# 170. 束の間の休息
この度はご愛読ありがとうございます。
お陰様で、9000PVを突破することができました。
引き続き、一生懸命執筆していきますので、もしよろしければ、ブックマーク・★★★★★・リアクション・評価などをいただけますと嬉しいです。
少しずつ面白くなっていく…と思います!(精進します)
一行はダンジョンから出た。
意外と時間は経過していたようで、もう薄暗くなり始めていた。
おまけに昼ご飯も食べていない。
「疲れや空腹もあるだろうが、オルオンカルラ・コロニーまで50キロだ。着いたら盛大に祝おう」
「わたし良い店知ってるよ。そこにしようよ!」
「わかった、どれくらいのものか期待だな」
「まーかせて!」
アマリアは踊り子として色んな場所を訪れているため、こういった情報には強い。
また、危険な目…一部の熱狂的なファンによる執拗なストーキングにも合うこともしばしばあるため、護身術としてナイフの扱いにも長けている。
踊り子は曲に合わせてステップを踏むだけと思われがちだが、それは大きな間違いであり、日頃の鍛錬の成果であるのだ。その特異性から、諜報活動の任に就くこともあるらしい。
日が落ちきって暗くなり始めた頃、一行はオルオンカルラ・コロニーに無事帰還した。
ニュウロクラスト・リーパーを倒したことはもう知れていたようで、ネイトたちの凱旋を待っていたようだ。
HoMEのクエストカウンターで報酬をもらう。
「はい。確かに。ニュウロクラスト・リーパー討伐の報酬、2,200,000ヴェルをお支払いします。
あのエネミーはこの辺の探索者でも手を焼いていたようで、倒せてもらって何よりです。
これであのダンジョンも少しは探索しやすくなるでしょう。
私にシルバー+(プラス)まで上げる権限がないのが残念でなりません。
それでは、エクスプローラーズ・オブリュージュ!」
「それじゃ、夕食ね!」
「ああ、そうだな」
「もう腹ペコだぜ!」
「LRMに乗るわよ。5分で着くわ!」
一行はLRMに乗りコロニー内を移動する。LRMはとても乗り心地が良く、眠りやすいキャシーが眠気と戦うくらいであった。
約5分後、繁華街へと停まったLRMから降りて、目的の料理屋に到着したのだった。
「着いたわよ!ベルベットクラム(The Velvet Crumb/ベルベットのパンくず亭)!」
それはフォーマル過ぎず、かといってカジュアル過ぎでもない、探索者が入る最高レベルの料理屋だった。一行は中へ入るやいなや、店員に席を誘導されて着席した。
「ご注文がお決まりでしたら、タブレットにてご注文ください!」
店内は1フロア構成になっており、3方をお客用の席が、1方がおそらく倉庫とつながっているであろう通路になっていて、中央が巨大なオープンキッチンになっていた。常に湯気が立ち込めていて、それに流されてか、美味しそうな匂いが漂ってくる。中では料理人が調理している様を見ることができるのだ。この光景にエヴィが釘付けになり、注文を忘れそうになるほどだった。
「えーと、メニューは…
アマリア、これってもしかして?」
「そう、全てコース料理よ!」
「オレ達みたいな探索者がコース料理を食べられるとはな!」
「4種類くらいのコース料理があって、そこから選ぶ感じか」
「オレは…肉好きコースにするぜ!」
「俺はお手軽コースだ」
「私は女子会コースね」
「私もそれだ」
「アタシも!」
「あたしはお酒メインコースにするわ」
「わたしもそれね」
ネイトが選んだコースの内容はこうなっている。
【お手軽コース】
前菜3種盛り(生ハム、ピクルス、カプレーゼ)
本日のサラダ
選べるパスタ(ペペロンチーノ or トマトソース)
デザート(ミニティラミス)
コーヒー or 紅茶
エヴィが選んだコースの内容はこうなっている。
【肉好きコース】
前菜盛り合わせ(ローストビーフ、チーズ、生ハム)
季節野菜のグリル
メイン:牛ハラミステーキ(150g)少ないので450gにしてもらった。
バゲット or ライス
デザート(ガトーショコラ)
ドリンク1杯付き(ビール、ワイン、キュリィも可)
キャシー、ベルダ、リコが選んだコースの内容はこうなっている。
【女子会コース】
アボカドとエビのサラダ
チーズフォンデュ(パン・野菜付き)
本日のおすすめピザ
本日のスイーツ盛り合わせ(ミニケーキ、ジェラート)
ドリンク2杯付き(スパークリングワインも選べる)
ドクターとアマリアが選んだコースの内容はこうなっている。
【お酒メインコース】
タパス5種盛り(オリーブ、サラミ、アンチョビポテト、バジルチキン、スモークチーズ)
フィッシュ&チップス
自家製ソーセージ盛り
本日のおすすめパスタ
飲み放題2時間付き
どのコースも旧現代文明あたりに流行ったものとなっていて、ネイトたちにはそれが逆に真新しく感じていた。
ほぼ同時に全員の最初の皿がサーブされる。
エヴィが待ってましたかのように食らいつく。
「うまいんだぜ!キュリィも最高だ!」
次の皿は、今の皿が食べ終わるくらいのときにサーブされる。
これは店員がお客の食事を進める状態を見てタイミングを伺っているためだ。
絶妙なタイミングでサーブされるため、非常に食べやすい。
どのコースも美味しく、「舌を喜ばせる」構成に関しては完成されていると言っても良い。
さすが、アマリアが推すだけの料理店である。
皆はその後、コース料理を楽しんで夜は更けていくのであった。
読んでいただき、ありがとうございます!
拙い文章ですが、一生懸命考えて書いたつもりです。
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