【花言葉選択〜フラワードセレクト〜二輪目❁向日葵(ナナラ)❁】
ーー此処は✾花と魔法に満ち溢れたエルフの世界✾
ーー✾エルフローラ✾と呼ばれている。
私は、此の✾エルフローラ✾に住むエルフ。
ーー名前は✾ローラ✾職業はーーーー、
「ーステータスオープンー」空中に手を当て唱えれば、
✾。*゜+✾.。*✾。*゜+✾。*゜+✾.。*✾。*゜+✾.。*✾
【名前】 ✾ローラ✾
【種族】 ✾グリーンエルフ✾
【職業】 ✾花売り✾
【能力】 ✾花言葉の選択✾
【魔法属性】 ✾緑の魔女✾
✾。*゜+✾.。*✾。*゜+✾。*゜+✾.。*✾。*゜+✾.。*✾
ーーと。名刺代わりに簡単なステータスが確認出来る。
ーー✾エルフローラ✾に住むエルフは十四歳で成人する。
ーー自分の【職業】を持ち働き自立するのだ。
✾緑の魔女✾である私の【職業】は✾花売り✾である。
昨年に成人を迎え✾花売り✾となり早一年は経つが、まだ青二才もよいところ新米のペーペーと言ったところだ。
十二歳の頃に【職業訓練】の【お花留学】で弟子入りした私の【お花の師匠】✾シスター・ローズ✾師匠に言わせれば『ーTu es trop Fleur Bleueー(アナタは青い花過ぎる純粋で騙されやすいから気を付けなさい)』と。まだまだ心配の絶えない若い新芽いわゆる初心者でしかないのだ。
「ー『ーTu es trop Fleur Bleueー(アナタは青い花過ぎる純粋で騙されやすいから気を付けなさい)』ー」
私は今朝も仕事に出る前に師匠からの御言葉を唱え肝に命じる。初心を忘れ無い様に。
私が【職業】✾花売り✾を選んだのには理由がある。
ーー昔、戦争孤児になった私に。
ーー魔法の花をくれた。
ーー憧れの✾花売り✾
ーー魔法の花の力で度重なる種族間の紛争を治めた。
ーー今や伝説と語り継がれる✾花売り✾
ーー✾マザー・オリヴィエ✾に御礼を言いたい。
ーー戦争孤児になった私に魔法の花をくれた。
ーーあの時の御礼を言いたいのだ。
ーーそして出来る事ならば私の花束を贈りたい。
ーーそして出来る事ならば私も、あの時。
ーー魔法の花で救ってもらったように。
ーー傷付いた誰かに魔法の花を贈れる様な。
ーーそんな✾花売り✾になりたい。
ーー花は傷付いた誰かの希望になる為に咲いてる。
ーー私は、そう思うのだ。
「ー今日も誰かの希望となる花を届けられます様にー」
今や伝説と語り継がれる✾花売り✾
ーー✾マザー・オリヴィエ✾に祈りを捧げる。
「ー行って参りますー」オークの木で作った魔法の箒に乗って私は今朝も花を仕入れに行く。✾花売り✾の朝は早い草木もまだ起きていない頃から仕事は始まる。
そして✾グリーンエルフ✾である私が営むのは、只のお花屋さんではないのだ。✾魔法のお花屋さん✾なのだ。
この世界✾エルフローラ✾に少人数だが存在する『人間族』の営むお花屋さんは花の市場に早朝から花を仕入れに行くが、エルフである私達の花の仕入れは異なる✾魔法の花✾を仕入れに行くのだ。そして、その✾魔法の花✾は、この世界✾エルフローラ✾の闇から生まれし枯れた大木の様な獣達『枯獣』を狩り『浄花』させる事で得られるのだ。そして『浄花』した『枯獣』は✾魔法の花✾となる。
『枯獣』の狩り方は【能力】や【魔法属性】によって異なるが、私の場合は【魔法属性】✾緑の魔女✾そして【能力】✾花言葉の選択✾を武器に『枯獣』を狩る。
【能力】✾花言葉の選択✾は【選択】した花の数ある花言葉の中から『枯獣』を狩る最善の武器となる花言葉を【選択】する事で、その花言葉を具現化し武器とする魔法の力。
ーーーーキキキギギギィィィィッッッ!!!!
眼下を見下ろせば「いたわね」其処には『枯獣』の群れが緊緊と緊めいているーーーー。
「ーさぁ。仕入れの時間ょー」
ーーーーキュィイイイーーーーッッッン!!!!
オークの木で作った魔法の箒を唸らせて私は臆すること無く『枯獣』の群れへと急降下してゆくーー!!
そして今日の『枯獣』は「ー仕入れ値が高いー」油断したら私は灼き殺されてしまうだろう『枯獣』ー向日葵ー数いる『枯獣』の中で一番『仕入れ値』が高い。『枯獣』ー向日葵ーその中でも更に希少で『仕入れ値』が高い。七色に輝くー虹色向日葵ーはベテランの✾花売り✾でも灼き殺される事もある非常に『仕入れ値』が高い『枯獣』なのだ。無理をしないがモットーである私が何故、今日その『仕入れ値』が高い。七色に輝くー虹色向日葵ーの『ー仕入れー』に挑む事になったのかには並々ならぬ理由がある。
ーーその理由は、と言うと昨日に遡る。
ーー私が営む✾魔法のお花屋さん✾花言葉✾
ーー其処にやって来た『人間族』の御客様の御注文。
ーー詳しく。お話致しましょぅ。
✾。*゜+✾.。*✾。*゜+✾。*゜+✾.。*✾。*゜+✾.。*✾
ーー其の御客様は『人間族』の老紳士の御方でした。
ーーロマンスグレーに輝く髪を綺麗に撫でつけたコームオーバーヘアの品の良い老紳士の御方。かなりお年を召していて、銀色に輝く杖と黒曜石の様なシルクハットをお召しになった素適な御方。片足が不自由なのでしょうか?左足を引き摺るようにして歩かれておられました。
「ーいらっしゃいませー」
私は何時も通り御客様へ御来店の御挨拶を致します。
「✾魔法のお花屋さん✾花言葉✾へーようこそー」
私は深緑の三角巾を付けた頭を下げて深緑のエプロンワンピースの裾を摘み片足を後ろに引き膝を曲げ優雅にお辞儀致します。
「これは、これは、素適なエルフのお花屋さんですね」
『人間族』の老紳士の御客様はお召しになった黒曜石の様なシルクハットを丁寧に胸に当て上体を前に傾けてお辞儀で返してくださいました。
挨拶を終えた『人間族』の老紳士の御客様は私にお訊ねになりました。
「ー向日葵ーは、ありますか?」と。
「ー向日葵ーで御座いますね?」私は、店内を御案内して「はい。こちらに御座います」と答えました。
御案内した店内の一角に黄色、オレンジ、白、赤、茶色、紫、黒、色々な色の色鮮やかなー向日葵ーが咲き誇ります。
……ですが『人間族』の老紳士の御客様は沢山の色々な色の色鮮やかに咲き誇るー向日葵ーを見詰めて、何故だか浮かない御表情をされておられました。
私は、その哀しげな御表情が気に掛かり『人間族』の老紳士の御客様にお訊ね致しました。
「ーお気に召されませんか?ー」……と。
すると『人間族』の老紳士の御客様は「いや、いや、どれも…とても素適なー向日葵ーだよ…」と。仰られますが、やはり浮かない御表情をされておられます。
なので、私は再度『人間族』の老紳士の御客様にお訊ね致しました。
「ー御目当てのー向日葵ーが、御座いませんか?ー」と。
ーーすると。『人間族』の老紳士の御客様は、ポツリと仰いました。
「ー七色に輝く虹色の向日葵は、ありませんか?ー」と。
そして直ぐに「…いえ、やっぱり良いんです…」と「…夏になると…探し回っているのですが、一向に見つからず…」と。哀しげな御表情で「ー幻の向日葵ーなんですよね?」と。私にお訊ねになられました。
「ええ…確かに…七色に輝くー虹色向日葵ーは『仕入れ値』が高いです」私が正直に申し上げましたら『人間族』の老紳士の御客様は「…そうですよね…」とポツリと呟かれました。その御表情が余りにも哀しげでしたので、つい私は「ですが『仕入れ』が不可能と言う事では御座いません」と。言ってしまいました。
途端に『人間族』の老紳士の御客様は「本当ですか?」と哀しげだった御表情に希望の光りを見たような…そんな…一筋の明るさを映されました。
もぅ。後には引き下がれそぅに無ぃ。と。私は思い覚悟を決めて「ー御注文を承りますー」と『人間族』の老紳士の御客様に「宜しければ此方で御注文内容を詳しく御聞かせ願えますか?」と店の奥の商談スペースへ御案内致しました。
商談スペースの木のテーブルへと『人間族』の老紳士の御客様を通して木の椅子へと「此方に御座りくださぃませ」と促してから「ー少々、御待ちくださぃませー」と。一旦。店の奥へと引き下がる。御客様へ御茶を出す為だ。
本日の御茶は黄色向日葵の花弁をお湯で五分程蒸らして淹れた「ー黄色向日葵茶ーで御座います。御茶の御供にー向日葵種巧克力ーをどうぞ」商談スペースの木のテーブルへー黄色向日葵茶ーとー向日葵種巧克力ーを御客様の前へ御出しして正面の木の椅子へと腰掛ける。
「ー向日葵種巧克力ーは向日葵の種を巧克力でコーティングした御菓子で御座います」御客様に御菓子の説明を致しますと。御客様は繁々と黄色、オレンジ、白、赤、茶色、紫、黒、色々な色の色鮮やかな巧克力でコーティングされたー向日葵種巧克力ーを手に取り眺めて私にお訊ねになりました。
「とても綺麗な御菓子ですね。このー向日葵種巧克力ーは、お花屋さんの手作りですか?」と。
「ーはいー」其処で私は、まだ御客様に御名乗り致しておりません事を思い出しまして「ー申し遅れましたー」と。
「ーステータスオープンー」空中に手を当て唱えれば、
✾。*゜+✾.。*✾。*゜+✾。*゜+✾.。*✾。*゜+✾.。*✾
【名前】 ✾ローラ✾
【種族】 ✾グリーンエルフ✾
【職業】 ✾花売り✾
【能力】 ✾花言葉の選択✾
【魔法属性】 ✾緑の魔女✾
✾。*゜+✾.。*✾。*゜+✾。*゜+✾.。*✾。*゜+✾.。*✾
ーーと。名刺代わりに簡単なステータスを御客様に表示して御見せ致しました。
「ーローラさんー素適な御名前ですね。此方こそ。申し遅れました」と『人間族』の老紳士の御客様は仰いまして、続けて「ーステータスオープンー」空中に手を当てて御唱えになられました。
❁。*゜+❁.。*❁。*゜+❁。*゜+❁.。*❁。*゜+❁.。*❁
【名前】 ❁ヒグルマ❁
【種族】 ❁人間族❁
【職業】 ❁元傭兵❁
【能力】 ❁攻撃する者❁
【魔法属性】 ❁肉体強化❁
❁。*゜+❁.。*❁。*゜+❁。*゜+❁.。*❁。*゜❁+.。*❁
ーーと。名刺代わりに簡単なステータスを表示して見せてくださいました。
「ーヒグルマ様ー」……【職業】❁元傭兵❁そして【魔法属性】❁肉体強化❁……そっと。ヒグルマ様の引き摺られた足に目を向ければ私の視線に気付かれたヒグルマ様は「昔、傭兵をしてた頃に足を痛めてしまいまして肉体強化で肉体を強化していたにも関わらず彼女はとても強かった」と御話になりました。
「…彼女…」私が呟けばヒグルマ様は「すみません。一人で盛り上がってしまって彼女の話を出来るのが嬉しくて」と苦笑なされて「…彼女と言うのは、私の妻の事です…」嬉しそうなでも少し切なげなそんな御表情をされて仰いました。
「奥様へ贈るー虹色向日葵ーを御探しですか?」私が訊ねればヒグルマ様は「ーええー」と短く御答えになり「先立った妻へー虹色向日葵ーを贈りたいのです」そう仰いました。
「彼女も私と同じく傭兵でした。敵国に雇われた…私達の出逢いは戦場でした。互いに一目で見惚れたにも関わらず傭兵は金で雇われれば相手が誰であっても戦わねばなりません。それが傭兵の仕事です。彼女は私の足を…私は彼女の腕を潰しました。けれど…どうしても命を奪い合えず…傷付いた躰と心の儘に戦場から二人で逃げ出しました。このエルフローラは彼女の故郷なんです。私達は此処で二人で互いの傷を赦し合い…心を許し合い…愛し合い生きてきました」ヒグルマ様は私の淹れたー黄色向日葵茶ーを一口御飲みになって「…とても美味しい…」と囁かれました。
「…妻が亡くなる前に言っていたのです…」
ポツリ、ポツリとヒグルマ様は御話されました。
「自分が死んだら御墓にー虹色向日葵ーを供えて欲しいと」私を真っ直ぐに見詰めてヒグルマ様は仰いました「ー虹色向日葵ーは、幼い頃に戦争孤児だった妻を救ってくれた魔法の花なのだと」その時、私は悟りました。そうか。ヒグルマ様の奥様も……あの御方にーー魔法の花の力で度重なる種族間の紛争を治めた。今や伝説と語り継がれる✾花売り✾マザー・オリヴィエ✾に魔法の花を貰ったのだと。
「ー御注意承りましたー」木の椅子から立ち上がり私が言うとヒグルマ様は「本当に宜しいのですか?とても危険で難しい依頼なのでは?」と不自由な足を引き摺りながらゆっくりと木の椅子から立ち上がり心配そうな御表情で私を見詰めておられました。
「…私も昔…戦争孤児でした。そしてヒグルマ様の奥様と同じ様に魔法の花を貰った事があるのです」ヒグルマ様を真っ直ぐに見詰め返し「おそらくは同じ御方から」そう呟いて「ー今度は私が魔法の花を御届けする番ですーヒグルマ様と奥様にー虹色向日葵ーを御届けに参ります」そう約束致しました。
ーー其れが今日私が『仕入れ値』が高い。七色に輝くー虹色向日葵ーの『ー仕入れー』に挑む事になった並々ならぬ理由なのです。
✾。*゜+✾.。*✾。*゜+✾。*゜+✾.。*✾。*゜+✾.。*✾
「ー今日の花はー」
緊めく『枯獣』の群れを見遣って少し考える。
「ーやはりー❁あの花に致しましょう❁」
私は小さく囁いてから大きく息を吸い叫ぶーーーー!!
「ー【能力】✾花言葉の選択✾ー【選択】❁向日葵❁!!」
オークの木で作った魔法の箒から飛び降りる!!
魔法の箒が変貌を遂げ魔法の杖へとその形を変える!!
魔法の杖を掲げ私は【選択】する!!
目の前に浮ぶ✾花言葉✾の中から【選択】する!!
❁。*゜+❁.。*❁。*゜+❁。*゜+❁.。*❁。*゜+❁.。*❁
✾花言葉✾ ❁向日葵❁
❁貴方だけを見詰める❁ ❁憧れ❁ ❁情熱❁ ❁願望❁
❁光り輝く❁ ❁希望ある未来に胸を膨らませる❁
【選択】 → ❁光り輝く❁
❁。*゜+❁.。*❁。*゜+❁。*゜+❁.。*❁。*゜+❁.。*❁
「ー✾花言葉の選択✾ー❁光り輝く❁!!」
数ある❁向日葵❁の✾花言葉✾から私が【選択】した『枯獣』を狩る最善の武器となる花言葉は ❁光り輝く❁魔法の杖が黄金色に眩く光り✾花言葉✾ー❁光り輝く❁ーが具現化され『枯獣』を狩る武器となる。『向日葵の枯獣』取り分けー虹色向日葵ーの『枯獣』を灼き尽くす巨大な手鏡へ魔法の杖が変貌を遂げる。
ーーーーピギシャアアアアアァァァァァァッッッ!!!!
七色にギラギラと輝くー虹色向日葵ーの『枯獣』がその枯れた大きな口を開き虹色の太陽光線を花売りエルフの✾ローラ✾に目掛け放った。間一髪で避けた花売りエルフの✾ローラ✾であったが、その凄まじいエネルギー砲に纏っていた深緑の外套のフードと同じ色の綺麗な長い髪が、長い耳の下あたりまで無残にも灼き切れてしまっていた。まともに攻撃を喰らっていたら今、此処に花売りエルフの✾ローラ✾は生きてはいないだろう。
「ー次の攻撃が来る!!ー」
花売りエルフの✾ローラ✾はー虹色向日葵ーの『枯獣』の次の攻撃を予測して巨大な手鏡へ変貌を遂げた魔法の杖を掲げ構えるーーーー!!!!
ーーーーピギシャアアアアアァァァァァァッッッ!!!!
七色にギラギラと輝くー虹色向日葵ーの『枯獣』がその枯れた大きな口を開き虹色の太陽光線を再び花売りエルフの✾ローラ✾に目掛け放った。✾ローラ✾は今度は、その攻撃を避けなかった。避けずに両手で構えた巨大な手鏡へ変貌を遂げた魔法の杖で、その鏡面でー虹色向日葵ーの『枯獣』の攻撃を全て真正面から受けたーーーー!!!!その凄まじいエネルギー砲は巨大な手鏡へ変貌を遂げた魔法の杖を構える✾ローラ✾の真っ白な両手を容赦なく灼いたが✾ローラ✾が巨大な手鏡へ変貌を遂げた魔法の杖を放す事は無かった。
「ーーーーッッッッッッ!!!!」
花売りエルフの✾ローラ✾が渾身の力を振り絞りー虹色向日葵ーの『枯獣』の攻撃を全て真正面から受けた巨大な手鏡へ変貌を遂げた魔法の杖を『枯獣』の群れに目掛け鏡面で受けた全ての攻撃を反射し撃ち返したーーーー!!!!
ーーーーピキャアアアアアァァァァァァッッッ!!!!
撃ち返された太陽光線は、凄まじい音と眩い光りと共にー虹色向日葵ーの『枯獣』を始め色とりどりの緊めく『向日葵の枯獣』の群れを灼き尽くしてゆくーーーー!!!!
ーーーーキキキアアギギギィィァァッッッ!!!!
『枯獣』達は断末魔の啼き声を上げてみるみる灼枯れ果て軈て✾魔法の花✾へと七色の虹色に輝くー虹色向日葵ーへと『浄花』する。ーーーードタッ!!と倒れ込む様に地上に着地した✾緑の魔女✾の✾花売り✾グリーンエルフの✾ローラ✾は満身創痍ながらも『浄花』した『枯獣』の✾魔法の花✾を七色の虹色に輝くー虹色向日葵ーをボロボロに灼き切れた外套の袖から取り出した花籠に『浄花』した『枯獣』の✾魔法の花✾を七色の虹色に輝くー虹色向日葵ーを灼け爛れた手で花籠いっぱいに摘んで回収する。既に満身創痍ではあるが、まだ仕事は終わっていない。
ヨロヨロと立ち上がり「…ヒグルマ様と奥様に…このー虹色向日葵ーを御届けしなければ」オークの木で作った魔法の箒に乗りヒグルマ様の元へと急ぐ。
ーーーーヒュルヒュル……と。力無く空を飛ぶ……。
「…いらっしゃいました…」
眼下に広がる広大な墓地の真ん中に小さな御墓の前にヒグルマ様は、いらっしゃいました。
ーーーーヨタっ……と。ヒグルマ様の元へと下り立ち。
私はボロボロに灼け爛れた手で七色の虹色に輝くー虹色向日葵ーを一輪。ヒグルマ様へと差し出します。
「…ヒグルマ様そして奥様…大変お待たせ致しました御注文承りましたー虹色向日葵ーを御届けに参りました」
「…ローラさん…有難う御座います」ヒグルマ様は綺麗な涙を御流しになって泣いて喜ばれました。私から受け取った一輪のー虹色向日葵ーを奥様の御墓へと供えて「ー妻の名前はーナナラーと言うのですー」と涙に濡れた声で囁かれて「本当に有難う。今日、ローラさん。貴女から頂いた。このー虹色向日葵ーは、私のーー魔法の花となりました。妻のーナナラーの居ない此の世界を此れから独り生きてゆかなければならない。私の唯一の希望の花です」と仰ってくださいました。
……良かった。頑張って働いた甲斐があった。私は、ヒグルマ様に奥様のーナナラー様に深緑の瞳を閉じ……。
❁向日葵❁の花言葉の一つを贈るーー。
「ーPua Nanalaー(アナタを幸せにする)」
ーー❁未来を見詰めて❁希望の祈りを捧げる。
「ーアナタを思い続けますー」
ーー此れは❁希望ある未来❁への餞。
ーーそっと深緑の瞳を開き囁く。
「ー御届け完了至しましたー」
ーー此処は✾花と魔法に満ち溢れたエルフの世界✾
ーー✾エルフローラ✾と呼ばれている。
私は、此の✾エルフローラ✾に住むエルフ。
ーー名前は✾ローラ✾職業はーーーー、
✾花売り✾そして『枯獣』を✾魔法の花✾へと『浄花』する彼女達は✾花売りの少女✾と呼ばれている。
そして✾花売りの少女✾である彼女達の仕事は『枯獣』を✾魔法の花✾へと『浄花』し此の世界の平和の均衡を保つ事。そして生きる希望を失くした者に其の✾魔法の花✾を届ける事だ。『枯獣』は此の世界の闇から生まれ蔓延り。この世界に生きる種族を根絶やしに枯らす。世界を枯らすまいと戦う✾花売りの少女✾の正式な名は✾花卉の守護者✾と言う。
そしてこの物語は✾花売りの少女✾ローラ✾の切なくも美しい✾お花屋さん戦記✾フラワーウォーズ✾である。
✾お花屋さん戦記✾フラワーウォーズ✾
✾花売りエルフの魔法のお花屋さん✾
【花言葉選択〜フラワードセレクト〜ニ輪目❁向日葵❁】
ー御届け完了致しましたー




