# 64. バンダル・ラウ・キャンプ
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1時間後、特に何事もなく順調に進み、やがて前方にキャンプらしき建物が見えてきた。
「あれがバンダル・ラウ・キャンプか。
みんな、もう少しだ!」
やがて、キャンプがその姿を表す。
「キャンプらしいが、これは規模が大きいな」
「そうよ、ここはヌサンタラ大陸の最北端のキャンプで、この北の大陸との橋渡しをしているのよ」
これまで見てきたキャンプの4~5倍の規模はあるだろうか、コロニーと言ってもいいくらいだった。
「補給を済ませたら、すぐにでも船に乗りたい。
他になにか見たいところはあるか?」
「ネイト、ちょっと見ておきたいところがあるんだぜ!」
とエヴィが言う。
「どこだ?」
「んー、まー、ちょっとな!
レーションだけじゃ物足りなくてよ!」
どうやら市場に行きたいらしい。
ここのキャンプの市場は、イースタン・リージョンのカラブール・コロニーの様に市場が賑わっている。
これまであんまり気にしていなかったが、果物を摂る機会がほとんどなかった。
壊血病になる可能性があるため、補給のできない船に乗る前に市場に寄って果物を買っておきたいとエヴィは考えていた。
「ああ、それなら、『米』も買ってくれないか?
その他はあたしが準備するよ。
キャシー、ちょっと手伝ってくれないかい?」
「わかったよー!」
「俺は補給してくる。
出港は1時間半後だ。遅れるなよ!」
皆それぞれの用事を済ますのであった。
--ネイト
ネイトは補給以外は特にすることがなかったが、折角の大きなキャンプなので、少し散策したいと考えていた。
ここのキャンプは荒野を行き交う者たちの拠点であり、難民、商人、探索者が入り交じる活気のある場所だ。
道端では年老いた男が手回しオルゴールのようなものを奏で、子どもたちが手を叩いて笑っている。
ネイトは足を止め、ハンドヘルドコンピューターを使って男の在住カードに多少のチップを送った。
男はそれを確認し、目を細めて静かに頷いた。
商店の並ぶ通りを進むと、肉を焼く香ばしい匂いが漂ってくる。
屋台では串焼きが並び、汗を書いた店主が声をかけてきた。
「お兄さん、一本どうだい?」
特にお腹な空いていなかったが、その匂いにつられて、
「ああ、頼む」
と、店主から串焼きを手渡してもらった。
一口かじると、塩加減が強いのか、しょっぱくて少し苦いが、悪くはない。
「なかなか美味いな」
「へへ、どうも」
何の肉かはわからないが、久しぶりの肉料理だった。
さらに歩くと、酒場らしき建物の前で、男たちが腕相撲をしていた。
歓声が飛び交い、負けた男が悔しそうに地面を叩いた。ネイトは軽く笑いながら通り過ぎる。
やがて市場の外れに出ると、港が見えた。
船は停泊しており、時間は十分ある。
「もう少し歩くか」
ネイトはつぶやき、再びキャンプの雑踏へと足を踏み入れた。
--キャシーとドクター
キャシーとドクターは、賑やかなキャンプの市場を歩いていた。
テントや即席の屋台が並び、人々の活気が溢れている。
「さて、米に合うスパイスを探しましょう」
「米って、食べたこと無いけど、どんな料理なの?」
「そうね、ヤマトでは『おにぎり』っていうこぶし大の米の中に具を入れて食べたり、卵をかけて食べたり、ご飯をスープで煮たり、スパイスの効いたルーを掛けて食べたりするわ」
「沢山だねー!」
「うん、そうね。
ヤマトは料理の種類がとても多いのよ。大昔…WW3以前のまだ地上に人々が住んでいた頃、食べるためだけに訪問客が来るくらいだったらしいわよ」
「そうなんだー!
で、今回はどんな料理にするの?」
「できれば保存の効くものが良いわ。
シンプルな炒め飯にも、スープにも使えるもの…」
ドクターは、スパイスの山を見つめながら、小さな袋を手に取る。
「これと、それ…、あとそれも、その右のもお願い」
「へい、毎度!」
「結構な量あるね―!」
「だからキャシーに来てもらったのよ。
荷物はお願いね!」
「うん、わかったよー!」
二人は買い物を続けていった。
--エヴィ
エヴィは雑多な人々で賑わう市場の中へと足を踏み入れた。
「ええと、『米』と、あとは…何か役に立ちそうなものがあればだな!」
しばらく歩くと、小さな露天で麻袋に詰められた米を見つけた。何種類かあるらしく、
「どれが一番いいんだ?」
とエヴィが店主に尋ねると、しわがれた声の店主が、
「この白米がいいが、こっちの雑穀米はもっと栄養があるぞ」
と、指を指した。
「よくわからないから、両方くれ!」
「毎度さん!」
と米を買い、隣の露店に目をやると、そこには古びた機械部品が雑多に積まれていたのが見えた。
「これは…、ソーラー発電のランタンだな!」
「そいつはいい品だよ、昼間のうちに充電して暗くなったら辺りを照らせるんだ。
動力が無くても動くから便利なもんだぜ!」
なるほどとエヴィ。
ちょっと薄暗いM.A.C.S.の操縦席を照らすのに良いかもしれないと思った。
「だけどもう両手塞がってるんだよな…」
と両肩に担いだ米袋ふたつとランタンを交互に見て、
「欲しいが、このあとまだ買い物しなくちゃならないんだ、
またの機会にするぜ!」
と言って、船着き場へを向かった。
そして4人は港で合流し、あとは出港を待つだけとなった。
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