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プロローグ:失う。そして追いかけて追いかけられる

なんとなくですけどお久しぶりです。ゆっくりですが連載していきたいです。

花倉幸助はなくらこうすけさん。貴方とは契約解除させてもらいます。」

「…はい?それは、唐突すぎますね。理由をお伺いしても?」

「あなたが、うちのグループの女性ライバーに手を出したと聞いてます。」

「ちなみに、誰からですか?」

「実名は公表し無いでほしいと言われてます。」


 …う~ん、参った。とか言いたいけど、俺がそんなことする度胸がないのはこの事務所でも認識されてるはずなんだよなぁ~。まず、俺は童貞だし。自分で言うのはこれだけ悲しいのか。フム。


「聞いてるのか?」

「聞いてますよ。て言うか、社長。貴方、俺がまず女性に手を出す度胸があると思いますか?まず、この事務所の女性ライバーとの接点はほぼゼロですよ?」

「…それはそれ、これはこれだ。とにかくお前はクビだっ!!」


 そんな理不尽な怒号によって俺は社長室から引き摺り出された。いや~どうしよっかな~?完全に誰のせいか正直分かるんだよなぁ~。

 俺はこの事務所だ々中の中だしな。どうせ人気のやつだろ。多分。あぁ~ビンゴ過ぎて草。


「やぁやぁ、鬼野厳岩く~ん。いやぁ、まさかまさかだよ。君が女の子に手を出すなんてね。」

「……あっ、お疲れ様で~す。」

「おいおいおい。君はまさか、人気Vであるこの、輝煌院ソウジとの会話を遮る気なんだね?」

「はいはい。おつおつお~。」


 めんどくさくなって全力で事務所から走って逃げ去った。なんなんだか。とりあえず、家帰ってうどん浴びよ。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「う~ん、これからどうしよっかな~。まぁ、考えるだけ腹が減るからまずは下ごしらえだな。」


 ご飯は大事だしね。だけど、何食べよう?思い浮かぶのがないんだよなぁ~。あっ…コングバーガーあるじゃん。そこでいっか。


「お~い。幸助。」

「えっ?奇遇ですね。坂倉さん。」

「いやぁ~、何か事務所クビになっちまってよ~。」

「マジですか!?俺とおんなじです。」


 坂倉慶介さかくらけいすけさん。俺とは違うVの事務所でライバーをしていた。俺なんかよりもはるかに人気があり俺の尊敬する先輩でもあった。そこから、俺らはとりあえず注文をして同じ席に座って話し始めた。


「つか、坂倉さんがクビって何があったんですか?」

「いや~何か根も葉もない不祥事を社長に叩きつけられてさぁ。どうもこうも言えんのよ。」

「まさかの、俺と全く同じパターンですか。」

「…マジで?誰が原因とか分かる?幸助。」

「多分だけど、輝煌院だと思いますね。」

「あぁ~。そっちはそうか。俺のところだとあれかな?紫電。」


 あぁ~。あの人かぁ~。もう納得としか言えない自分もだし、噂もかねがね聞いてるからこそ否定できないのがそこなんだよなぁ~。

 つか、人気ライバーの皆さん。あまりにも器が小さすぎません?と言うか、何故こんなに女性に肉体関係に迫ることを濡れ衣着せてまで俺らを貶めたいって…そろそろ別の方向で貶めません?いや、やっちゃ悪いけど。


「なぁ、幸助。お前は何かこの後するのか?」

「う~ん、これと言って決めては無いんですよ。ただ、クリエイター活動をもともと使ってた名義で復活しようかなぁ~て。」

「ちなみにHNは?」

花助丸はなすけまるですけど。」

「マジか。それってさ、俺の前世のトータルよりも歴長いじゃん!!」

「えっ?先輩ってVからっすか?」

「そうだよ。だから、何しようか考えてたけど。つか、花助丸さんなら、俺めっちゃ大ファンだったんだぞ!?」

「マジですか。」

「マジのマジだよっ!お前がデビューしてた時からずっと追ってたよ楽曲もイラストも!!俺はだから、今こういう場所に立ってるんだよ!お前に憧れて、いつかお前に追いつこうって。」


 先輩の言葉は昔言われたからかいの言葉よりもずっと温かくて懐かしくて、澄んだ目が下り強くなれるような魔法にも見えて。

 

「先輩。なら、俺も同じですよ。」

「えっ?」

「俺は、先輩のデビューから追いかけて行ってそこからVtuberの道を歩みたいって思ったんですから。」


 昼飯を食べることを忘れるくらいにその時間だけずっと笑いあっていた。


「…幸ちゃん、流石にプロローグからBL展開に持ってくのはどうかと。」

「そんな訳あるかよ。…てか、久しぶり…凪。」


 ちょっと引かれた言葉と共に家が隣なのに全くしゃべんなくなった少女と再会を交わしたのだった。

次回は少し待ってくれるとありがたいです。

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