# 114. 回復料理
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少しずつ面白くなっていく…と思います!(精進します)
スチールジャッカルとの死闘を繰り広げた空間で、ダンジョン入口に戻るまでの体力を回復するため、少し休んでいた。
遺体が散乱していて気分が悪いが、移動する体力が無いのでは仕方がない。
「入口に戻ったら、オレがとっておきの料理を作ってやるからよ!」
とエヴィ。
「コックまでいるんですか…」
サムは驚きを隠せないようだ。
コックは、食材をメインに狩るか余程人数の多いアシストグループくらいにしかいないことがほとんどだ。
ブロンズクラスでしかも5人しかいないアシストグループに、ドクターもコックもいるのは驚きなのだろう。
「エヴィはサブクラスがコックなんだ」
「なるほど、サブクラスですか!
それでもその人数でコックになるとは素晴らしいです!」
「食が豊かだと気分も良くなるんだぜ!」
確かに、美味しいものを食べたら幸せな気分になるとサムは思った。
2時間ほどが経過しただろうか、ベルダが復帰し、キャシーの疲労もほぼ回復した。
フィンガーズもかろうじて動くことができるまで回復しているようだ。
「そろそろ良いようですね。
ダンジョン入口に移動しましょう」
皆ビークルに乗り、ダンジョンの入口へと向かった。
そしてM.A.C.S.を警戒モードにして、焚き火を囲むようにテントを張った。
「これからがオレの出番だぜ!」
エヴィは自分のM.A.C.S.から、食材や調理器具、調味料を取り出した。
「なにせ10人分だからな!
腕がなるぜ!」
エヴィは焚き火の熱源をうまく使い、料理を開始した。
しばらくするとなんとも言えない良い匂いが漂ってくる。
「まるでイーグルアイのフードストリートにいるかのようです」
とサムは言った。
「オレはイーグルアイの料理対決で優勝もしてるんだぜ!」
「それは素晴らしい!」
「全て、ヤマトのベベダっていう爺さんに料理のいろはってのを仕込まれたんだ!
ヤマトに行くことがあったら、青龍飯店って屋台に顔を出してみてくれ!」
十数分後、次々と料理が出てくる。
「まずは、小手調べにこれだ」
と出てきたものは、コールの卵で作ったスクランブルエッグだった。
「こいつは必須アミノ酸が豊富で良質なタンパク質で、傷の治療を促進するぜ!」
味付けは塩コショウ程度なのだが、エヴィの手にかかるとスクランブルエッグもご馳走に変わる。
「次に、これだな!
チキンスープだ。これもコールの肉を使ってるぜ!
高タンパクでスープに含まれるコラーゲンが組織の修復を助けてくれるぜ!」
「コラーゲンは肌に良いわね」
とドクター。
エヴィは満足げに見回して、自分も料理を一気に食べる。
「次はサラダだ。
アドゥ(サーモンの一種)のグリル&サラダだぜ!」
アドゥはオメガ3脂肪酸が豊富で、炎症を抑える働きがある。また、高タンパクなので傷ついた組織の回復も助ける効果もある。
それをサラダにすることで、食物繊維も一緒に取ることができて消化の促進に繋がっているのだ。
「そしてこれで体力つけてくれ!
オートミールとバナナ&ナッツだ!」
オートミールは消化が良く、エネルギー源にもなる。
バナナはカリウムが豊富で、筋肉の回復を助ける効果がある。ナッツはビタミンEや亜鉛を多く含み、皮膚や細胞の修復を促す。
「最後はこいつだ!
こいつを飲んで回復を加速させてくれ!」
と出されたのはスムージーだった。
緑色に若干色づいているそれは、飲むのに多少勇気がいるが、サムは一気に飲んだ。
「これは美味い!」
皆もそれに続く。
「以上で終わりだ!怪我の回復の為の料理を出したぜ!
これで一晩寝りゃあ、明日の朝にはほとんど回復していると思うぜ!」
「何から何まで…。
スパークルスプリングスの皆様には感謝しか無い」
「いいんだ、俺達はやりたくてやってるんだからな。
最初は申し出を断るつもりでいたが、M.A.C.S.の新しいスキルも発見できたし、新たな戦術も見えた。リターンは大きいと思っている。引き受けてよかったよ」
「ありがとう…」
「言っとくけどよ!
オレはまだ本気じゃないぜ!スキルも使っていないからな!」
「料理にもスキルがあるんですか!」
フィンガーズの面々は心底驚いているようだった。
そして対象的に夜は静かに更けていくのであった…。
読んでいただき、ありがとうございます!
拙い文章ですが、一生懸命考えて書いたつもりです。
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