4話:花助丸の復活と未来を詠う
すまん。
そうして、4人組チームアルケミストが誕生したその日の夜のことだった。幸助は一人ツブヤイターのアプリをパソコンから立ち上げ、かつて使っていた花助丸のアカウントを起こしてある一つのツイートを呟いた。
花助丸@復帰しました。
明日、新曲を出します。お久しぶりです。
たった一つの呟きがネットの大海原に投下された。その数分後、彼のパソコンから通知音が作業中ずっと鳴り響いていた。
復活の言葉に対して元々活動していたぬこぬこ動画とCantubeでの反響は異常だった。とくにぬこぬこの方では週間マイリスランキングにおいて花助丸がかつて出していたボカロ曲たちが、1位から10位までを独占する結果となりツブヤイターにおいてはトレンド入りする事態にもなった。
「すごいな…反響が過去一だ。」
幸助は一人夜の海原に釣り糸を垂らしたことの魚の群れ方に驚きが隠せなかった。彼は、ゲーミングチェアの上で一つ背伸びをした後咄嗟に欠伸が出てきた。それに少しだけ笑みがこぼれていった。
そうして、次の日の昼を迎えて学校では特に何もすることもなく家に直行して帰った。幸助は急いでパソコンを立ち上げて動画のプレミア公開及びぬこぬこ動画の投稿とサブスク各所に配信する準備を一気にしていた。そして夜がやって来た。
幸助は概要欄に一言だけ添えた。
『未来は予測不可能だからこそ歌いたいんだ。』
電子音の声に魂を吹き込んだ幸助は視聴者の反応を見ながら動画を一緒に視聴していた。
『未来を詠う』
冴えない日常を嫌った
明日の未来が見えないから
裸足で歩いた草の道を
踏みしめてきた足跡を
辿り辿った道標を指でなぞろう
際限のない再現を繰り返して
未知なる道を歩いていくよ
願う君に問いたい歌
詠う僕の想いの音
記憶域に閉じ込めた結晶たちが今飛び跳ねて
世界中に届いいたらいいのにな
モノローグを語ったり
エピローグに文句を言ったり
過去に逃げ出したくなったり
期待の重圧に負けたり
投げだしたいと思っても逃げ出せないことも知り尽くした
見えない灯りを背中に担いで
君と一緒に手を伸ばしたいな
願う君に言いたい言葉
語る僕の未来の花歌
脳下垂体に落ちた水が
乾いていくのを感じてさ
怖くなっちゃったんだ
希う境目で走り抜けた時間を
繰り返して繰り返して
転がりまわって灰色に染めて
言葉を薄く切り裂いて
何も見えない明日を
今、触っている
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
小さな花は月明かりに咲き誇り始めた。
ちなみに、詩もどきがありますがはっきり言って改稿したくなるランキングぶっちぎりです。つか、文章構成力に関しては作者はゴミに等しいので読みにくかったらすみません。
ラブコメに関しては書く能力めっちゃ落ちてるんです(何故か。)
まぁ、1年以上書いてないのがだいぶ来てるかもね。