。
一瞬の油断。それは自然において命取りとなる。
目を開くと目の前に巨大猪。
「うおっ!」
怒り狂った巨大猪が悠斗の目の前まで一瞬で移動したのだ。突然のことに悠斗はすぐには動けない。
だが悠斗は一切考えてないことを呟いた。
「これを待っていた。…え。」
―称号 忘却武技を適応しました。―
また聞こえたこの無機質な声を聞き流し右拳に力を込める。
「『鉄鋼』。」
目に全く映らない拳と確かな手応えそれが消えうせたあとには、
「G…GRYU…」
巨大猪は倒れていた。
「なんだ…これ。」
悠斗の知らない間に事態は動く。
新獲得称号
こんにちは。機戸 キイロです。それではいってみましょう。
状況打破/ノーマブレイカー
そのまんまです。効果としては勝負運大幅強化です。
簡単にいえば、ぶっつけ本番に相当強いということです。
緊急判断/エマジェンシー
上に同じ。効果は緊急時の正確な判断付与です。
簡単にいえばどんだけパニックになっても自然に最善の手がでてくるというもの。これは勝負強さにより変化するものですが、上の状況判断と組み合わせば関係ないというチート。
忘却武術については次話、説明します。