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# 79. 修行

この度はご愛読ありがとうございます。


お陰様で、4000PVを突破することができました。

引き続き、一生懸命執筆していきますので、もしよろしければ、ブックマーク・★★★★★・リアクション・評価などをいただけますと嬉しいです。

朝早く、まだ街が静けさに包まれている時間帯に、エヴィは《青龍飯店》へと向かった。

昨晩の出来事が頭をよぎる。

たった一杯のチャーハンが、自分の中の何かを大きく揺さぶった。

あの味を自分も作れるようになりたい。

彼の思いは募るばかりだった。


屋台の前に立つと、既に暖かな湯気が立ち上っている。

屋台の奥からは包丁のリズミカルな音が響き、香ばしい油の匂いが漂ってきた。


屋台の暖簾をくぐると、昨日の男が既に厨房に立っていた。

エヴィが入ると、彼は手を止め、ちらりとこちらを見る。


「おう、来たか。

 挨拶がまだだったな。

 わしは、ベベダ(Bebeda)という。

 料理の道に入ってもう40年ほどだ」


「40年か!すごいんだぜ!」


エヴィは目を輝かせ、思わず身を乗り出した。


「オレはエヴェン・ダリスってんだ。

 エヴィで良いぜ!」


ベベダは軽く笑い、頷く。


「よろしくな、エヴィ。

 まずは皿洗いからだ」


「了解だぜ!」


エヴィは腕まくりをして、洗い場へ向かった。

とはいえ、この屋台はそこまで昼くない。ほんの数歩歩くだけで、すぐに洗い場へ到着する。

水桶の中には、昨日使われたらしい皿が積まれていた。

スープの名残が器の縁にこびりつき、箸の跡がついたどんぶりがいくつも並んでいる。


「手早く、綺麗にな」


ベベダの声に、エヴィは無言で頷き、早速仕事に取り掛かる。


最初は単純作業だと思っていた。

しかし、皿を洗いながら気づくことがいくつもあった。

食べ残しの具材やスープの量、麺の残り具合。

それを見れば、客の満足度や好みがなんとなく見えてくる。

追加注文の形跡がある皿もあれば、ほぼ手をつけられていない皿もある。


「なるほどななんだぜ…」


エヴィはぼそりと呟く。

料理とは、ただ作るだけではなく、客の反応を見極めることも大切なのだと気づかされる。


一方で、ベベダはその間も手を止めることなく、次々と食材を捌いていた。

包丁の音が心地よいリズムを刻み、鍋の中では香辛料の香りが広がる。

エヴィは皿を洗いながらも、その動きを注意深く観察した。


肉の切り方、野菜の扱い方、火加減の調整。

彼の手際の良さに、ただただ感心するばかりだった。


ベベダがニヤリと笑う。


「次は食材の下ごしらえを覚えてもらうぞ」


エヴィは料理の基礎を学びながら、自分の目標に向かって一歩ずつ進んでいくのだった。


「了解だぜ!」


エヴィは勢いよく返事をし、洗い場から立ち上がる。

手を拭い、まな板の前に立つ。


「包丁は握ったことあるか?」


「まあな!肉を切るくらいならやったことがあるぜ!」


エヴィは、ラブタの丸焼きのことを思い出していた。


「ほう、じゃあやってみろ」


ベベダは塊肉をエヴィの前に置いた。

それは新鮮で、脂の乗りが良い上等な肉だった。

エヴィは包丁を手に取り、慎重に刃を入れる。


「難しいんだぜ…」


実際にやってみると、思った以上に肉が動く。

力を入れすぎると刃が滑るし、弱すぎると切れない。

それに、今まではナイフを使ってきていて、包丁を握るのは初めてだったからだ。


「包丁はな、ただ握るだけじゃ駄目だ。

 食材に合わせて角度を変え、リズムよく動かすんだ」


ベベダはエヴィの手元を見ながら、的確なアドバイスを送る。

エヴィは何度も切り直しながら、少しずつ感覚を掴んでいった。


料理の世界は奥が深い。

だが、その一歩を踏み出した今、エヴィは確かに前へ進んでいた。


彼の修行は、まだ始まったばかりだった。


読んでいただき、ありがとうございます!


拙い文章ですが、一生懸命考えて書いたつもりです。

もしよろしければ、ブックマーク・★★★★★・リアクション・評価などをいただけますと嬉しいです。


みなさまからの応援が、私の何よりのモチベーション維持となります。

頑張って書きますのでよろしくお願いしますm(_ _)m

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― 新着の感想 ―
下ごしらえのセリフのやり取りが被ってますね…(・ω・`)
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