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7.


 皆さんに喜んでもらえて良かった。

 それはそれとして、疲れ果ててはいますがサンドサウス王国の国民の皆様の水が必要なので、私は疲れた体に鞭うってでも、各地に点在する井戸に氷を供給したり、灌漑設備に氷を供給しなければなりません。

 

 国民の代表の方がわざわざいらしてくれました。

「レイカ様ぁ、今日は休んで下せえ。いいものを見せてもらいました」

 そんなことを言ったって、あなた達の生活ができなくなるじゃない!

「レイカ様がココに来る前はそれでも生きて行けたんだ。なんとかなるさぁ。体がまた健康になった時にはスキルっちゅーのか?お願いしたいもんだなぁ?」

 そんなんでいいのかな?なんだかドキドキしますがそれでいいのでしょうか?

 ジェラード様もジルも首肯するので、甘えさせていただきましょう。そしてまた明日からバリバリと働きましょう!


 と、思ってたのに…ジルからジェラード様の告白の真の意味を聞きました。

「ジェラード様はレイカ様のスキルを抜きにしてレイカ様を大切に想っています。スキルを抜きにして、今後レイカ様と一緒にいたい。つまり、レイカ様に伴侶として側にいてほしいという話だったんですが。伝わりましたか?レイカ様は自己肯定感が低い気がします。‘私なんか’とお思いではないでしょうか?」


 そんなジルからの突然の図星の話に私は何とも言えずにただ赤面するしかできなかったのです。


「それで、私はどうすればいいと思いますか?」

「そうですね。「私からジェラード様の言葉の真意を聞きました」と前置きをした上で、レイカ様の気持ちを正直にジェラード様に伝えるのがよろしいかと思います」

 うわー!そういうの苦手なの―‼恥ずかしいよぉ。



 ちょうど晩餐近くになり、ジェラード様に会う機会があった。

「あの…ジルにジェラード様が昨日私に言ってくださったことの真意を聞きました。えーと、私はジェラード様をお慕い申し上げたいです。しかし、これはスキルありきなのか自分でもわからないんですよ~。なんで私の気持ちが固まるまで待っていただけますか?」

「それは、勿論!ところで、レイカの実家が本当に火の車らしい。暖炉が燃え尽きてしまって、新しく暖炉を付け替えるのか?それでな、替えても替えても暖炉が燃え尽きてしまって、薪じゃなくて暖炉代で火の車だそうだ」

 火の車と聞いて、元・家族が散財をしたのかと思ったけど、そんなことが。

「なんかなぁ、マリカ嬢は『炎創造』のスキルを制御する能力が恐ろしく欠けているようで、このままでは王太子妃など夢のまた夢!」

 王太子妃候補として強みだったスキルも自分で制御できないようでは……。しかも危ない『炎創造』。制御が未熟で王宮が火にくるまれては困る。



『炎創造』で火の車になってたら大変ですなぁ。っていう無責任な貴族もいそうな感じだけど、大丈夫か?寒いだろう?暖炉なしの生活。

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