死んだ訳とその経緯と
11月4日誤字修正しました。
12/10改定しました。
死それはあらゆる生物に存在するもの。死んだものは例外なく輪廻のサイクルへともどされ、次の生を待つ。これが普通であり、あたり前のことだった。
此処は裁判の間、生物の生き様を神が確認、得点化せし場。
「あの。」
ひとりの人間の魂が神に問いかけた。
「まだですか。」
普通、死んだものの、得点化は5分程度ですむと、ここに来る前に受付天使|(死んだものがどうゆう理由で死んだのかそれを説明することが役割の天使)から聞いたがかれこれこの部屋に入れられて30分が経過しようとしていた。するとそれを聞いてなかったのように目の前の美女が右に左にへと揺られる。
人間の魂は少しムカつきながら声を荒げてまた問いかける。
「起きてますか神様、結構待ってんだけど。」
反応なし。人間の魂が溜息をつきながら呟く。
「絶対寝てるな、ならば…。」
大声で怒鳴りつけて起こす事にした人間の魂。思い切り空気をすいこみ怒鳴ろうとしたそのとき、
「起きr…
「よく寝た。んと、君は蒼野裏 悠斗かな?待っていたよ。」
…!?ゲホゲホッ…ぜぇぜぇ…」
目の前の神が急に起きて喋りだしたので、ついむせる人間の魂もとい悠斗。
ひとしきり息が整ったところで悠斗はふと思ったことを質問してみた。
「ええっと…待っていた?」
「いや別に来るまでに時間があったから寝てたらついつい眠りこんだ訳ではけっしてないからな。そんなことはどうでもいい。で、君に伝えなければならないことがあるんだ。」
無理やり話を逸らされたような感じがかなりするが気にしないことにした悠斗は話の続きを催促する。
「それで伝えなければならない事とは。」
それを聞いて少しほっとした(気がする)神が話し始めた。
「君には正直言うと輪廻のサイクルに入れないのよね。」
「え。待ってちょっと状況が飲み込めないんですけど。」
いきなりの爆弾発言に動揺する悠斗。
「実は…」
状況を簡単に説明すると
・悠斗の死因は落雷
・実際は天使が誤って殺してしまった
・天使によって殺してしまった場合、輪廻のサイクルに戻れない
というわけである。
とんだ天罰である。
「生き返ることができないじゃ、俺はどうなるんだ?」
つい砕けた話し方になってしまった悠斗。
少し失笑しながら神はつづける。
「こんなケースは滅多にないのだけどね。天罰で死んだものはこのまま浄化でもして輪廻のサイクルに戻すけれど、それにはなにか悪意が混じってる必要があるのだが君にはない。そこでだ…」
ここで神はどこからともなくカンペを取り出す
「君にはこのプログラムを受けてもらおうかと。」
そこで悠斗はカンペを見てみる
ながったらしいので要点をまとめてみる。
・元の世界に戻れないので別の受け入れ先を探すしかない
・ちょうどとある世界(つまりは異世界)にヒューマンの枠が1枠空いている
・ある程度の特典付きで送り出す
「なるほど。で特典とは。」
一通り見た後、悠斗質問した。
「別に何でもいいよ。基本的に神はなんでもできちゃうから。たとえば権力とか大金とか。」
もう一度なるほどと呟いた悠斗は少し考えて
「じゃあその世界に適応できる能力をください。何かと必要だと思うんで。」
神は少し驚きながら。
「そうか。分かった。少し意外、普通ならばもっと力をくれとか誰にも負けない権力を!とか言うと思ったんだがそこら辺はこっちで調整するとして…よし。じゃあ早速いきましょうか。」
悠斗は理由を説明しながらふと気づき驚いた。
「ええ。目立ちたくないですから。って、もう準備できたんですか。」
「まあ、素体があるからね。そもそも特典も3秒で出来ちゃうから。」
と言いながら何かを唱え始める。
「OKじゃあ、細かい説明は現地で説明するから。じゃあいってらっしゃい。」
すると悠斗のまわりが明るく光り、すっと消えた。