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図のない図鑑 ―ジョニー杉本キャラクターファイル―  作者: ジョニー杉本
異世界キャラクターシート 現地人編(第1部)
488/554

『嫉妬の魔王に仕える泥沼怪人』シュラメンシュ

挿絵(By みてみん)

【基本設定】

ダイヤモンド型の大地に人間とエルフを初めとする亜人種、竜や妖精等の魔物達が暮らしている地球とは似て非なる異世界『アルカディア大陸』。

遥か昔に『光の神ルクス・ソーリ』と『混沌の神アザリマラス』によって造り出されたとされるこの大陸は、千年に一度、『光の神』に選ばれた『勇者』と『混沌の神』に選ばれた『魔王』が出現し、大陸の支配者の地位をかけて戦い合う………というサイクルを繰り返していた。

そして一年程前………突如として大陸各地に49体の『魔王』が出現する『異変』が発生。アルカディア大陸の住民達を恐怖のどん底へと叩き込んだ。

異世界より勇者達が召喚され始めた時には、正気を失い人を襲う現地の人間や魔獣に変貌した現地生物が獲物を求めて徘徊し、『魔王』による大殺戮と大暴虐が罷り通る魔境と化してしまっていた。

※文化や世界観などの骨組みはオーソドックスな剣と魔法の中世ヨーロッパ風ファンタジーを想定。


・『現地人』

異世界アルカディア大陸に暮らす住民達。種族は人間に限定されない。

『別の世界で一度死亡し、前世の記憶を保持したまま改めてアルカディア大陸に生まれてきた転生者』や『偶発的事故により異世界から転移してしまった者』も存在しているが、勇者や魔王のような加護や権能の類は授かっておらず、所持並びに使用可能な技能と武器は今世で獲得したものに限られる。


【名前】シュラメンシュ

【所属】現地人

【種族】泥沼怪人

【年齢】約1000(推定)

【職業】イレーヌ・クラリス・アメティストの使い魔

【性別】?

【外見】

身長2.5~45m・体重106kg~106t。

今にも崩れて壊れそうな人間サイズの大きな泥人形が動き出したような姿をした人型モンスター。

体はぬるぬるとした赤茶色の泥の集合体で、背中には一面に水草が生えている。

【趣味】昼寝、体が乾燥しない程度での日光浴

【好きなもの】日光、湿った環境、イレーヌ

【嫌いなもの】乾燥、孤独、無駄な争い、イレーヌを裏切る者全て

【性格】

地元では『恐ろしい怪物』だと恐れられているが、実際は無駄な争いを好まず、弱い者には手を差し出す心優しい怪物。

千年近くもの間、仲間も同族もおらずたった一人で生きてきた為、自分を使い魔にしてくれたイレーヌには心の底から『敬愛』と『信愛』の気持ちを抱いており、イレーヌの命令とあらば自分の命すら惜しげも無く捧げ、イレーヌを裏切る者は蛇蝎の如く忌み嫌う。

人間の言葉を喋る事はできず、基本的には『唸り声』や『呼吸音』しか発しないが、人間の言葉はほぼ正確に理解できる。

【能力】

『泥沼怪人』

モンスターとしての特性。

泥のような体はどのような姿・形にも変形し、例え崩れても周囲の泥を吸収すればすぐに元通りになる。

他者の体に触れる事で相手の肉体から水分を奪ってミイラ化させ、一度に大量の泥を吸収すれば最大45mまで巨大化できる。


『使い魔』

イレーヌ・クラリス・アメティストの使い魔としての能力。

イレーヌと彼(?)の魂は見えない鎖で繋がっており、互いの感覚を共有させられる他、『言葉』ではなく『心』で互いに意志疎通する事が可能。

必要とあらば互いの魔力を共鳴させ、一時的に魔力をパワーアップさせる事も可能。


『文字の読み書き』

イレーヌから『アルカディア大陸において人間が使用している文字』の読み書きを教わっており、イレーヌ以外の者とは基本的に筆談でコミュニケーションを取る。

ちなみにその筆跡や字体は、本人の恐ろしげな外見からは想像もつかない、まるで『字を覚えたての幼児』が書いたような丸っこいかわいらしい物。


『嫉妬の杖・サタンセプター』

『混沌の神』が作った『魔王』専用武器『サタン・ウェポンズ』の1つ。

先端及び石突部に『魔王紋(サタン・スティグマ)』が浮かんでいる宝石が付いている金属製の大振りの杖。例えるなら、映画『アベンジャーズ』でロキが所持していた杖によく似た形状をしている。

主人であるイレーヌより保管を任されおり、普段は泥でできた自身の体内に収納している。

嫉妬の魔王(エンヴィー)』及びその配下が手に持って念じるだけで周囲100km圏内に存在する全ての生物の『不和』の感情を刺激し、争いを誘発させる効果を持つ。

先端の宝石部からは魔力の弾丸を放って攻撃し、石突部の宝石からは魔力のビームを放ってどんな物体/構造も再現可能。

杖の先端部を他者の胸部に突き立てれば、その相手を洗脳してしまえる。


【詳細】

嫉妬の魔王(エンヴィー)』の一人・イレーヌ・クラリス・アメティストが『魔王』となる前から使役している使い魔。

元々はイレーヌの実家・ミズガルズ王国・アメティスト領内に位置するとある山村にある『黒い沼(シュバルツズンプフ)』という沼地に生息していた魔物で、彼以外に同族も同種も存在しない固有種モンスター。

黒い沼(シュバルツズンプフ)』に住んでいた時は、昼間は水草が生えた背中だけを水面に出した状態で沼の中で眠りにつき、夜になると沼から上がって不用意に沼に近づく者に襲いかかる…………という生活を送っており、黒い沼がある村では親が子供を叱る時に『悪い事をしたら、シュラメンシュを呼んで沼に沈めてもらうよ』と言うのが常套句となる程によく知られていた。

十数年前、当時10歳だったイレーヌが父と共に村を訪れた際、村の子供達との度胸試しで夜の黒い沼(シュバルツズンプフ)に近づいた際に初めて遭遇。

子供達は我先にと逃げ出したが、イレーヌはぬかるみにはまって転んでしまい、足をくじいて動けなくなってしまった。

そして……………シュラメンシュは怪我をしたイレーヌを抱き上げると、村のすぐ近くまで運んであげたのだ。

予想外な展開にイレーヌ自身も当初は訳が分からなかった。

その後も度々父と共にその山村を訪れては、父や付き人の目を盗んで黒い沼に向かい、シュラメンシュと仰せを重ねていった事でシュラメンシュが『本当は心優しく、寂しがり屋なだけ』だと知る事になった。

そして、イレーヌが魔術学校に入学する際に使い魔契約を結び、彼はイレーヌの使い魔となった。

イレーヌがレオナール・ルイ・ミズガーズから婚約破棄されて実家に引きこもった際も、片時もイレーヌの側から離れずにイレーヌの世話をやいていた程で、絶望のふちに立たされていたイレーヌが『自殺』を選ばなかったのは、ひとえに彼の献身ぶりがあったからこそ。

イレーヌが『嫉妬の魔王(エンヴィー)』となってからもイレーヌに付き従っており、人間不信となっているイレーヌが『唯一心から信頼している相手』となっている。

自身と同様『魔王』に仕えているルーナ、クラウド、レオタウラスの3名とは、主人達の派閥に関係なく『仲の良い友人』として付き合っている。

【備考】

その正体は、遥か昔に『魔王』の犠牲となった名も知らぬ人間の成れの果て。

およそ千年前……現在『黒い沼(シュバルツズンプフ)』がある村のすぐ近くには、当時の七大罪の『魔王』の一人が作った城塞があり、各地から連行されてきた人間や亜人種をモルモット代わりにした非道な人体実験が毎日のように行われ、実験で死亡した者は現在の黒い沼へと遺棄されていた。

そんな人体実験の不幸な犠牲者の一人が偶然沼の中で息を吹き返し、沼の泥や先に遺棄されていた者達の肉体、沼の水に溶け込んでいた薬品や土地の魔力等を吸収し………誕生したのがシュラメンシュだったのだ。

シュラメンシュの同族や同種が存在しないのもある意味当然で、彼が偶発的に誕生した唯一無二の突然変異個体(ミュータント)だったからなのだ。

しかし、シュラメンシュ自身はこの事実を知らず、人間だった頃の記憶も全く憶えていない。


感想よろしくお願いいたします。

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