# 353. エヴィとアマリア
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少しずつ面白くなっていく…と思います!(精進します)
休暇を楽しんだり、たまに戦力調整として簡単なクエストを完遂したりして、ニャーガムに到着してから2週間ほどが経過した。
「今日、『大切な友人の晴れ舞台』を迎える。全員正装の上、時間までに指定のチャーチまでに来てくれ!」
「遂にか!格好決めるぜ!」
とエヴィは未だに気付いていないようだった。
「エヴィとアマリア、ふたりは早めにチャーチにきてくれ。ドクターも交えてお色直しをする」
「俺はレンタル衣装屋で借りるから大丈夫なんだがよ…」
「まぁ、理由は後で分かる。ちょっと早めに来てくれ」
「しょうがないぜ…」
どこまでも鈍感なエヴィなのであった。
アマリアは2時間前、エヴィは1時間前にチャーチに到着した。先に来たアマリアのお色直しをする。
「アマリアは今回の集まりが何のことかわかっていると思う。鈍感なエヴィをこれからも支えてあげてくれ」
「うん、もちろんだよ!エッダと二人でエヴィを支えていくよ!」
「よろしく頼む」
「ここからは男子禁制よ。ネイトは新郎側の部屋で待っていて」
「わ、わかった…」
遂にネイトも追い出され、ネイトはひとりで新郎側の控室でエヴィを待っていた。
待つこと1時間、エヴィが到着した。ドクターと一緒に新郎控室に通された。
「なんだか、豪華だな!」
「そうだな、結構格式の高いところを選んだからな」
「さぁ、この衣装に着替えてちょうだい」
ドクターはエヴィに衣装を渡す。
「オレの着てきたのじゃ駄目なのか…?」
「はっきり言うわ、駄目ね。主役なんだから、その辺はきっちりしてもらうわ」
「主役?ってなんだ?」
「まぁ、ともかく着替えて」
「わ…わかったんだぜ…」
そしてその後1時間、ようやくふたりの準備が終わった。
新郎控室からエヴィが、新婦控室からアマリアが、着飾った姿で出てくる。
「おお、アマリア…!なんでそんな格好で?」
「エヴィ、もうそろそろ気付いてよ!今日はわたし達の結婚式よ!」
「え、そうのか!?」
ネイトはやれやれだぜという表情で、ドクターはようやく気付いたかと行った感じであった。
「この両開きのドアの向こうに『皆』が待っている。祝福されてこい!」
エヴィとアマリアがドアの前に到着すると、チャーチのスタッフが両開きのドアを開ける。
そこには、パイプオルガンによる演奏と、外から入ってくるステンドグラスの光で神々しい式場になっていた。
「これがオレ達の結婚式…!」
皆、エヴィとアマリアの晴れ舞台を見に来ている。参列者は20人ほどと少ないが、スパークルスプリングスのメンバー以外はホログラムによる遠隔からの参加となっている。式場後部上方にはニッキ・ヨズンの描いた絵画、「新しい命ととそれを囲む7人の戦士たち」がホログラム投影されていた。
皆は口々に「おめでとう」と繰り返し、ふたりを祝福した。
ホログラム参列者の中に、ロンロを始めとするボーンズの姿があった。彼らももちろん、正装で参列している。
それから、ドクターがよく聞いているラジオ番組「ルギーの部屋へようこそ!」のルギーも来ていた。ドクターと個人的なつながりがあったらしい。
そして、ロニーを紹介してくれたオリバー・ゲッテンも参列していた。ロニーからぜひにとのことだった。
皆それぞれリージョンをまたいでの参列となる。
「みんな…」
アマリアはこの状況を楽しんでいたが、エヴィは少し涙ぐんでいた。
そしてエッダは、妖精のように可愛らしく着飾られて、意味をわからずにアマリアの後ろをついて歩いて行っていた。
そして最前列、ふたりの関係を紙へ報告する神父の前まで来ると、参列者は拍手でふたりを祝福した。
それが静まるまで待ち、ふたりは振り返り、神父は静かに言い放つ。
「エヴェン・ダリスさん、アマリア・ナレコクフさん。今日、お二人が交わした誓いは、神様との、そしてここにいる皆様との神聖な約束です。
これから歩む長い道のりの中で、覚えておいてほしいことがあります。夫婦の絆とは、単に『愛し合う』ことだけではなく、『共に同じ方向を見つめる』ことです。
嬉しいときは共に喜びを二倍にし、悲しいときは共に痛みを分かち合ってください。相手を変えようとするのではなく、自分が相手にとって最良の助け手となることを忘れないでください。
その歩みの先に、お二人だけの揺るぎない幸せが築かれることを、私は心から信じています」
親父がそう言い終わると、パイプオルガンがファーと鳴り響き、神聖なる歌が歌われた。
そしてふたりの愛を参列者全員に示すための指輪の交換である。
「え…?指輪?」
アマリアはこれまで一切、指輪のことは気にしないでいた。
というより、そのようなことは無いと思っていた。ドクターも、同様に思っていた。
「オレが知らないと思ってた?」
エヴィが蔓延の笑みでアマリアに微笑む。
「…え?エヴィ…知らなかったんじゃ?」
「オレはこの2週間、ネイトにしか知らせずに、あることをしていたんだぜ!」
「あること…?」
「この手作りの指輪だぜ!」
「でも、サイズが…」
「オレはメカニックだぜ?指をちょんと摘めば、サイズなんて誤差1ミリ以下でわかるぜ!」
「エヴィ…」
アマリアは感極まって泣いてしまった。
「では、指輪の交換、始めても良いかな?」
神父がそう聞く。
「はい、お願いします」
とアマリア。
ふたりが互いの左手の薬指に、指輪をはめる。エヴィの言う通り、サイズはピッタリだ。
それを神父が確認すると、
「今、おふたりの手元で輝くその指輪は、目に見える『愛のしるし』です。この輪が途切れることがないように、おふたりの愛もまた、永遠に続くことを象徴しています。この指輪を見るたびに、今日この瞬間の清らかな誓いと、互いを尊ぶ心を思い出しなさい」
どこからともなく拍手が聞こえ、それが伝搬して式場の空間を埋め尽くした。
今ここに、エヴィとアマリアが夫婦であると正式に認められたのである。
エヴィがエッダを抱きかかえ、アマリアが身を寄せて、写真を1枚。
オリジナルはエヴィが持ち、参列者で希望すれば1段階目のコピーではあるがそのホログラムフォトを渡した。
ネイトが一歩ずつ、ゆっくりとふたりの前まで歩いて、そして振り返って言う、
「皆さん、少々お時間をいただきたい!
あと数刻もすれば、この宴も終わりを迎える。しかし、今日という日は、単なる『お祝いの日』として記憶されるのではない。今日、我々が目撃しているのは、ふたりの人間が、孤独という過去から解放され、新たな歴史を刻み始める、言わば『愛の独立記念日』だ!
我々は、ふたりが出会えた奇跡を祝うためにここに集まった。この残酷で過酷な時代において、互いを唯一無二のパートナーとして選び抜いた、その勇気を称えようではないか!
これからふたりを待ち受ける未来が、どんなに予測不能なものであっても、我々は決して彼らを見捨てない。共に歩み、共に笑い、共にこの新しい門出を祝おう。
今こそ、腕を振り上げよう!
我々は今日この日を忘れてはいけない!我々は、歓喜の声を上げ、最高に輝かしいこの瞬間を祝福する!今日こそが、エヴィとアマリアの、真の旅立ちの日だ!」
と言い切ったと同時に、
「オー!」
と会場内から声が響き渡る。
(エヴィが2週間なら、俺は2ヶ月前から考えてきた…)
その後は、来賓者がそれぞれ話しをしたり、エヴィ、アマリアと話したりした。
「それにしても。指輪の件といい、先程の演説の件といい…」
「すまんな、皆を驚かせたい一心でな。計画のはじめは2ヶ月ほど前で、エヴィにはニャーガムに到着してからこの計画を伝えておいたんだ」
「上手く言ってよかったぜ!バレるんじゃないかとヒヤヒヤだったぜ!」
「実は、第2、第3の矢をベルダやリコにお願いしていたんだが、問題なかったようだな」
「そうだな、こういう場は少々苦手でな。出番がなくて正直ホッとしている」
「アタシも同感だ。式を台無しにしてしまうところだからな」
「そうだったんだね!私は初めて参加する挙式だったから、そういうものなのかな?って思いながら参列していたよー」
とキャシー。場の雰囲気に圧倒され、今やっと口を開けた感じだ。
「わたくしの、先祖の『国』と呼ばれていた領地での婚礼の儀とは違いますが、こういうのも、いいですね」
と早苗。彼女の先祖は、「日本国」と呼ばれていた東洋にある国のひとつで、独特な作法や儀式があるのが特徴だ。この国の名称の由来は、ヤマトの名称にも受け継がれている。
ところで、正式に結婚したこともあり。アマリアの苗字が変わるのではと思ったかもしれない。この時代では、特に苗字を変えることはあんまり無い。が、変えても良い。それは夫婦に任せられているが、変えないほうが多いのだ。生まれてくる子供の名前の場合、ファミリーネームに夫側の苗字を使い、ミドルネームに妻側の苗字を使う。エッダの場合、「エッダ・ナレコクフ・ダリス」が正式名称だ。だが、ミドルネームは使われなくなる傾向にあり、単に「エッダ・ダリス」という名に落ち着くだろう。
読んでいただき、ありがとうございます!
拙い文章ですが、一生懸命考えて書いたつもりです。
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