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# 67. 海上の恐怖

この度はご愛読ありがとうございます。


お陰様で、3000PVを突破することができました。

引き続き、一生懸命執筆していきますので、もしよろしければ、ブックマーク・★★★★★・リアクション・評価などをいただけますと嬉しいです。

次の日の朝。


薄曇りの空が広がる中、ネイトは重厚な船室の窓際に座り、ゆったりと大海原を眺めていた。雨季になっているものの、降る雨は優しく、時折窓ガラスにポツリポツリと落ちるだけであった。


ネイトは、重厚な船室の窓から見える大海原と、曇り空に溶け込む水平線を見ながら、軽く溜め息をついた。

季節は雨季、船は荒れ狂う波間を静かに進み、探索者としての感なのか、外界の不穏な空気を感じさせる。

彼らはただの乗客であり、船に備えられたタレットや迫撃砲などの防衛システムがあらゆる危険から守ってくれるという信頼しか持てなかった。


航海が進む中、タレットの起動音が聞こえてきた。


ダダダダダ…と、モンスターが出現したのだろうか。

続いて迫撃砲の発射音も聞こえてきた。


「おいおい、穏やかじゃないな!」


とエヴィ。


「窓からちらっと見えたんがが、どうやらアビサル・リッパー(Abyssal Ripper)と、オクトラキス(Octaraxis)と交戦しているようだ」


アビザル・リッパーは、普段は深海にいるが、海上を何かが通るとそれを察知して浮上する。

鋭い爪の触手で獲物を切り裂く凶暴なモンスターだ。


オクトキラスは、複数の長い腕と吸盤を持ち、船体に絡みつく。高い再生能力を持っており、倒すのが一筋縄ではいかない。


「おそらく、2体ともネームドね。しかもシルバーランクの」


とドクター。


「今の俺達の手に負えるものじゃないな。

 アクア・クルセイダーの迎撃力に掛けるしか無い」


モンスターの攻撃により、船が激しく揺れる。

立っていられないその衝撃に、何かに捕まって耐えるしかなかった。


船内に取り付けられているディスプレイに「WARNING」という赤字に白の文字列が表示される。


「だいじょうぶかな…」


とキャシー。

他の乗客も少しざわついていた。


「ギャア…!」


乗客のひとりが様子見のためにデッキに出てしまい、アビザル・リッパーの攻撃を食らってしまったのだ。


「大変だわ。

 すぐに船内に戻して。あたしが治療する」


ドクターは、ネイトたちに怪我をした乗客を船内に移すように言った。


乗客は、はぁはぁと軽く呼吸をして腹部からの出血が酷かったようだ。

ドクターは、医療キットを使って診断を始めた。


「バイタルチェック。

 呼吸浅め、脈拍・血圧低下、意識はあり。右下腹部に刺創しそうあり。

 骨折はなし。傷口の止血及び縫合、ナノセル自己修復シートを貼るわ」


テキパキとドクターの指が動く。そして、


「卓越する指先の旋律マスターフル・フィンガーティップス!」


ドクターのスキルが発動した。

戦闘はできないが、彼女は負傷者の治療時にスキルを発動することができる。

その素晴らしい手さばきで、あっという間に止血が終わり、傷口の縫合も終えた。

ナノセル自己修復シートを貼って、


「もうこれで大丈夫よ。

 安静にしていれば港に到着する頃には回復するわ」


「た…助かった。…ありがとう」


と負傷者は力なくお礼を言った。

あっという間の処置に対して、ネイトらを含めた乗客たちから拍手が沸き起こった。


モンスターはいつの間にか駆除され、再び静寂が訪れた。


「ドクター、すごいぜ!」


「当然ね。これが私の仕事だもの。

 私が活躍する場面が少ないことに越したことはないけど、負傷者が出たら私の出番ね」


ドクターは、自分が医療の道へ進む事になったきっかけを思い出していた。

彼女は、最初からドクターとして探索隊に入ったわけではない。

フロンティアライセンスだけで、アシストグループに入り、意気揚々と外に飛び出して「洗礼」を受けたのだ。

アシストグループは半壊し、やっとの思いでヤマトに戻ってきたのである。

自分の無能さに痛感し、なにかできることがないかと探しているうちに医療の道へと進んだのである。


といっても、最初からできる人間というわけではなかった。

メディカルライセンスを取得するには経験と豊富な知識が必要である。

彼女は勉強に勉強を重ね、医療と名のつくものならどんなものにも顔を突っ込んでいった。

そして経験を積み、ようやくドクターと名乗れるメディカルライセンスを取得したのであった。

ちなみに、メディカルライセンスを取得している探索者は全体の2%ほどであり、数が非常に少ない。

ドクターのいないアシストグループはざらにあるのだ。

その希少性から、法外な治療費を請求することも珍しくはないらしい。

その点では、ネイトたちのアシストグループは恵まれていると言える。


他に負傷者がいないことを確認し、


「お腹すいたわね」


と、食堂へを消えていくのであった。

食事と聞いて、その後を追いかけるようにしてエヴィが向かっていったのは言うまでもない。


読んでいただき、ありがとうございます!


拙い文章ですが、一生懸命考えて書いたつもりです。

もしよろしければ、ブックマーク・★★★★★・リアクション・評価などをいただけますと嬉しいです。


みなさまからの応援が、私の何よりのモチベーション維持となります。

頑張って書きますのでよろしくお願いしますm(_ _)m

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