あくむ
ひとに火をつけられる夢
をみた
それはうつくしい火で
かまつかいろ
あるいは
からくれない
の
ほむらだった
恍惚と
陶然と
わたくしは
あの
きざはしを
のぼり
天使と同化したのだが
わたくしと
ぬめと
ぬばたま
やらかい
あまい
みつのあじの
悪夢をいっしょに
築きあげて
縫いとじて
ぽおろぽおろと
はまないか
果実のよに
皮膚についた
火のよに
はげいとう
すおういろ
身の毒を毒で洗い
気ではない気を
染料にして
肉をそめたら
そのいろそのもの
とろけた両性具有
無翼天使こもごも
灰塵へと
了。