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ハレは始まりの合図  作者: まっきよ
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ハレ朝ごはんハレホラー通話

さて、なんやかんやでアイツの通話アプリに脅された形で入れることになった僕湊である。


朝から気分滅入るー。フォールンダウンすやぁ。


ピシッ!


ハリセンですか?俺の前には扇子を持った妹がいる。

何故ここにいる?出てけ侵入者、家族だけども。


すると、妹は脚をモジモジしました、何のプレイ?


おお、妹が兄である僕に口を開くとは何事かっ、





「その…お兄…遅いから…来てって…バカ。」





おい!馬鹿とはなんだ?馬鹿だけどもっ!


うちの家族は狂っている。狂ッター召喚!


取り敢えず、朝飯食べようか、妹よ。


俺は下に降りた。妹も付いてくる。これがあるべき姿だ。振り向くと妹は後ろを向く。


まだまだ親密度足りなかったみたい。妹なのに。


振り返ると今日2度目の目玉焼きが目玉をオレンジに変えておはようしてますな。母さんいい仕事してる。


そして、美味しく食べていると、妹が、





「目玉焼き…味…どう?」





と聞いてきた。勿論、美味しいと答える。


うちの母さんは多少おかしいが味は保証する。


その本人はもういない。うちの親放置家族です。


嘘です。時と時間にわがまま言っても仕方ない。


すると、妹は、「ありがとう…嬉しい…。」と言って外に出てしまった。


なんだあいつ、母さん子か、今更母さん子なのか。俺の方が遥かに母さんリスペクトだもんね!


俺も早めの準備、そして登校をしなくては。


やはり早いとか怠いとかあるけれども、三文の得?みたいな感じでやった方がいいかなと継続中である。


それでも、妹よりは遅いのだが、何故に?俺が聞きたい。


家を出ようとした時に通話アプリの着信が入った。


あのはぐれSである。あいつとは真面目な文章で語り合うのは不可能だと思っている。いや、したくない。


みてくれの美しさだけをそのまま飾っておけばいいのに。


そして、今日電車に乗る前、家を出る時点で何らかの文章を送ってきたはぐれS、そこにはこう書いてあった。




「おはよう。今外出たわね。」と。




ひぎゃぁぁぁぁ!スッ!


はい、覗き見確定ですわな。


俺の家族で思い当たる奴はいない。


というか家族構成知られていないよね?大丈夫かな?


あいつが千里眼の持ち主かはたまたパンツを覗き見出来るような能力の持ち主か、幽霊体なのか?どれだ?


そして、怖さのあまりにどっかの誰かの知らないコンクリート塀に寄りかかってしまった。


そして気づく。朝のコンクリートは冷たいと。


自分から触っておいて冷たかったからって当たるなよとは今の自分に言ってやりたいのだが、取り敢えず離れなきゃと離れた。


そんな時にまた着信が、恐怖のはぐれSだろうが、今回はもう完敗だよ。俺は平凡だからな。ザ・普通。


そんなことを思いながら携帯電話を見てみた。


すると、こんな文があった。




「冗談よ。ただ、最近あなたは遅刻2個前の電車に乗るでしょ?

実際、そこで私をチラチラと見ていたようだし。

それを不問にするとはいわないけれど、2個前っていう早くなりすぎない不自然な時間をようやく見つけたようね。

それだけはこっちも素直におめでとうといってあげようじゃないの。」



ん?これは要するに時間を逆算して考えれば、当てずっぽの範囲内で当たる的な的なテスラ。あの人は凄い人だ、何であんなもの作ったんだろう。


えぇ、つきましては、幽霊体などというオチはなかったというわけです。


本当に申し訳ありまうぇーへーへーへーへーん、本当にうぇーへーへーんへーんへーん、とはならないけれども、いや、なりたくないけれども、お騒がせしました。近隣住民の皆様へ by湊。


クッソ、なんだか胃がもごもごしてきた。母さんの目玉焼きは絶対悪くない。妹のモジモジは小学生の時のおねしょ漏らされを思い出す。


あいつは怖くてトイレに行けなかった挙句、寝てる俺の上にしやがったのだ。


母さんが謝るから許したけど。


そして、肝心の恐怖のはぐれS、お前だ。お前だけは許さん。


千里眼パンツ攻撃しやがってと思ったら、思わせるなんて思考誘導しやがって。


変圧器でその顔歪めてやる。


さて、怒りは昼休みに晴らす。腹は取り敢えずコンビニ行って快調になるまで致す。


そうして思い立ったが腹痛湊は、コンビニを探す。ない。住宅街のナワバリであった。


仕方なく、トイレでシステムオールクリーンして腸内環境が日常を取り戻した後、急いで電車に乗った。


まぁ、色々あって遅刻2本前には乗れず、一本前に体を擦り込ませた結果、なんとか入ることができた。


電車の中では、首だけ動かせればいい、ぐらいのギュウギュウ詰めに遭っていて、やっとこさ首を座席の方に向けた湊は、そのシートに見覚えのある女を見つけた。


はぐれSではないが、ひねくれ回った復讐のS精神である湊の唯一の共通点、新聞が大好きだという図書委員のメガネ清楚女子鴨新さんがいた。通称萌音さん。


港は思わず笑みを浮かべる。


趣立つ凛とした表情、冷ややかな目つきは一切の邪魔を許さない険悪なつり目をはかなっているようであり、この人こそ鬼の風鬼委員長というような人に見えるが、中身は女の子であった。


新聞については両者、どこの新聞が好きかで好みは分かれるものの、記者が書く独自の視点はもはや、2人の共通の趣味である。


そんな清楚真面目な鴨新さんが読んでいる新聞に湊は目を取られていた。俺も読みたい、と。


こうして、束の間の怒りが消え去り、新聞欲求に満たされた湊なのであった。































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