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# 351. ニャーガムでの過ごし方-アマリア/早苗編

この度はご愛読ありがとうございます。


お陰様で、24,000PVを突破することができました。

引き続き、一生懸命執筆していきますので、もしよろしければ、ブックマーク・★★★★★・リアクション・評価などをいただけますと嬉しいです。

少しずつ面白くなっていく…と思います!(精進します)

早苗はエッダを気に入り、アマリアの作業が忙しいときは度々エッダの面倒を見ていた。

エッダも早苗を認識しているのか、抱き抱えるときゃっきゃと喜んでいるようだった。


「それにしても不思議です。機械が自己増殖することはありますが、完璧に同じものです。わたくし達人間の様に、同じ種なのに少しずつ違いがあるのは不思議でなりません」


「その『少しの違い』が、人間という種を繁栄させてきたのかもね!暑いところにも寒いところにも適応して住める。機械だとそう簡単に適応することは出来ない。ドルサニアンがかろうじて多少の変化に適応できる程度ね!」


「そのドルサニアン、ネイトの心臓が機械化する原因になったと聞きました」


「そうみたいだね。わたしも詳しくは知らないんだけど、スパークルスプリングスのメンバーがまだ少なかった時にドルサニアンのハイレベルネームドモンスターに手を出したことがあるみたいなの。倒せたことは倒せたんだけど、油断してしまってネイトは射抜かれてしまったらしいのね。ドルサニアンにセカンドバックアップがあるっていうことをすっかり忘れてしまっていたらしいの。ドクターの必死の救命活動と、キャシーとエヴィの周辺警護によってなんとか一命は取り留めたって聞いたわ」


「なるほど、そんなことがあったんですね。それでも探索者を辞めないネイトはすごいと思います」


「もともと、M.A.C.S.に乗りたがっていたらしいよ!ただ、面倒くさがり屋な体質で、キャシーの猛烈な押しでやっと重い腰を上げて探索者になったみたい。『イーグルアイのコネフィックスアーケードに行きたい!』ってせがんだみたいだよ!」


「そうだったのですね。ネイトは今でこそ立派なM.A.C.S.ドライバーに見えますが、そのような過去があったとは」


「アシストグループ名を考えるのに3時間以上掛かったってキャシーから聞いたよ!」


「名前を考えるのは苦手だと、キャシーは行っておりました。だから、『エッダ』という名前をすぐに付けられるのを感心していたと言っておりました」


「性別がわかってから、生まれるまで毎日のように名前考えてたから、わたしもエヴィもどっちかと言うと苦手な方なのかもね!」


とアマリアは笑っていた。


「エッダの名前はどうやって決まったのですか?」


「うんとね、色々候補はあったんだけど、どれもこれも神様にちなんだ名前でね…。エッダには別に神様になってほしいわけではないから、将来的にあってほしい、『知恵』と『豊かさ』を表すものにしたってわけ。エヴィなんて、『トール』が良いって。でもそれは男神でしかも力持ちの神様の名前でしょって」


アマリアは再び笑いながら話す。


「そうなのですね。ところで、今はどんな作業をしているのですか」


「えっと、ナウナウ・キャンプからニャーガムに到着するまでの出来事をまとめているわ。距離もそうだけど、遭遇した出来事も結構あって、バギーの記録装置とわたしのパーソナルハンドヘルドコンピューターを遠隔で繋いで、記録されている情報をんみてまとめているの」


「なるほどなるほど」


「まとめ終わったらニャーガムのHoMEにアップロードするつもりよ。ネイトが言っていたように、ナウナウ・キャンプからニャーガムまでの間の情報を埋める大切な情報だからね!」


「そうですね。異常進化植物など、知らないと対処方法や回避方法がわからないものとかありますからね。いつだか、エヴィが言っていたようにわたくし達は『人柱』なのですね」


「ある意味はそうね!未開拓の道を進んだり、結果、ナウナウ・キャンプを見つけたり、未だ誰も突入したことのない『孤竜の巣』を発見したり、初めてのことが多かったからね!」


続けて、


「でも、もっと上のゴールドランクやプラチナランクの探索者って、もっと大変な思いをしていると思うの。それはもうわたし達の想像のずっと上を行くくらいの。今はランクがプラチナまでしか無いけど、実力的にはもっと上のランクになってもおかしくない人たちがこの世に居るはずだわ。ネイトがそれを目指しているのかはわからないけど、いずれは会ってみたいね!」


実は、例えば実際の実力的にはシルバーランク相当なのだが、その実力を隠してブロンズランクにとどまっていたりする探索者が結構いる。上位のランクに慣ればなるほど、要求される装備も高額になり、より難しいクエストの完遂を要求される。維持費も掛かるし、結構大変なのだ。探索者として十分な稼ぎがあれば別に上を目指す必要はないと考える探索者も居るのだ。


安定した収入を得るだけならば、アイアンランクでも全然構わない。実際、アイアンランクやブロンズランクで週に数回のクエストを完遂すれば十分事足りるのだ。それは職業としての探索者として生活しているのであって、探索者…ひいては調査隊全体の基本理念である「世界の復興と未確認事象の調査」を進めていく場合は最低でもシルバーランクが必要だ。


ネイト達はついこの前、全員シルバーランクに昇格したばかりであり、ゴールドランクに上がるのはまだまだ先ではあるが、「生活」としての探索者から「調査」としての探索者の分け目であるランクは満たせるようになった。


ただ、本来ならもっと上を目指せる探索者が低いランクにとどまっている現状をHoMEはあまり良くない事態と考えて対策を打ち出そうとしているらしい。つまり、今までの報告などを加味して、妥当だと思われるランクの昇格試験を強制的に受けさせるのだ。それでもわざと失敗して元のクラスに残留する可能性も考えられるので、試験に合格できなかったらライセンスの剥奪をするという厳しい処置まで考えられているそうだ。


「それが本当に実行されたら…探索者の数は激減すると思うわ」


「そうですね。とても難しい判断です」


元探索者がキャラバン隊の護衛をしていたりするといった話は以前したと思うが、実はコロニーやメタルセル内の巡回警備も現探索者や元探索者が担う場合がある。というのも、警備を行うものを育てる施設というものが存在していない。自己警備があるところもあるが、正式に任を受けて警備しているわけでもない。よって、HoMEからくらいしか真っ当に警備できる人材を出すことが出来ないのだ。

警備は長期間クエストとしても、発注される。長いもので数年単位だ。そういうクエストは人気で、すぐに埋まってしまう。が、発注者からは「質が悪い」として担当のチェンジを要求される場合がある。脅威に出会っても対処できなかったりして拠点が半壊することもあるからだ。

そういうことを経験してきた拠点は、何故か不思議と地下を目指す。地下にもう一つの巨大な空間を作り、そこに保存食を置いたり、緊急時の避難場所にしたりと言った感じで使っているのだ。


「やっぱり、地下に居住空間を作るメタルセルの思想は間違っていなかったんだ」


メタルセルはあらゆる脅威から守るために地下深くにその住まいを移した拠点のことを指す。超高圧、超高熱、地震・熱波・寒波・大雨などに絶えられるように設計され、住む人々の管理も結構徹底されているため、事件なども少ないのが特徴だ。


だがしかし、ギリギリな面もある。それは「水平」だ。メタルセルのような巨大建造物の水平を一意に取ることはとても難しく、毎秒という細かい単位で少しずつ水平を取っているのだ、これが無いとメタルセルは地中に斜めに埋まってしまう形となり、とても住みにくく不快な居住環境になってしまう。多くのメタルセルは、この水平をイレブンナインにまで調節している。


また、「火事」もメタルセルの中で起こる脅威の一つと言えよう。火事が起きると瞬時にして周囲の酸素を燃やして二酸化炭素にする。そうなると火事が起きた区の住民は呼吸困難になる。可能な限り早く消化するために水を持ち運んでいるドローンが何体も飛んでいる。このドローンにより初動はある程度良い感じになるが、ガスが燃え続けたりと言った、火災の供給源がある場合、水だけでは消化することが出来ずに、泡状の消火剤を発火元に射出する。こうすることにより、瞬時に火災を止めることができるのだ。


「住みやすさも考えて造られているのですね」


「他の惑星の地表面に居住構造物がないのは地下に住んでいるからじゃないかって噂もあるわね!でも、ハビタブルゾーン(恒星からある程度離れた、水が液体として存在できる距離)に位置していないから、そもそも生命は誕生していないんじゃないか、とも言われているわ」


「生存条件が難しいのですね。わたくし達は奇跡の種なのかもしれません」


「だから、エッダを産んだときも、ものすごく不思議な感じがしたよ。人が人を生んで成長して大人になる。長い時間を掛けて進化してきた人類という種がその高い知能を活かして文明を創り戦争をして復興をする。全部が良いことじゃないけど、活かすことも殺すこともできるのが人間なんだって思ったよ」


「カルダシェフ・スケールが旧現代文明より上がっていると、聞きましたが」


「そうみたいだね!短期間で様々なものが発見されて、それを取り入れて、より便利になった。トリリウム1グラムがツァーリボンバ型の爆弾数個分にも相当するらしくて、エネルギー問題は一気に解決してきたわ。そういうものが変数に代入されて再計算された結果ね!」


「さすがです。様々な知見をお持ちで」


「これでもアーカイブマスターだからね!拠点に着いたら新しい情報をダウンロードして空いた時間に読んでいたからね」


続けて、


「でも、専門分野に関しては、その道のプロには敵わないわ。医療はドクターのほうが詳しいし、M.A.C.S.に関してはエヴィ、作戦指揮、集団行動についてはネイト、対人戦術についてはベルダ…。皆なにかのエキスパートで、わたしはいつも教わる側。専門分野の人には知識も経験も敵わないよー」


「わたくしも、エッダをあやすのはアマリアには敵いません。母は強し、です」


エッダはいつの間にか寝てしまっていたようで、早苗はベビーベッドにエッダを寝かすと、


「ちょっと、外の空気を吸ってきます」


と言って、繁華街方面に歩いていった。


「ええ、気を付けて!」


と、アマリアが見送った。



読んでいただき、ありがとうございます!


拙い文章ですが、一生懸命考えて書いたつもりです。

もしよろしければ、ブックマーク・★★★★★・リアクション・評価などをいただけますと嬉しいです。


みなさまからの応援が、私の何よりのモチベーション維持となります。

頑張って書きますのでよろしくお願いしますm(_ _)m

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