+30%の躍進【PS3】
一対一の格闘ゲームはおおよそ三種類に分類できる。
まずは『バーチャファイター』や『鉄拳』などに代表される3D格ゲー。
次に『ストリートファイター』に代表される地上の差し合いゲー
最後にギルティギアやブレイブルーなどに代表される空中機動の激しいコンボゲー。
私が恋姫以前にやっていた格闘ゲームは『ストリートファイター4』シリーズと、『P4U』だ。
ストリートファイター4は説明不要の差し合いゲーだが、目押しと呼ばれるボタンをタイミングよく押してコンボをつなげていくテクニックが難しく、差し合いの土壌にすら上がれなかった。
P4UはアトラスのRPG『ペルソナ4』の格ゲーで、私は原作が好きでやっていた。いわゆるコンボゲーで私の苦手なジャンルだが、ひとつのコンボを練習して出来るようになる達成感は得ることができた。
私はどちらのタイトルでもランクマに潜っていた。ランクマとはランクマッチの略で勝敗でポイントが上下し、自分のいまのランクが図れるといものだ。段位などを採用しているゲームも多い。
また近いランク同士でマッチングするように設定できるため、同レベル帯の相手と対戦ができる。
私の戦績は……どちらも勝率10%前後の低空飛行だった。
プレイヤー人口の少ないゲームなら、格上と当たることも多いので勝率が上がりにくいこともあるが、どちらも人気タイトルだったのでいかに散々だったかわかる。
恋姫にももちろん、このランクマッチは実装されていた。
私は当初、孫権というキャラクターでそれに挑んでいた。
孫権はいわゆるスタンダードタイプで、ある程度のことを器用にこなせるキャラクターだった。
孫権に決めた理由は二つあった。
ひとつはJC(ジャンプC攻撃)。
横薙ぎの二段技であるこの技は、ヒットするとザクッザクっと心地のいい音がして、そこから遠距離C攻撃、または近距離C攻撃につなげると、またザクッと音がして気持ちが良かった。やっていることはCボタンを連打しているだけなので簡単なのもいい(もっとも、もっと減る連携があるが)。
次にA威信斬という二連切りの必殺技だ。
このゲームでは『ヒット確認』という技術が必須になる。ヒット確認とは、例えば2Bという技を振ったあと、それが相手にヒットしているときのみ、確認して必殺技につなげるという技術だ。もし2Bをガードされたときに必殺技を出してしまうと、隙が生じて確定反撃を貰ってしまう。このヒット確認が、A威信斬は比較的容易で、私にもある程度できたのだ。
私は日夜、wikiや掲示板や動画などを参考にして、孫権を鍛え、ランクマに挑んだ。
使い勝手のいい『ダッシュ5A』『遠B』などと言った技を牽制に振り回し、隙を見て2BからのA威信斬を狙う。
手ごたえはあった。難しいコンボをしなくてはダメージが取れなかったこれまでのゲームと違い、本作では私もまとまったダメージを取ることができた。
ガードが困難な激しい崩しがないのも良かった。
格ゲーでよくある『見えない中下』『見えない表裏』『ガード不能の連携』などといった脅威が襲い掛かってこないのだ。
ただ実直に、スタンダードに戦うことが、このゲームの最適解だった。
だが私は孫権を手放すことになる。
簡単に言うと強すぎたのだ(実際孫権が最強だったかと言われればそれはノーだし、中堅上位といった立ち位置だったが少なくとも私にはそう映った)。特に6Cという技の無法っぷりはすさまじく、私はこのキャラクターを使っていては強くなれないと思い、夏侯惇というキャラクターに鞍替えした。
夏侯惇は相手を横に押し出していく能力の高いキャラクターだった。
特に『遠B>C魏武の大剣』という連携が強力で、三回まで追加入力で技を出せるこの大剣という技は、2回目の追加入力まで入れ込んでも反撃を受けずづらい。そのため、先述したヒット確認の必要がなかったのだ。
私は立ち回りに集中し、隙を見ては『遠B>大剣』『遠B>大剣』『遠B>大剣』と撃ちまくった。
結果、孫権使用時よりも勝ちを拾い、なんと勝率40%をたたき出した。
無論、数字がすべてではないがこの10%から40%への躍進は、私に初めて格闘ゲームにおける自信というものを持たせてくれた。
そんなときだった。
恋姫の新作
『恋姫†演武』
のアーケード稼働日が発表された。




