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脳移植したら世界が変わっただと?!  作者: 猫夏れい
第一章「脳移植と変化」
17/21

テンプレは本の中だけ


 病室に一人だけ残された俺。

 別にどうもしてはいないのだが、先ほど病室から脱兎のごとく逃げ出した和美の行方を探している。

 せっかく、俺のためにお見舞いに来てくれたんだしそのままにしておくのも頂けないか……。


 というか、あいつってなんでここに来てるんかね?

 平日の水曜ってのもあるし、まだ学校もあってる時間帯っていうのもある。

 俺ごときの問題だけでわざわざ早退したってのもまたおかしな話だとおもうから、なにかの理由があるんだ


ろうけど。……もちろんサボりっていう線もあるんだが、それはきっとないだろう。


 うん、きっと。


 というわけで俺は屋上へと向かった。

 別にこれといった確証とかなくて、しらみつぶしでしかないんだけれどもね。

 まあ、彼女なら開幕早々見つかるわけないだろう。毎度のごとく会話だろうが関係なしに手を煩わす奴なん


だ。



「あ、慧君・・・」



 前言撤回。

 居た。

 あれ、こういうのってこんなに簡単に見つかってよかったのか?


 まあ、そんな小説みたいな展開なんてそうそう起こりやしないか。

 これも神の示した運命、さしずめ神託され(フェイト)し絶(オブ)対の運命(チョイス)てことで……


って俺は中二病か。てかネーミングセンスもだめだめだな……。



「和美、今日もお見舞いに来てくれてありがとな」



 和美が気まずそうにしていたのでとりあえず声を掛ける。

 このままずっと沈黙しているっていうのも嫌だし、ね。



「・・・慧君。ううん、私の方から急に、・・・ごめんなさい」



 開口一番に先ほど逃げ出したことについての謝罪か。

 別に構わないんだが和美の所為ってわけではないと思うんだが。



「いや、望月先輩(あの人)が何か変なこと言ったのが悪いんだし。・・・和美、いつものお前らしくないん


じゃないか?」


「そう、かな?」



 いつもならあんな言葉を言われても食ってかかって私のほうが慧君にふさわしい、とか言いそうだったんだ


けどな。


 とはいえ、和美は俺の指摘に小首をかしげている。

 なんていうかこの和美は俺の知る和美じゃないなって……。

 なんていうか、俺の中ではもっと強引で活発な印象が強いな。


 うーむ、女の子になっても女心はわからぬままなのだろうか。こればかりはどうしようもないかもしれない


なあ。でも、もうちょっと女子力とか身につけるべきなのだろうか。



「なあ、和美。立ち話もなんだし、一旦病室まで戻ろうか」



 母さんが個室を選んでくれているから落ち着けるだろうしね。

 個室はいいよー、個室は。

 孤独の時間というのはなんていうか、救われてなきゃダメなんだ。……話がそれたな。


 というわけで俺は個室へ向けて少しだけ歩いたのだが和美がついてこない。

 一体どうしたというのか。



「……慧君」


「どうした、和美」



 いつもより声が小さく、正直なところよく聞こえなかったが多分俺のことを呼んでいるのだろう。

 俺が気になって振り返ってみると和美はずっとうつむいている。



「おんぶして……」



 視線を感じたのか顔をゆっくりと上げると手を伸ばしてそういった。

 ……うん。

 ど鬼畜なご依頼が入りましたよ。



「……」



 この子は果たして真面目に言っているのか。

 俺のこの体の貧弱さを知っていて言っているのか。


 そして、俺は自嘲気味につぶやいた。



「おんぶとか……多分、潰れて死ぬぜ」



 病室までの道のりは果てしなく遠かったとだけは言っておこう。

 そして、宣言通りにベッドの上で力尽きて潰れてしまったのだった。

勉強をちまちまと進める中での創作活動……。

両立が難しいです。

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